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【きっかけ】なぜソーシャルワーカーになったんだろう?

私は毎年この時期に来られる社会福祉士の実習生さんに
いつも聞くことがあります。
それは、

   「なぜソーシャルワーカーを目指そうと思ったんですか?」

である。    
純粋に興味があるのと、これだけ世の中にはたくさんの職業が溢れている中で、その人の人生のどこかで「社会福祉士(ソーシャルワーカー)」の存在を知り、興味を持ち、今それに関係する大学に所属している。
どんなきっかけでそうなったのか。それを聞くことで、実習生さんのことをさらに理解できる。そんな気がして聞くことにしている。

もちろん聞くからには自分も自己開示。自分が社会福祉士を目指したきっかけをいつも実習生さんに聞いてもらっていました。

noteを読んでくださっている皆さんの「ソーシャルワーカーを目指すきっかけ」を聞きたいところですが、まずは私が目指そうと思ったきっかけについてお話ししたいと思います。


祖父の死

私が小学5年生の時に、父方の祖父はすい臓がんのため、亡くなりました。
66歳。とても早い別れでした。
私は初孫。本当に可愛がってくれました。

畳職人の祖父。
ゴツゴツの手で。
釣ってきた魚を目の前で捌いてくれて、新鮮な刺身を食べさせてくれて。
今じゃ完全にアウトだけど、昼から配達があるのに一升瓶を出してきて、
昼間から日本酒を飲み、配達に出かける・・・。
そんな豪快な祖父でしたが、急に体調を崩しました。
といっても私が知らなくて、私の両親たちは知っていたのかもしれませんが、小学校5年生の感覚では、かなりのスピードで弱っていった。そんな記憶があります。

すい臓がん。見つかるのが遅かったのでしょう。
急激にどんどん痩せていく祖父。あんなにガシッとした体つきをしていたのに、だんだん骨と皮といった状況になっていきました。
大好きな祖父がそんな状況になる中、小学校5年生の私が出来ることなんてさほどなく、顔を見せに行くくらい。
何か出来ることはないのか。そう子どもながらに思っている中、突然別れは訪れました。

それまで身近な親族の死というものを経験したことがない私にとって
とてもとても悲しい出来事でした。そして、それと同時に「何もしてあげられなかった後悔」が残りました。

祖父のような人のために・・。

祖父の死後、「何もしてあげられなかった後悔」が残りましたが、
それと同時に「祖父のような人のために、何か出来ないのか。」と
自然と考えている自分がいました。

それが進路選択にも影響。
高校進学の際は総合学科(介護福祉のコースだったかと・・・)を選択肢に入れたり。
最終的には普通科の高校に行きましたが、自身の将来を考える上で
祖父の存在というものが一つ大きなきっかけになったと感じています。

「相談しやすいから、そんなん仕事にしたらいいんちゃう?」

普通科の高校に入学し、高校2年生になったころ、進学先をどうするかと考える中で、友人が私の人生を方向づけた大きな言葉を残します
(友人自身は深く考えてないし、今となっては全く覚えていないと思いますが・・)

「衣笠、相談しやすいからそんなん仕事にしたらいいんちゃう?話しやすいし。」

どんなシチュエーションで言われたのか覚えてませんが、この言葉だけは鮮明に覚えています。
その時は、相談しやすいからってそんな仕事あるんかな?くらいにしか思いませんでしたが、そこから進路を考える中で、「社会福祉士」に出会います。

・相談してもらうことについては、自分を必要としてくれているから嬉しい
・困っている人の役に立ちたい
・人の話を聞くことが好き。

そのころ思い描いていた想いと合致する点が多くあり、私は自然と
志望校を書く欄に、社会福祉学部のある大学ばかりを書くようになりました。

そんな中、母校である日本福祉大学に出会い、入学することになります。

”現実”を知る

大阪から愛知へ移り、大学生活スタート。
意気揚々と授業に臨みますが、福祉の現実を知り、
こんな世界で私はやっていけるのかと愕然とします。
それからは逃げるように、サークル・飲み会・・・・。
本当に今考えれば、もっと勉強しとけばよかったと思いますが、
ざっくりした考えで大学を選んでいた私には到底できない仕事だと
感じていました。

ただ親がお金を出してくれており、奨学金もたんまり借りて・・・。
そこまでして来たんだから、当初の目的は達成しないとと思い、
社会福祉士実習を頑張り、そして卒業と同時に社会福祉士合格。

形式上は、社会福祉士のスタートラインに立つこととなりました。

                             続く???

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