煙草と将棋と自己嫌悪
22日目となりました。
やめ太郎です。
ついに念願の3週間達成いたしました。ありがとうございます。
なぜこんなに3週間を待ち望んでいたかというと・・・。
それは、肌がキレイになるとの情報からです!
はい。
41歳のおじさんがはしゃぐような事じゃないとのご意見、ごもっともです。
でも、実際に目に見えて現れるかもしれない変化って期待してしまいますね。
どうせなら汚いおじさんより美しいおじさんになりたいですしね。
さて、唐突ですが私は将棋が好きです。
昔から、決して強くはないのですが好きなのです。
パズル的な要素もあり頭を使い常に数手先を読むそんなところが好きです。
将棋のイメージを壊すつもりはないのは先にお断りしておきます。ごめんなさい。
私の個人的な感想では将棋はドMな方に向いていると思います。
知的で思慮深くインテリジェンスで涼し気、なんてイメージあるかもしれません。
でも実は、将棋は強くなればなる程に精神的な苦痛を味わう事の多い趣味なのです。
禁煙で気付いた事のひとつ。
「煙草を吸いたい気持ち」と「将棋で負けた時の気持ち」はとても似ている事です。
具体的に説明します。
将棋は『完全情報ゲーム』に分類されます。
自分の手の内を他者に見せない麻雀やポーカーと違って、全ての情報がお互いに開示されているという事です。
つまり相手と1対1になり、全て同条件での戦いとなるわけです。(先後の微妙な差はありますが)
同じ条件の戦いのため力の差は絶対的な壁となります。
他のゲームの様な運の要素の入り込む余地がないのです。
将棋でには以下の3つの要素が重要だと思います
・より良い手を読む力
・ミスをしない集中力
・上記を終局まで持続させ続ける忍耐力
まずひとつめ「読む力」です。
これは思考力の高さ、賢さと思われる方が多いと思います。
しかし、実は記憶力がほとんどを占める領域なのです。
どれだけ考えられるかではなく、どれだけ記憶をしているかです。
将棋には定跡や手筋など自分の陣営を良くするためのたくさんのパターンがあります。
これを元に自分の有利不利を感じ取るための「形勢判断」を行います。
その形や手順をどれだけ覚えているかが強さのひとつになります。
そして、先を読むためには頭の中の盤面を記憶しなければなりません。
この先の盤面を想像し、そこから分岐する枝葉の盤面を何通りも記憶してさらに先の手へ。
この記憶できる盤面の数が多ければ多いほど読みが鋭いという事になります。
だからコンピュータ将棋は強いんですね。
記憶する事にかけては人間はかないません。
形勢判断の部分で人間が勝っていましたが、近年は逆転しているとも言われています。
次にミスをしない集中力。
将棋は勝利につながる決定的な1手などほとんど存在しません。
実は、多くミスをした方が負けるゲームなのです。
どんなに優勢でもたった1手うっかりしただけで負けとなる事もよくあります。
実力が拮抗しているほど、どちらかのミスが勝負を決する1手となります。
そして、相手のミスに気付けるかも重要です。
つまり自分はミスをせずに相手のミスを虎視眈々と待ち続けるようなイメージです。
こう揺さぶったらミスをするんじゃないかと、相手のミスを願ったりもします。
最後に忍耐力。
1手うっかりしただけで負けとなるゲームですから終局まで気を抜くことはできません。
記憶を巡らせ形勢判断を正しく、ミスをせず、これを100手前後も続けなければなりません。
プロは数時間ある持ち時間を1手に費やしたりもします。
頭の中で熟考を重ねミスのないように丁寧に何度も確認を行うのですね。
この忍耐力があってこその強さとなります。
ここまで説明すると納得いただけると思います。
将棋で負ける時は自分がダメだった時なのです。
相手に対する賞賛よりも、負けた悔しさよりも、まず自己嫌悪の念に満たされます。
運の入り込む余地のない完全な負けですからね。
また、アプリでの対局では持ち時間5分や10分の早指し将棋となります。
1手数秒で指さなければいけないのです。
時間に焦らされながら思考を巡らせて緊張状態のまま自分のミスで敗れる。
心拍数は上がり下腹部に黒いドロドロした様なものが漂うような感覚に包まれます。
これが、煙草を吸いたい気持ちと同じだったのです!
禁煙3日目にこの感覚に気付きました。
夕食を頂いていたところ、7割くらいお腹が満たされた時にこの覚えの感覚が体を包みました。
煙草を吸いたい気持ちって自己嫌悪や悔しさがまぜこぜになった黒い気持ちだったんだと気付かされました。
これを解消するために煙草を吸わせるのだと。
これを考えると煙草を吸えないってイライラは精神衛生上とても良くない事だと思います。
美味しいから楽しいからの煙草ではなく、自己嫌悪や憎しみを解消するための煙草です。
吸えない時はこの惨めさを解消できないでいるって事なのです。
煙草で解消するイライラは煙草で生まれるものだってよく聞きますね。
しかし、それは単なるイライラなんかではなく、自己嫌悪なのだと思います。
毎日毎日、数時間おきに自分の事を嫌いになっているんです。
こんなのだめだと思ったのです。
将棋は勝つ事もありますけどね、煙草は勝つ事はないですし。
なんとなく自分の自信を持てない部分とリンクする事だと感じました。
もうひとつ、7割お腹が満たされた状態で吸いたい気持ちになってのも衝撃でした。
ごはんは美味しいのに、まだ残っているし満腹ではないのに。
早く食べ終えて煙草が吸いたいという気持ちになったのです。
ドロドロした不快な感覚に包まれ、悲しくなりました。
煙草ってなんて悪いものなんだろうって。
味覚が回復してごはんが美味しくなるってより、ごはんを食べている自分に自己嫌悪しなくなるのではと思いました。
これを感じて、禁煙すると人生が明るく変わるという言葉を信じてみたくなりました。
時間がなかったので文章まとまらず散文となりますが、今日はここまで。
この感覚とか、いつかきちんとまとめたいと思います。