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いつの間にか悩まない生活をしていた

3ヶ月前の自分は今の自分のことをどんなふうに思っていたんだろうか?
たぶん何も思ってはいないだろうな。それに何も考えていないだろう。


たぶんこの先も同じように考えていると思うんだ。
3日先の事が考えられないなら3週間先の事だってわかんないし、予定だって組んだりできないだろう。
じゃあ3ヶ月先は?それも無理だろうな、じゃあ3年先はどうしてるんだろうか?それもよくわからない。
30年先だって、わかりはしない。そりゃあ、もちろんそうか。おじいさんになってるか死んでるか…かな。



最近自分の趣味に関する事でひとの輪を広げようかと思って、人づてて紹介してもらったりしたひとの中に、ファイナンシャルプランナーという職業の方がいた。

ファイナンシャルプランナーとはこんなひと↓↓↓

相談者の夢や目標を達成するために、ライフスタイルや価値観、経済環境を踏まえながら、家族状況、収入と支出の内容、資産、負債、保険など、あらゆるデータを集めて、現状を分析します。
そして、相談者の立場や、ライフイベントを考慮したうえで、長期的かつ総合的な視点でさまざまなアドバイスや資産設計を行い、併せてその実行を援助します。
また、必要に応じて、弁護士や税理士、社会保険労務士、保険・不動産の専門家、銀行・証券会社などの各分野の専門家のネットワークを活かしながらファイナンシャル・プランニングを行います。

だそう。丸写しコピーした。


そのひとは、自分の仕事のためでもあるし、僕自身の生活の相談にもなるからと僕の人生設計をしようとして、プランニングという話をしながら、僕の将来の話を聞いてくれたのだった。

まずは。
・将来的に何かこれだけは欲しいとか、これはやっておきたいなぁってことがありますか?
A.ありませんね。お金稼ぎも別に興味ないし、何か成し遂げたいということも特にない。


強いていうなら…。
強いていうなら?
痩せたいかな。今太ってるし。


…ほほう。結婚とか、こどもが欲しいとは思いませんか?
思わないかな。もういい。結婚したいひととは別れたし、こどもは仕事で嫌ってほどめんどう見てる。家と車とこどもは贅沢品だよな。


は、はい、では次の質問です。

・これから先生きるとして、おいくつくらいまでは生きたいと思いますか?
A.変な質問だな。うーん50歳かな。


なるほど。結構短いですね。どうしてそう思うんですか?


そうなぁ。50歳以上生きたって病気するか怪我するかしたらめんどくさいでしょ。元気で楽しんで自分をちゃんと養えるんじゃなかったら、単に辛いだけだろうし、自分の健康を保つために生きて、やれやることがないから酒飲んで、聞きたくもねぇ誰かの話に仕方なく笑ってさ、政治がどうだとか若者がどうとかって言いながら生きるのもどうかなと思うよ。
結婚してこどもができりゃあ違うのかもしれないけど、好きでもねぇおたふくのこどもを2、3抱えてだ、その維持のために賢明になったってなぁ、なんて思うのよ。食べるのも制限かかるしね、食べりゃ太るわけだからね。そーいえば自分は健康だな、そろそろ大きい病気にでもなるかなーって勘付いた頃に、富士の樹海でもってコロリと死んじまうのが潔いんじゃないかね。

…な、なるほどですね。
と、そう言ってノートをパタリと閉じた。


「プランニングの必要なしですね」


お。そうですか。と僕は大きく頷いた。

夢や希望を持たないと僕のようになる。

ただ、僕はこんなでもいいなぁと思えることがあり、「先の事に関して特に不安なことなどはない」ということだ。あーなったらどうしよう、こうなったら嫌だなぁ、などと思ったりは基本的にない。
どうにかなるもんだし、どうにかしていると、いつの間にか1年が経っている。
いつの間にか1年が経つということは、そのうちいつの間にか10年も経つだろうということでもあるのだ。実際、過去の10年はいつの間にか過ぎ去った。


今の生活とか収入とか、健康をいつまでもいつまでも保とうとするから困るんであって、いつまでも続く良い状況なんて無いとでも思っている方が、ずいぶんと楽なのだ。(と思う)
誰かから見たら僕の生活なんて右肩下がりだったりするんだろうけど、でも僕はそんな風に思っていない。はっきり言うと僕の今の生活って、史上最高に物が少なくて史上最低の収入だったりするのだ。かつてなく最高の体重だったりはするけど。
つまりはひとの価値や生活の潤いや豊かさは、ものやお金の量じゃないってことだ。僕の場合。


何も欲しくなんかないし、お金がなくとも楽しめることはいくらかある。
それでいいんじゃないかな。お金使って高級品を持ったところで、病気になって、誰からも惜しまれずにひとりきりで朽ち果てるのと、惜しまれながら富士の樹海に歩いて入るのはわけが違う。

自分が惜しまれる人間かどうかはさておき、この先悩み苦しんだところで、助けになってくれそうなひとがいないのであれば、そんなに長く生きていたっておもしろかないだろうなと、そう思ったのだ。

僕は幸せ者だよ、メールすれば返してくれる人間がいくらかいるんだからさ。





さて、明後日のことでも考えて元気でも出そうかな。



悩まない生活だな、これからの僕は。

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二ノ宮金三郎
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