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ソーイングビーのローレンからクライアントさんを思い出した話

ソーイングビーのローレンが脱落した。

ソーイングビーっていうのは、イギリスのテレビ番組で、イギリスのソーイング自慢の人達が集まって競い合うの。で毎回一人脱落していって残った人が優勝!になる。

今シーズン7までやっている超人気番組。私もシーズン1から見てるんだけれど、めっちゃはまっている。参加者の服、おそらく手作りなんだけど、かわいくて、どんな風にコーディネートしているのかとか、洋裁グッズも手作りだから、これ、私も作りたいとか、画面に映るすべてをマネしたくなる。

今回はローレンが脱落したんだけれど、ローレンはこう言った。
「ここまで頑張った自分をほめてあげたい。できることは全部やった」

ローレンはとめどなくあふれてくる涙をぬぐう。何か言おうとするけれど、言葉にならず、静寂がテレビに映し出される。その言葉に嘘はないと思う。ローレンは、できることはすべてやっていたし、がんばっていた。でも
ローレンが「自分をほめてあげたい」と捉えられているなんて思えなかった。

流される涙、表情からは、「悔しい・・」という気持ちの方が伝わってきた。

でも、テレビの前だからか、何か、前向きなことを言わないといけなかったのかな。わからないけど。

インタビュアーから「今の自分に何と言ってあげたいですか」と聞かれたのかな。憶測でしかないけれど。

テレビ的には、仕方ないことかもしれない。
「負」のエネルギーで終わるわけにはいかないから。

悔しいからこその涙だとしても、そこを超えていく美しさを映し出すというテレビ側のコンセプトもあるのかもしれない。

なんで自分がここに引っかかったのかというと
ローレンの言葉と表情のギャップを見て、クライアントさんを思いだしたから。

「大丈夫です」
「平気です」
「自分に甘いですよ」
「いい勉強になりました」
「学びが多かったです」

前向きにとらえることができる。
だけど、なかなか弱音を表現することがなくって。

でも、できる自分とできない自分が分離して苦しさを感じている。

願わくばローレンが、番組が終わった後、ちゃんと悲しんで、悔しがって、後悔して、自分も責めて、番組にも文句言って、私が落ちるのおかしくない?とか言って、私あの人より上手よね。とか言って、最終的に

「あーでも私がんばったなーよくがんばったよーえらい!」とか、
「やっぱり私がうまかったから、番組、おかしいじゃね?」とか、
そんな風に終わっていけたらいいなぁって思う。

ふふ、やっぱりテレビ的じゃないね。

あ、もちろん、相手に言うってわけじゃなくて、自分の気持ちとして自覚するかんじでね。

心が整って、なんだか、光が見えてきて、学びに昇華できるまでは、自分の中のその「ぐちゃぐちゃ」した気持ちをしっかりと見たい。それが「ぐちゃぐちゃ」から抜け出す最初の一歩になるからね。




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