皿
媚び諂うものに
情欲をみないものがあるならば、それは
皿が美しすぎたのかもしれない。
皿を何度も何度も濯ぐ。
そのうちに皿であることすら忘れ、
ただ白くある。
そこに重ね阿るものもない。
ただ白くある。それは
皿でなければ知れなかった。
皿が皿でなければ、どうして
わたしが生まれよう。
媚び諂うものに
情欲をみないものがあるならば、それは
皿が美しすぎたのかもしれない。
皿を何度も何度も濯ぐ。
そのうちに皿であることすら忘れ、
ただ白くある。
そこに重ね阿るものもない。
ただ白くある。それは
皿でなければ知れなかった。
皿が皿でなければ、どうして
わたしが生まれよう。