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なぜ言葉で世界が広がるのか? 『言語沼』を読みました


 端的に言うと、そんなにハマらなかった本です。
 YouTube自体はたまに見てて、言葉の世界を面白おかしく説明してくれるので好きです。でも、その会話を対話集にされてるので、動画やポッドキャストとは感じ方が変わりました。
 本でボケとツッコミの掛け合いを読んでも、あまり面白いと感じない性分の私。「無駄な会話多いな」と思ってしまいました。集中が途切れるので、微妙です。
 内容そのものは面白いと思います。でも2人のやり取りを文字にするとつまらないなって感じたので、この本を人に勧めることはできません。動画は紹介したいと思います。
 個人的に好きな回が、ピタパン族の回です。

 ピダハン族は、言語学の真理が詰まっていて、感銘を受けます。
 過去を悔やまず、未来を恐れない姿。現代人こそ学ぶべきことがたくさんある民族です。
 この回を見るだけでも、このチャンネルの価値はあると思います。
 しかし、この本には、言語学の沼にハマるほどの魅力は無かったです。

 言語学の本で面白いのは、「ピダハン」です。

 ピダハン族と呼ばれる彼らには、「左右」や「過去」、「未来」といった概念がありません。「悩む」や「自殺」といった概念もありません。
 もうこの時点で、面白くないですか?
 彼らがどのような世界観で生きているのか。
 「ピダハン」の方が、言葉の面白さにハマれると思います。

 また、こないだ出したこの本も面白いですよ。

 数学について、言語学から切り込む1冊。
 『数』という概念は、言葉が在るから存在する概念なんです。数を表す言葉を持たない民族は、数に関する概念を何も持たない。
 こういう言葉の力を紹介してほしかったです。


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