ヘッドスパ ~気持ち良さが仇となる~
長年【筋肉整体、今年で30年目】の経験や患者さんを治療し指で得た感覚を文章にしているので、伝わりにくくなってる場合がございます。ご了承下さい。
今回はヘッドスパについての私なりの見解を述べさせていただきます。
最近、治療院や床屋、美容室でもよくメニューにヘッドスパを取り入れたり、専門店を目にします。
と同時に、比例するように訴訟問題が起きていることをご存知ですか?
札幌ではまだあまり聞きませんが、東京では訴訟問題になりこれが原因で廃業に追い込まれてしまったお店があるようです。
これは、東京の美容室業界ではよくある話でもあります。
ケアーズでも治療の一貫として頭の治療はしていますが、ヘッドスパ単体では危険ですのでやりません。
脳髄液減少症の方を治療することで、治療に取り入れ始めたのがきっかけでしょうか。
では、何が【危険】なのでしょうか?
皆さんはこんな経験がありませんか?
床屋や美容室に行き、シャンプー後から気分が悪くなったり、頭痛が起きたり、目眩をするようになった経験が。
ケアーズに通われている患者さんに話を聞くと、経験したことがあると答えた方が一定数いました。
中にはあの時、具合が悪くなったのは確か美容室、床屋に行った後だったって思い出される方もいらっしゃいました。
実は私にも経験があります。
筋肉は部分的に弛める【筋肉整体ケアーズではこれを起こすと言っています。頭部の場合は剥がすなんですが。】と剥がす事で出来たゆとりは他の場所にある、きつくなった箇所(萎縮)に吸収されていきます。
頭を剥がすだけだと、首(頸椎)の萎縮が中途半端に弛み、逆に筋肉の萎縮により頭を支えていた頸椎が不安定になります。
萎縮によって支えていた骨格のタガが外れるのです。
結果、頭痛が起きたり、目眩がしたり、気分が悪くなるのです。
筋力が弱かったり、身体全体の癖が強くバランスが悪い人程、頸椎に掛かる負荷は増えます。
負荷が掛かった事で出来た萎縮が、骨格を抑え頭を支えるのです。
同時に筋肉は形状記憶合金みたいなもので、常に正常な位置にありたい。
骨格が歪むと、正常な位置に戻そうとする力が働きます。
これが筋肉の張りになるのです。
頸椎には色々な負荷が掛かります。
噛んだり、しゃべったりするだけでも掛かりますし、振り向いたり、何か重いものを持ち上げたり、 そしてなによりも重い頭を支えてます。
これらが負荷となって掛かるのです。
頭を剥がし出来たゆとりは頸椎周りを囲む筋肉を中途半端に弛めてしまい、頸椎そのものに不安定な負荷を掛けてしまうようになるのです。
これが先に述べた症状に繋がります。
筋力が弱かったり、全身がガチガチになっている方は特に反応が出やすくなります。
筋肉によって覆われ隠れていた症状を引き起こす可能性もあります。
やってもらった後から体調が悪くなり、病院に行って検査して貰ったら【頸椎ヘルニア】と診断されたなんて例もあるくらいです。
これは中途半端に弛め、筋肉による骨格への支えが弱まり不安定になることからこのような症状を呼び覚ますような結果を生むのです。