肩書は大いに活用する
管理職になると、何かしらの肩書が与えられる。
「課長」「マネージャー」などなど。
このカンバンは大いに活用した方がいい。
上手く、使うのである。
仮に役職に就いても
今までと、ほとんど業務が変わらなかったとしても
社内的にも対外的にも、
周囲の見方は明らかに変わる。
それが役職者の責任であり、
権限であり、権威の裏返し。
さらに、抜擢人事だとしたら
将来性も見据えて
あからさまに態度を変えてくる人も出てくる。
肩書の威力。
ただ、カンバンを活用するといっても
権力を振りかざし、踏ん反り返ることを
おすすめしているわけでなく、
交渉や調整を有利に進められるよう、
ときにカンバンをかざし、
ときにカンバンを引っ込める、
ことをおすすめしたい。
営業活動の交渉を例に取ると、
基本的には下地は現場の担当者が
全て行う。
最終的には会社間の取り決めとなると
双方のカンバンを背負った役職者で握る必要があるので
最後に登場し、話を詰める。
難航している交渉であれば
役職者が同席して最終の詰めを行い、
妥協点を探り、握る。
役職者が出席するということは、
「ここら辺を落としどころにしようか」
というメッセージとなる。
こじれた交渉や
何か不備があった場合には、
役職者ともども、誤解を解きに行ったり
お詫びに伺うことで
相手にこちらの誠意をアピールできるし、
相手も、上役まで来たんだから許してあげよう、
という気持ちになりやすくなる。
これは、社内でも同じ。
普段は各々の担当者が直接やり取りをしていて
うまくいっていなかったとしても、
こちらから手を回して調整したり、
一緒に同席したり、
カンバンを背負った者が動くことで
相手に対応を変えてもらい、
現場担当者が円滑に物事を進められるようになる。
「役職者が直接動く」ということは
意味のある行動なのだ。
役職者にあんまりな態度を取ると、
巡り巡って自分にしっぺ返しが来るかもしれない、という
ちょっとした恐怖心も働いて、
「えーーー、嘘だろ?」
と思うくらい、役職についてから態度が変わる人もいる。
これは、自分の上司やその上の役員や代表にも
同じことが言え、案件が大きくなればなるほど
決裁者の役職も上になっていくので
課長なら部長、部長なら役員や代表者に
それぞれの出番で効果的に活躍してもらわなければならないので
「おら、知-らね」
とならないよう、日頃からコミュニケーションを取ったり、
すぐに相談できるよう、
課題や状況の共有をしておくと
いいと思う。
カンバンは活用してこそナンボ。
時々いる、
察しの良くない、横柄な相手には
チクっと言って
権力をのぞかせてもいいかもしれない。
「現場を取り仕切って、動かしているのは
オレさまなんだぞ」、と。
でも、普段は爪を隠す。
できるマネージャーは必ず、
上司や相手を前にして、
部下をけなしたり、部下の手柄を
自分の手柄のように言わない。
なぜなら、
部下のやる気がなくなるし、
相手側が部下を軽視し、
部下の評価も下がるから。
役職者になると、
自分が責任者で
相手も持ち上げてくれるから
直接しゃしゃり出たくなる人もいると思う。
でも、しゃしゃり出るなら、
マネージャーを降りた方がいい。
プレイヤーのまま、個人の成果を
追求した方がいい。
マネジメントはあくまで、
チームとして安定した成果
が求められるポジションだから。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
マネジメントでお悩みの方、
管理職になって日が浅い方、
上司の考えに「?」と思っている方、
カッチカチに古い体制の会社に疑問を持たれている方、
などなど。
お仕事でそんなお悩みを持たれている方に向けて
発信していきたいと思います。
きのした