久しぶりの古典歌舞伎でお腹いっぱい〜立春歌舞伎特別講演@大阪松竹座
先月はシネマ歌舞伎で新作「唐茄子屋」を堪能しましたが、今月は久しぶりの劇場です。
しかも千穐楽、席は前から6列目。たまたま前の席が空席だったのも超ラッキー。
田中弥三郎です。鍼灸マッサージ師をしています。
源平布引滝は初めてなので
初めての演目は、イヤホンガイドと
新作歌舞伎はセリフが聞き取りやすいのですが、古典ものは節まわしもあって聞き取りきれないことがあります。それに時代の基礎知識もあったほうが、より芝居が楽しめます。
ということで、イヤホンガイドです。開演前から時代の基礎知識や芝居の見どころを教えてくれます。
芝居が始まったら、同時通訳みたいに解説を入れてくれます。せっかくの観劇、便利なものも使いつつしっかり楽しみたいところです。
番附(パンフレット)もしっかり読んで
番附(パンフレット)には、演目と配役だけじゃなくて、お芝居のあらすじが書いてあります。
観劇前に読まない派の方もいらっしゃるでしょうが、私はしっかり読んでからお芝居をみたい派。
ちゃんとお話に付いていきたいので、流れを理解しておきたいのです。ドラマ見てても、ちゃんと付いていけないときもあるので、、、
観劇の大事なマナーも忘れずに
開演前には、スマホの電源をOFF。
このスマホをOFFにする作業で、観劇モードに切り替わるのがイイのです。
そして、私のささやかなこだわり。
【休憩時間もスマホは触らない】
せっかく劇場に来たんだから、スマホOFFで劇場の空気を堪能します。
でもたまーに、芝居によっては、
「いまだけ撮影オッケーです!!」
みたいなのがあって戸惑うんですがね。
歌舞伎では今のところ、そういう経験ないです。
昨夏に行った「スクール・オブ・ロック」では、あったんですよ。
周囲のお客さんの観察をしてみるのも楽しいですよ。着物姿の人を見られるのも歌舞伎ならでは。
もしかしたら、芸能人が来てるかもしれません。
やっぱり劇場、サイコーです。
片岡愛之助、八面六臂の大活躍
芝居の内容は詳しく書きませんが、とにかく良い芝居でした。初めて歌舞伎を見たときの興奮が蘇りました。
なんといっても、役者さんたちの身体能力の高さですよ。芝居でありながら、舞踊なんです。
見せ場では歓声(悲鳴?)も上がるほど。
あの迫力は、やっぱりナマの舞台でないと味わえないです。席もよかったから大満足。
これからも片岡愛之助さん、応援します。
若手ホープ、中村壱太郎と尾上右近
若手の役者さんたちも良かった。
尾上右近さんは、舞台で見るのは初めてでしたが松竹のイチオシなのかな?よく出ていらっしゃる。
あんまり出番の多い役どころじゃなかったけど、存在感が際立っていました。
上方の若手といえば、中村壱太郎さんですね。
愛之助さんともよく組んでいらっしゃいます。
女形ながら、立ち回りも見事でした。
運命に翻弄される重要な役どころ、ステキでした。
お父様の鴈治郎さんも大好きです。
親子での配役もナイスでした。
古典、やっぱりイイ
敬遠しちゃうのは勿体ない
古典ものはセリフが聞き取りにくかったり、基礎知識が必要だったり、確かに取っ付きにくい部分はあります。
イヤホンガイドがあるとは言え、有料ですし。
だけど、古典にしかない良さもあるのです。
様式美というのか、長く伝えられてきた中で洗練に洗練を重ねて磨き上げられた美しさというのか。
素人なので細かいことはなんにも分かりませんが、説得力があるというか。
そんなふうに思うのです。
主君への忠義と親子の愛
源平ものではほぼ間違いなく、主君への忠義と親子の愛が描かれています。(主観です。違ってたら教えてください。)
主君への忠義のために涙を堪えるもの、主君に背いても子のために命を捨てるもの、家臣の忠義に涙するもの。
いろんな形の忠義、スジの通し方があります。
みんなそれぞれ、背負うものがあり守るものがある。そして、その選択に正解はありません。
現代ものには、こういう描写はなかなかありません。好き嫌いはあるでしょうが、私は胸が熱くなるのです。
最近はワンピースをはじめ、いろんなお話が歌舞伎で上演されています。そういう新作ももちろん素晴らしいのですが、古典もやっぱりイイのです。
どちらがとかいう話ではないですね。
見られるうちに、見とかないと!
歌舞伎に限らず、コンサートやスポーツなどライブ全般が好きです。美術館も、私にはライブです。
その場に行って、体験してこその楽しさがあります。
いつか行きたいなぁ、とか言ってたら次はないかも知れません。
中村勘三郎さんやマイケル・ジャクソンみたいに、突然いなくなっちゃうこともあるんです。
見に行きたかった、、、
でも、忌野清志郎さんの完全復活祭には参加できました。あのライブは本当に行けて良かった。ライブCDとDVDも買いましたが、一曲目のイントロを脳内再生で泣けます。
見に行けなかった後悔と、見に行けた満足どちらも経験して、見れるときに見とこうと決めたのです。
嵐だって、突然に活動休止しちゃいましたよね。
見れるときに見ときましょうよ。
おわりに…ライブのよさ
久しぶりの劇場、古典ものに興奮がおさまりません。
何より、ライブって良いなあと強く感じました。
シネマ歌舞伎も、すごく良い企画だし大好きですが、やっぱり現場のナマの感覚は特別なんです。
しばらくは舞台もコンサートも予定がないけど、また楽しいライブが観られますように。