コラム : 山火事とデジタル 2025.1.30
ニュース報道されている通りカリフォルニア州ロサンゼルス近郊で山火事が発生し被害が出ています(As of 2025.1.30)。高級住宅地であるMalibuもPasadenaでもEvaculationが発生、その地域の僕の友人も避難しています。
火事の状況に応じてターゲット地域の変更を行いました。Evacuationが発生している地域に広告を配信しても視聴され無いからです。その後、突然、広告が回らなくなりました。全く回りません。
理由は簡単には分かりません。しかし以下の通り考察出来ます。
地域変更による広告出稿の集中
入札価格の上昇
出稿予定額超過
地域変更による広告出稿の集中
今回の火事発生地域はMalibuやPasadenaと言った高級住宅地に近く実際に多くのEvacuationが発生しています。それに応じて対象地域を変更したのですが他ブランドも当然同様に動いたはずで更に高所得者層をターゲットにしている場合、除外された地域の特性からターゲットが狭まった割合が大きかったと想定されます。何れにしろターゲットが限定され広告出稿が集中したと考えられます。そしてデジタルの基本は入札です。
入札価格の上昇
広告が集中すればCPM、CPVが上昇します(テレビのように購入した金額で枠が確保されることはないのです)。今回も例外ではありません。
出稿予定額超過
市場平均出稿額からCPM、CPVの入札金額範囲は設定します。異常値が発生した場合、安易に対応すると予定していたViewが稼げなくなるからです。この異常値が発生したのは確認されていて、当然、その間は広告が回りません。それが火事の影響で、長く続き結果、2日間広告が回らなくなった訳です。
考察
これってデジタルの性格がよく分かる事象です。全てがリアルタイムでダイナミックなので1つのパラメータが全体に影響します。一度、設定したパラメータをメンテナンスする事が必要です。
そしてもう一つ重要な事は、これをいち早く見付けたのは業務委託しているエージェントではなく我々チームだった事です。デジタルマーケティングに限りませんが業務委託に依存するのではなく、自らが中身を理解することが大切だと改めて感じさせる出来事でした。