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スーパーの中を歩いていて思った。
たくさんの商品がずらりと並んではいるが、「これらの商品は“本当に信頼できるものなのか?”」と。
何を今さら疑っているんだとも思ったのだが、ふと考えたのは、「これら商品の説明文を僕らは信じすぎてはいまいか?」ということだ。
例えばどんな言葉が並んでいるだろうか?と見回してみると
強力
どんどん汚れを落とす
お客様評価〇〇
常識を覆す
〇〇賞受賞
あふれる果汁
限定価格
最高級濃厚
史上最安値
超お値打ち
プレミアム
本場の〇〇産
カロリーカット
有効成分〇〇%
〇〇も絶賛
マイナス10歳肌
シルクのような
……
と、とんでもない数の謳い文句があるのだ。(もっともっと無数にある)
これらの言葉は法律で制限されているために嘘が言えないから、ある意味では信頼できると言ってもいいのかもしれない。(正確には成分表かな)
しかし、だからと言ってもいいだろう。
僕らはこういう言葉をどこかで強く信じて、そして買っているのだ。
アンチでもなんでもないが、これってどことなくおもしろくないなぁと思った。
それがなぜなのか説明するには難しいが、言わばこれらの言葉は「他店よりも多く売ろうと作った言葉」でもあるのだ。僕らが使うのに必要な言葉ではない。売るためのものだから、買った瞬間にもう必要のない言葉と化する。
いや、それは普通なんじゃないか?
自分ところの商品を誰よりも多く売れば、自分の会社は大きくなる。それは当然のことだろう?だから効果的な言葉で売りたい。おそらくはそう言いたいのだ。
しかしどうだろうか?
本物を作ろうとしたら、それだけ値段は高くなるというものだ。
が、しかしそこまで言いつつも値段の割には、効果はそこまで高くないと思ったことがないだろうか……?
いくらか業務用のものを扱うことがあるならわかるように、業務用で使われるものと家庭用で使われるものは大きく効果が違ってくる。
業務用に比べると「なんだこれ、おもちゃみたい」「こども用かな?」なんて思うことがしばしばだ。
だから、僕は思った。
家庭レベルで使い続けるのは騙され続けるのと同じことなんじゃないか?
ってね。
どんなものでもそうなのだが、「業務レベル」のものって、目が飛び出るほどびっくりすることがある。
その効果だったり、大きさだったり、強さとか豪快さなんてことにもだ。
世界にはおもしろいこともびっくりすることもたくさんあるが、とりあえず世の中を知ることのひとつに「業務用」を知ると、世界は一気に広く感じることだろう。こんな効果的なものが存在したんだって本気でそう思う。
そうして考えたときに、上記に挙げたような商品説明は全部嘘のように思えてくるし、消費者に向けた値段設定やなんかは、全部おもちゃレベルのことでもて遊ばれていたんだという気持ちになる。…それはちょっと言い過ぎかな。(本当は安全なレベルにして売っているから仕方ないことなのだけど)
ちょっと過剰な言い方をしてしまったのはちょっと一旦忘れてもらって。
商品の謳い文句が全部嘘だったらどうだろうか?と考えた。
今はYouTubeなどで効果の実証なんかがされやすいし、買わなくとも効果を見ることができる。
そう思うと、逆に絶大な効果があることを記入して万能感を出すと、ある意味では中途半端だと言われかねない。
何を信じていいのかわからなくなっているこんな時代に、使っているものすらも信じられなくなってきたという話だ。僕たちはドラッグストアを歩く時も、何を信じていいのかわからないのだな。
こうなりゃなんでもいいよ、キレイになったという気持ちでもって元気出そう。
信頼できるのはお茶の一杯は落ち着くことだってことかな、これからの僕は。