字幕翻訳と吹替翻訳の違い4つ
みなさん、こんにちは!今日は「字幕翻訳と吹替翻訳の違い4つ」という動画をみて、「なるほど、それぞれこんな違いがあるんだ」と再認識させられました。私は普段、主に字幕翻訳を担当しているので、あまり吹替翻訳をやったことがありません。スクールで学んでいる時に吹替翻訳の授業があり、そこで吹替について学んだ程度です。その時に出された課題では、映画の一場面(確か5分程度)を使って吹替台本を作りました。やってみた感想は…いやぁ~~大変!と思いました。というのも、翻訳に焦点をあててお伝えすると、吹替の場合、役者さんの口の動きに合わせて訳さないといけないので、翻訳ではあるのですが、どちらかというと「セリフを考えている」感の方が強かったです。台本にはト書きもあり、簡単な場面説明など、翻訳以外にも書くものが多く、それも大変だったなと記憶しています。そして何といっても、役者さんが話している口の動きに合わせてセリフを考え、自分が訳したものをアテレコみたいな感じで実際に読み上げてみるのですが、これがまた難しい!私は早口なほうでもなく、滑舌がいいほうでもないので、読み上げようとするとカミカミになってしまい、結局自分の訳したセリフで尺が足りているのかどうかがイマイチつかめない状態で終わっていました💦
声優さんはプロなので、ちょっと言葉多いかな?と思うセリフでも案外言えてしまうので、そのあたりの塩梅をつかむのも難しいなと感じました。
動画でも話していましたが、字幕と吹替とでは関わる人たちの人数が違います。おそらく想像できるかと思いますが、吹替のほうが断然関わっている人の人数が違います。翻訳者さんをはじめ、声優さん、演出家さん、音声編集の人など、多くの人が関わっています。
私は翻訳会社で働くようになったことで、翻訳家側の視点と、制作側の視点の両方を持てたことがとても大きいです。というのも、今までは私の仕事は翻訳をすることで、修正等の作業後に納品をすれば、その後のプロセスを見る機会がありませんでした。でも、今は翻訳者さんからあがってきた字幕原稿をチェックしたり、クライアントさんから戻ってきた吹替原稿を修正したり、吹替の場合その後に声優さんとの収録が待っています。とくに吹替の場合、台本に不備があるとなかなか大変な状況になってきます。場合によっては声優さんとの収録が終わっているなんていうこともあり、そうなってくるとリテイクをしなければならないので、声優さんのスケジュールをおさえてもらったり、スタジオをおさえてもらったりと、めちゃめちゃ大変なことになってしまいます。字幕の場合、映像に字幕を焼き付けた後に不備が見つかると、こちらもまた最初からやり直しになってしまうので、大変です!こういう現場を見ていると、これまで以上に「翻訳で誤字脱字は絶対ご法度!」と思います。自分への戒めも強くなってきました。
話が少しそれてしまいましたが、同じ「翻訳」でも、字幕と吹替とではこんな違いがあるんだな、と改めて実感。
こちらの動画に興味がある方は、ぜひこちらからご覧ください!
https://www.youtube.com/watch?v=z8s5evVg98E