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【映画批評】#35「ノーヴィス」 ○イザベル・ファーマン(寄り切り)
ローイング(ボート競技)の世界に魅入られた女性の狂気にも似た情熱を描いたドラマ。「セッション」「ヘイトフル・エイト」などの音響を担当したローレン・ハダウェイが、大学時代にローイングに没頭した自身の体験を基に描いた初監督作「ノーヴィス」を徹底批評。
「エスター」シリーズ大好き筆者と主演イザベル・ファーマンとの久しぶりの再会はうれしかったものの作品としては…の結果に。
鑑賞メモ
タイトル
ノーヴィス(97分)
鑑賞日
11月4日(月)9:20
映画館
テアトル梅田(梅田)
鑑賞料金
1,300円(ベネフィット・ワン、テアトル引換券)
事前準備
特になし
体調
疲れアリ
点数(100点満点)& X短評
55点
【新作映画短評】#ノーヴィス
— 近鉄太郎 (@egoma_senbei) November 5, 2024
孤高の主人公とイザベル・ファーマン力でむりやり駆け抜けた感が強い。
想像以上に小さな世界の話だったからというよりは、あまりにも地味な舞台設定、暗いからよくわからんし、編集はチャカつかすわスローやわの緩急が好かないし、音楽も楽曲はイマイチでノリ切れず。 pic.twitter.com/jOvqoT7lRr
あらすじ
「困難だからこそ挑戦するのだ」
J.F.ケネディの言葉を胸に、アレックスは大学女子ボート部の門を叩く。猛烈に練習に励み、スポーツ万能な同期のジェイミーにライバル心を燃やすアレックス。上級生のケガでレギュラーの座がひとつ空いた時、その座を巡って熾烈な争いが繰り広げられる。レギュラー入りで得られる奨学金がどうしても必要なジェイミーは画策に走り、その座を奪取。出し抜かれたアレックスは雪辱を果たそうとするが、その強すぎる執着心は次第に狂気を帯びていく…。怒涛のラスト8分間、激しい雨が降り、雷鳴轟く夜明け前、シングル艇に乗ったアレックスの暗くて熱い思いが炸裂する!
ネタバレあり感想&考察
良さはわかります
言えるのはそれだけ
孤高の存在の暴走と狂気を追体験できる稀有な映画として魅力があるのは十分に理解できる。面白いと言えば面白いが、自分には刺さらなかった。
正直つまんなかった。#34「十一人の賊軍」に続いてこれも温度が低い。
起きていることが地味すぎるのはしょうがないにしても、朝練シーンは早朝まだ暗い時間で本当に暗くて何やってるかイマイチわかりにくい。めちゃくちゃカット割ってチャカつかせたり、必要のないスローモーションが入ったり、編集もうっとうしい。音楽も環境音はしっかり演出上でも活かしてて良いなと思うものの、使われるBGMがいちいちダサかったりと好きになれない要素で組み立てられていた。
自己を追い込んで最大出力を出し切ること自体を目的とした孤高の存在としての主人公の物語は要素としては好きだが、ただただイザベル・ファーマン力で無理やり寄り切られただけな気がする。
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中身はあるっちゃあるし、こういう人もしくは誰しもそういう時期があるのは十分理解できる。とはいえ現状は個人的な感覚としてはそういう悩みや欲求から脱している状態だ。
だから正直にイマイチだったと、このnoteには記しておきたい。熱く語る人はいるだろうから、熱い評はその方々に譲る。それにしても編集やギミック、挿入曲のセンスについてはハッキリダサいと思った。そんなとこかな。
こいつはあちゅうみたいじゃない?
自分の人生全てを手中に収めたい主人公
この主人公を通して観て思ったのは、はあちゅうみたいだなと。笑
何するにしても我欲が最優先で、周囲からのわかりやすい評価はしっかりほしいという素晴らしい思考の人間。
#ノーヴィス のイザベル・ファーマンがやってる役ってはあちゅうみたいなやつだよな
— 近鉄太郎 (@egoma_senbei) November 4, 2024
割と冗談抜きにそういう話
もちろん、敵も作りやすいし、失うものも多いのはわかっていても突き進んでしまう感じがどうしても被った。しみけんと事実婚したのも根性が据わっていて、個人的にはどうしても気になってしまう存在だ。特に映画の感想には関係ないんだけど、連想してしまったので書いてみた。
はあちゅう結構面白いよ。
それはウソじゃない。リアルではあまり関わりたく人種だけど。笑
まとめ
映画の勝利というよりかは、イザベル・ファーマンの勝利ということでこういったサブタイトルになりました。
観て損はないと思いたい。なかなか評価が難しい映画です。
最後に
今年のM-1こそ華山!決勝来たら褒め支えてください!