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父と徳川埋蔵金の話/あるとしか言えない


徳川埋蔵金を調査発掘する番組の事を覚えているだろうか?
糸井重里が出てたTBSの番組。
煽りに煽って、赤城山を重機でほじくり返して探すんだけど、見つからないのよw
『我々は決定的証拠を見つけた‼︎』って、おどろおどろしいナレーションが必ず入るあの番組w
子供の頃の私は父と2人で、この番組が大好きで熱中して観てました。

徳川埋蔵金は井伊直弼が幕府の御用金を赤城山に隠したとされており、小学校低学年の頃はもうお風呂入る時間が惜しいくらい親子で大盛り上がり。
「お父さん!埋蔵金始まるー‼︎急いでー!」と絶叫している私のホームビデオが残っているくらいだw

ところが小学校高学年ともなると当時から歴史マニアだった私は、なかなか出てこない埋蔵金に痺れを切らし、首魁とされる井伊直弼を調べ始める。
井伊直弼は庶子で上に兄が多く、当主には勿論、養子に行って他家の当主にもなれない、お部屋住みと呼ばれる兄たちのスペアであり、譜代大名である彦根藩主として江戸に上がるのが当時としてはかなり遅く、やっとまわってきた大老職だったのだ。
桜田門外ノ変でも、命を狙われていた事を知っていながらも身軽な警備でいたような肝がゴン太な聡い人なのだ。
「そんな人が御用金をそんなところに隠すかしら?」と思い始めるw

私はそうなるともうダメなのだ。
井伊直弼は埋蔵金の指示出してないな…。

江戸幕府の末期に、そんなに御用金が残ってたのかな。
埋蔵金なんか無いんじゃない?
勝海舟が日記に書いた金額だけが頼りかよ…。

まず赤城山を選んだ理由も納得いかないし、祠や地蔵がいっぱい出てくるのも怪しい。
石室とか木組みの後の空間は必ず見つかるが、埋蔵金は出てこない。
根拠がないから、興味がどんどん薄れるw

それでも朝の食卓で、父が新聞のテレビ欄を見ながらウキウキした様子で、『てみちゃん、今日の夜は埋蔵金あるよ。』と言い出すw
(コレがピラミッドの日もマヤ文明の日もノストラダムスの日も、ネッシーの日もある。)
「お父さん、赤城山から埋蔵金出てきたら、テレビの前に絶対に新聞の一面に載るよ。」と、全く可愛くない事を言う娘に、父は『証拠は出て来てるから、必ずいつか見つかる。証拠を見よう。』と言うのだw

そして毎回、『やっぱりダメかー‼︎』と言うのだwww
そして毎回、私の研究発表を聞く。
私たち親子は、それを考古学と呼んでいたw
だから、私は大人になったら学芸員や世界ふしぎ発見!のミステリーハンター(竹内海南江さん)になりたかった。

ミステリーサークルが近所に出来たと聞いて、2人で見に行ったw
父はレイラインのネタが好きで、日本のレイラインにミステリーサークルが出来るとずっと言っていた。
だいたい根拠なく雰囲気で話しているので、その後、そのミステリーサークルはスケールアップして、ゴリゴリの観光スポットになったw
それを『すごいねー!』と見に行くような人なのだw

父と中学生くらいまでこういう遊びをやっていたら、歴史がもっと大好きになった。
父の知識は一向に増えないのだが、私は歴史は高校二年生までずっと殆ど1番だった。
※母の勧めで医療系に進学したので、受験に歴史が不要になり、泣きながら苦手な数学をやった…。

父は相変わらず、最近も熱帯雨林で1人で暮らすハンターのドキュメンタリー(?)のようなモノを観ていて、『てみちゃん、この人凄いよ。毒蛇を素手で捕まえて食べるよ!』と言って、観せてくるw
46にもなろうかという娘がまだそんなもん喜んで観ると思ってるのか、父よw

とにかく最近は毒蛇が好きらしく、害獣駆除のドキュメンタリーをずっと観ている。
※定年後は農業を主にやっており、消防団で地域で1番偉い人になっていたw


先日、父にこの本をプレゼントした。
大盛り上がりで、古い番組をYouTubeで観てるw

「あるとしか言えない」けど、見つからないのよw
この本、糸井重里がつまってるw

私は地味に糸井重里が苦手だw
ほぼ日で良い人そうにしてるが、樋口可南子の添え物の胡散臭い夫だw
糸井重里が我々福岡県民の偉大なる親戚タモリさんに、嫌な絡み方してるの何度も観てる。
我々の偉大なる親戚タモリさんに、勝てると思うなよwww
タモリさんが本当に大好きw

父は糸井重里になりたかったんだろう。
冒険が好きなだけで、別に本当は埋蔵金にも井伊直弼にも興味が無い。

そして、息子がいないのでこういう冒険の趣味を私と分かち合いたかったと思うが、私は違う方向を向いてしまい、なんか調べたら変だとか、糸井重里が嫌いとか言い出すw

JEEPで川上りして土手を壊したり、とにかくうちの父はドジなのだw
父のど天然エピソードが山ほどあるのでいつかまとめたいが、何を隠そう私もそう、ドジw
私のエピソードもなかなかにあるw
そこだけ似たなー。

母も妹も甥が産まれてから、父を『じいじ』と呼んでいる。
みんなの前ではじいじと呼ぶこともあるけど、私だけずっと「お父さん」ですw

本、全部読んだのか知らないけど、突然赤城山に行きたいとか言い出さないでね、お父さんw

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