足痩せをしたい人がスクワットをやるとき、絶対やってはいけない姿勢とは?〜効果的なやり方まで解説〜
間違ったスクワットしてませんか?
今回はスクワットについて解説していきます。
スクワットは脚の筋肉を鍛えて引き締めてくれる効果的なエクササイズです。しかし、どんな良いエクササイズでも姿勢を間違えると、効果が出なかったり、膝を痛める可能性があるため、エクササイズ中の姿勢を意識しておく必要があります。
今回はどのような姿勢が、スクワットで気をつけないといけないのかを運動学的に解説していきます。
最後には、効果的なスクワットの姿勢のやり方まで解説していきますので、是非最後まで読んでください。
今回の内容をまとめるとこんな感じ
•スクワットでNGな姿勢とは何か
•姿勢が悪い状態で、スクワットをすることによって起きる身体の変化
•効果的にスクワットをする姿勢
なぜこのような話ができるのか。私は、理学療法士として臨床で患者さんをみてきた中で、スクワットはよく指導してきました。スクワットはその人の姿勢によって、指導のポイントを変えないとうまくできないことが多く、日々勉強、試行錯誤しながら行ってきました。
今回の内容はその経験をもとにお伝えしていきます。必ずお役に立つと思います。
ではさっそくいきましょう。
スクワットの姿勢で気をつけるのは骨盤の傾き
結論からお伝えします。
スクワットをするときには、骨盤が「後傾」していると膝が過剰に動きすぎてしまい、膝への負担が強くなってしまい、逆に脚が太くなってしまったり、膝を痛めてしまい可能性があります。
それには2つの理由があります。
理由①重心の位置の問題
骨盤が後傾すると、銃身は後ろに移動します。そしてしゃがむ動きも同様に重心を後ろに移動する動きになります。
つまり、骨盤が後傾したまましゃがもうとすると、重心が過剰に後ろに移動してしまうため、後ろに倒れてしまう可能性が高くなります。
人の動きは、「倒れないこと」が前提に行われています。それはスクワットも同様です。
骨盤が後傾している人は、スクワットをするとき、後ろにこけることを無意識に避けようとするため、膝を過剰に曲げることで防ごうとします。
ここで起きる膝を曲げる動きは、つま先を上げる運動の「足関節の背屈」がより大きく動きます。
つまり、膝がつま先より前に出るようになります。
つま先より膝が前に出ることで、膝に過剰な負担がかかるようになるため、太ももの筋肉が過剰に働き、筋肉が張るため脚が太くなったり、膝を痛めてしまう可能性があります。
理由②脚の運動連鎖の関係
2つ目の理由は、関節の動きの問題です。
骨盤の後傾は、股関節の伸展(付け根を伸ばす動き)を伴います。つまり骨盤が後傾している人は、常に股関節に伸展の力が入っていることになります。
スクワットを脚の動きで表すと、股関節の屈曲、膝関節の屈曲、足関節の背屈です。
足関節の背屈と股関節の屈曲はトレードオフの関係になっており、股関節の屈曲が少ないほど、足関節の背屈は強くなります。
骨盤が後傾していると、股関節の屈曲は少なくなってしまうため、足関節の背屈が過剰になります。
足関節の背屈が過剰な状態でのスクワットは先程説明したように、膝への負担を強めてしまいます。
骨盤が後傾していれば、必ずしも膝を痛めるわけではありません。
しかし、重心の位置と運動学的に考えると膝にかかる負担は強くなることが予想されます。
効率的なスクワットをするための姿勢
良い姿勢でスクワットをするためには、骨盤が前傾方向に動くことが重要です。
ここで注意が必要なのが、無理に骨盤を前傾させてはいけません。
骨盤の動きが硬い状態で無理に骨盤を前傾させようとすると、腰を反らせてしまう可能性があります。
そのため、あくまでも自然に骨盤が前傾していく必要があります。
正しいフォームでスクワットをする前に、まずは今のスクワットの姿勢がどうなっているのかを確認してみましょう。
まず普段通りのやり方でスクワットをしてみてください。
膝を曲げたとき、あなたのつま先は見えていますか?
つま先が辛うじて見えるか、見えないかくらいであれば、骨盤はそこまで後傾していることはないでしょう。
つま先が全く見えない、もしくは倒れそうで膝が全然曲げられない場合、骨盤が後傾している可能性が高いです。
このときの骨盤の後傾は、安静時の立位姿勢で骨盤が後傾しているかどうかはあまり重要ではありません。
鏡が無くても確認できる方法なので、一度確認してみてください。
骨盤の傾きが確認できたら、次はいよいよ、傾きの修正作業に入りましょう。
骨盤の前傾を阻害する筋肉は、「大殿筋」「ハムストリングス」のような脚の後面にある筋肉です。
これらの筋肉が固まることで、骨盤が後傾しやすくなるためまずは筋肉が固まっている人はほぐしたり、ストレッチしたりしてみましょう。
それだけでも、スクワットをするときの姿勢が良くなることがあります。
それだけでは不十分な場合、スクワットのときの身体の使い方を意識していく必要があります。
先ほども説明したように、骨盤の前傾は意識的にするものではありません。自然に骨盤が前傾方向に動くことが重要です。
やりやすいやり方としては、「手を膝に当てながらスクワットをすること」で自然に骨盤の動きを引き出すことができます。
もう少し詳しく説明します。
まず足は肩幅で立ち、手は太ももに当てておきます。
膝を曲げていくときに、そのまま手を伸ばしていき、膝のお皿を触るようにスクワットをしていきます。
そうすることで、身体が自然と前屈みになり、骨盤が前傾します。
このやり方の利点は、手を伸ばすことで、身体を少し丸くすることができるので、腰を反らす動きも調整することができる点です。
まずはこの方法で、フォームを覚えてからより負荷の強いエクササイズに進んでいくことをオススメします。
正しいフォームでスクワットをすると、太ももの前の筋肉より、お尻の筋肉に負荷がかけられます。そのため、脚痩せだけでなく、ヒップアップの効果も期待できます。
試してみましょう。
最後に
スクワットは脚のエクササイズとしては、幅広い効果が期待できるので、良く使われます。
リハビリの現場で見ている限りでは、本当に正しくスクワットを出来る人はあまりいないのが現状です。
怪我をしていない人でも意外とできていない人が多いので、これを機に一度ご自身のスクワットの姿勢を確認してましょう!