概要
読書感想文
内容自体は、『累犯障害者』を噛み砕いた表現で書き記しているものだった。副題が「学校では教えてくれない」なので、恐らく学生向けに書き直したんだろう。
『累犯障害者』を読んでいる私にとってはもう知ってる内容だった。
それよりも考えさせられるのが、この本のレビューである。
軽微な罪で捕まる障害者を、福祉など社会全体で救済すべきなのは、この本や『累犯障害者』を読めば分かる。
触法障害者は、家族や保護者から見捨てられ、身元引受人もいないし、出所後の仕事も見つからない。あまつさえ、福祉施設に行こうにも「前科のある人はちょっと…」となりやすい。
触法障害者を更生させる社会じゃないんだ、日本って。だから福祉のあり方を見直すべきだって言うのが、この本なんだね。
「シャバに出るのが怖い。刑務所に戻る」と発言する受刑者がいるのは、出所したところでホームレスになるしかないからだ。彼らには頼る人がいない。否、「刑務所しか頼れない」と表現した方が正しいか。
あなたは彼らに同情するだろうか?
ここで紹介するのが、『ソーシャル・インクルージョン』だ。
さて、もっと深く、考えてみよう。
凶悪犯が障害者だったとして、それでも救うべきか?
これは哲学や倫理の問題である。正解は無い。だが、議論を止めてはならない。
#勉強記録