正しさなんて、ただの多数決 『悪魔とのおしゃべり』を読みました
概要
読書感想文
とても刺激的な内容でした。
不倫の報道をみんなが寄ってたかって叩くのは、「本当は自分もしたいのに我慢してやってないことを、いとも簡単にやってのけた奴がムカつくから」だと解説されていました。
確かにそうかもしれない。とても面白い主張でした。
正しさを、疑え!
本質的。凄く深い内容です。
善悪二元論に囚われているから、「これはダメだ!」、「こうあるべきだ!」などという思い込みや決めつけに縛られ、自らを苦しめます。
正義も行き過ぎると、例えば「外を歩くとアリを踏むかもしれない」とか「食べることは命を奪うことだ」なんて考えて、部屋で餓死するしかなくなります。
私たちは時に、悪の教えを学ぶ必要があるということです。
相手に期待しているから、怒る
例えば、子供がオモチャを買ってもらえなくて駄々をこねるのは、「親はオモチャを買ってくれる」と期待しているからです。
因みに私は、毒親育ちで親に期待していなかったので、オモチャを買ってもらえると期待していなかったです。だから怒りませんでした。
他人への期待をやめることで、怒らずに済むかもしれません。
願いを叶えるためには、「その願いが叶っていない状態」が絶対に必要
深いね。有名になる為には無名を経験しなきゃいけない。幸福になりたいなら、不幸を経験しなきゃいけない。
あまり多くのことを願わずに、「今のままで充分幸せだ」と、足るを知る姿勢が大切だ。
身体は、神殿
アメリカのジャンクフードや、ストロングチューハイなどの下品なものは、体を汚すので口にしてはいけません。
小麦粉なんてもってのほかです。
それに対し、大麻を良しとしています。
元々日本では、神社のしめ縄に使われるくらい、神聖な植物でした。今でも麻の服はありますし、七味にも含まれていますね。
衣服に食べ物、燃料など、とても万能な植物だったんです。
日本の歴史に根強く残っていた大麻の文化を、悪としてぶち壊したのが、GHQですね。石油が儲からなくなるので困るからだと考えられています。
大麻は神聖で万能な植物です。解禁しても良いのかもしれません。
そんな話はさておき、この体を神様からの贈り物と捉えると、大切に扱おうと思えるのではないでしょうか。
口にするものや身につけるものも、本当に必要で大切か、考えるようになります。
何かを失くしたら、不幸になる
何か物を得ることで幸せだと思っている節がある。それは大量消費社会で生きる凡人の思い込みでしかない。
実は、物を得なくても幸せな人は沢山いる。むしろ、物が増えたことで不幸になる人すらいる。
あなたは、本当に物が必要だろうか?
無くても幸せになれる道があるのではないか?
物質に地位や名誉も、得た物は何もかも全て、最後には失う。それが人生の最期さ。
「所有」という概念が崩壊した
この本によれば、ネイティブ・アメリカンに「所有」という概念は無かった。だから、コロンブスたちが来て、土地の所有権を主張しだしても、最後まで本当に理解できなかった。
ここからちょっと倫理的な問題になる。
私は思った。例えば、妻や夫を所有物かの如く捉えている人っている。
「不倫した」と言うと、袋叩きに遭う。しかし、本当は、恋人という関係を同時に1人以上築いたっていいはずなのに、「この女は俺のものだから渡さない」みたいなやり取りがなされたりする。ちゃんちゃらおかしい。
実は、恋人って沢山いてもいい。これは所有の話でもあるけど、先ほど出たような、思い込みや決めつけのくだりとも繋がる。
所有という概念さえなければ、支配も起きない。
子育てをした人なら分かると思う。1歳か2歳くらいまでは、所有物という概念が無い。
公園や児童館で、他の子が持っているオモチャを取ろうとする。相手の子も小さい子であれば何とも思わず、他のオモチャで気にせず遊びだす。
3歳位になると、親から所有の概念を教え込まれ、「これは自分の物だ」と主張する。それによって、「盗られた!」と怒ったりする。しかし、本当は、誰の物でもない。
「生きる」ということは、誰かへ迷惑をかけること
この本は深い言葉が多いですね。
人間万事塞翁が馬。この世界に良いも悪いもないです。勝ちや負けとか一切ない。そんなことを勝手に決める人たちがいるだけです。
特に善悪なんて主観です。
人を愛することは良しとされているのに、沢山の人を愛することは悪とされているのは、とてもおかしな話です。大勢の人に愛を振りまくのは、平和への第一歩です。
恋人をいっぱい作りましょう。
全てがある場所には、何もない
この本って、めちゃくちゃ凄い本。