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自意識の向こう側へ

僕は、小さいころから普通に生きてきた。
普通ってなんやねんって感じだけど。
普通に勉強をして、普通に運動をして、普通に友達を作った。

まぁまぁ楽しく過ごしていたのだけど、ある時思った。
あれっ、俺の好きなことって何??

僕は素直な子だったので先生や両親の言っていることをそのまま受け取り、先生や両親が決めた路線の中で楽しんでいた。

もちろん、それはそれで素晴らしいことだ。

けれど、大学生になってほとんどのことは自分で決めるようになってから「今やってることって好きでやってるのかな??」「俺って今楽しんでる?」と思うようになった。

何か新しいことに取り組もうとする際に、18歳までに作り上げた自分(大人の目を気にしている自分)が見張っている気がするのだ。

例えば、ライブに行って思いっ切り、手を振ったり頭を揺らしている人を見て、「いいな、けど俺にはきっとできないな」とか思ったりした。

けどなんで?
誰の目を気にしている?

ライブに来ているお客さんは僕のことなんか知らないし、気にしてもない。結局自分の自意識が勝手にあんなにはっちゃけることはできない。恥ずかしいとブレーキをかけていたんだ。

僕は最近、クロマニヨンズというロックバンドのライブに行った。そのボーカルの「甲本ヒロト」という方は、僕がライブに行った日に60歳の誕生日を迎えていた。
僕は、ライブ事態はすごく楽しかったのだが、見ながらお得意の自意識でもう一人の自分が冷静に見ていた。

そのライブを見ながら僕は思った。


「いかれてる!最高だ!」
ヒロトの映像は20歳のころのも見たことがあるが、今もあのままだった。
60歳であばら骨が浮き出る細い体で全力で動き回っていた。めちゃくちゃかっこよかった。

冷笑文化が強い時代だ。全力で熱くなってる人を見て、一歩引いてみて時には嘲笑のようなものを浮かべてしまう時もある。

けどそんなことはくっそくだらねぇ。

そんなこと言ってくる奴や思ってしまう自分はぶっ飛ばしてしまおう。

甲本ヒロトの歌詞にこんなのがある
「僕はこのまま汗をかいて生きよう」

そうだこのまま汗をかいていこうじゃないか。笑われて行こうじゃないか。

僕は汗をかいて生きる。

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