「プロジェクト・マップ」でアイデア整理
プロジェクト・マップ
授業をプロジェクト化する際には、自分の中でプロジェクトのゴールを決めたり、単元の学習内容を整理したり、評価方法を決めたりと、事前に色々と考えをめぐらせています。授業が始まると、子ども達の動き次第で大きく変わることもあるのですが、ある程度プロジェクトのイメージができていないといわゆる「活動あって学びなし」という状況になりかねません。
自分の中にあるイメージをまずは出し切った方が後々効率がよくなるため、「プロジェクト・マップ」を用いて、アイデアや必要事項を出して出して出しまくる時間をよく取ります。
「プロジェクト・マップ」については以前の記事でも少し触れていますが、アップデートを重ねています。
各項目について
「プロジェクト・マップ」の各項目について簡単に解説します。
「ゴール」:そのプロジェクトで達成すること。授業者と子ども達が共有できるものにします。
「成果物」:プロジェクトの最後に発信するもの。ポスターだったり、プレゼンだったり、CM動画だったり…。
「対象者」:プロジェクトの成果物に対してフィードバックを行う人。クラス内のような身近な人から、他県の学校、行政の人…幅広いです。
「ジャンル」:プロジェクトの大まかな分類。ゲーム系、発表系、お祭り系…正直なくてもいいかな…(そのうち消すかも)
「評価ツール」:ルーブリックやアンケートなど、評価に使うツールとして考えられるものを書き出します。
「オプション/材料」:そのプロジェクトの過程で必要になる道具や材料、子ども達が持てる選択肢などを書き出します。協力者の存在があればそれについても書きます。
「プロジェクトを貫く問い」:そのプロジェクトが何のために行われているのかがいつでも意識できる問いを考え、思いつくままに書き出します。
「必要な知識・スキル」:プロジェクト達成のために子ども達が身につけるべき知識やスキルを書き出します。また、複数単元を合わせる場合もあります。
「評価方法/評価基準」:そのままです。まず指導書を確認して書くことが多いです。
「チェックポイント」:プロジェクトの途中に評価するための機会を考えて書き出します。(授業者が評価を下すのではなく、ゴールに向けて子ども達が自分たちの活動を調節する機会としての評価)
書き出す過程で自分の思考が整理される
一見面倒な作業にも見えます。しかし後々楽をするために(と言うと語弊がありますが)後々効率がよくなるのは間違いありません。
プロジェクトベースの授業では、子ども達の学び方も多様になるため臨機応変な対応が求められるシーンが多くなります。自分の中に「必要な知識」「評価方法」等々が多くストックされていればされているほど、様々な対応が可能になります。書き出すという行為そのものが授業準備・教材研究になっているわけです。
今回は授業者視点での話になりましたが、子ども達と一緒にこのマップを作るという活用方法もあります。そしていずれは子ども達だけで、ということも…。
マップに書き出した内容をさらに整理する時間を取ることもあるのですが、それについてはまたの機会に。