自分のことが分からない(笑)
分からないことって面白いですね。
分からなさすぎて「知るか!」って言いたくなるのも、また面白い。好きに楽しくやりましょ。
田中弥三郎です。鍼灸マッサージ師をしています。
トップ画は、国芳展で買った『金魚づくし 酒のざしき』のフィギュア。本文とは何も関連ないです。
たこせん枝瀬さんから河合隼雄さんを紹介されて
動画を見たら、最初の一言で
こちらの記事にリンクが貼ってある動画で、河合隼雄さんが語ってるのを見て衝撃を受けました。
たった一言、それも本題に入る前の前置きのような言葉。
河合隼雄さんが言ってた。
それを聞いて
「ですよね!!!」
「自分が何者か、分かりません!!!」
って思いながら、めちゃくちゃ笑いました。
だって、「臨床心理学の父」自身が、「自分のことがわからない」って言ってるんですよ。
好きやわ〜、この感じ。
この一言だけで、河合隼雄さん大好きです。
なかなか自分のことだって分からない。ましてや他人のことなんか分かるはずないし、他人からわかってもらおうなんて無茶なわけで。
あーもう、これだけでスッキリした。
分からないのは、決して変なことでもないし、分からないから面白いんだよね。
そもそも明確な答えがあることでもないし。
抱いていた違和感に、納得できた
私は鍼灸マッサージ師なので、人とお話することの多い仕事です。技術や知識よりも、コミュニケーションのほうが大事と言ってもいいくらいの感覚です。
働き始めの頃は、コミュニケーションのことでよく叱られました。「人の気持ちを考えろ」なんて言われて。考えても分からないし、説明されても余計に混乱してました。
考えるよりも、
「そういう人もおるんかー、まったく意見が違うから分からんけど」
と切り離すことにしました。
河合隼雄さんの言葉で、私のスタンスに自信が持てました。
ちゃんと歩み寄る努力をして、お互いに違いを尊重出来るようでいたいと思います。違いを楽しむくらいでいられたら最高ですね。
無理に分かろうとも思わないし、分かってもらえるとも思ってない
分かるときは分かる
分かるときには、自然と相手のことが分かるんですよね。分かった気になってるだけかも知れないけど。
相手さんが私に合わせてくれてるんなら、素直に乗っからせてもらいます。もちろん、相手さんに合わせる努力はします。
変に決めつけたり否定してかかったりさえしなけりゃ、それでいいんじゃないかと思います。
分かられたくない人もいるハズですしね。
私自身、軽々しく「分かるよ〜」みたいに言われて嫌だったこともありますし。
分かってもらえなくて当然だから、主張はする
「こんなのが好きです」とか、
「こういうことかな、と思うんです」みたいに、主張はしてます。感想を言ってるだけです。
ありきたりなことを言っても続かないし、事実を述べるだけならニュース見ればいいし。
そんなことより、人の感情が揺さぶられる瞬間を見たいんですよ。そのとき、人の面白さが見える。
だから、自分の感情・感想を話すんです。
そういえば小学生のとき、
「作文を書くときは、何をしたかじゃなくて何を思ったのかを書くんやで」と、母親によく言われたことを思い出しました。
たしか灰谷健次郎さんの本で出てくる言葉だったような気がするんだけど。
感情があるから
感情こそが人間らしさ
感情的、というと良くない意味で使われることも多いですが、無感情もねぇ……
情熱的って言えば良いのかな?
なんか暑苦しいな。
喜怒哀楽がハッキリし過ぎるのも、それはそれでつまらない気がする。腹の中を全部さらけ出すのも、無粋に感じる。
きっと、いろんな感情や感想があるから面白いんですよね。ときどき無茶なことをしたり、過ちを犯したりもするけど、それこそが人間らしさで、人の可愛さですね。
哀しくて、か弱いとこもあるから、可愛いんですね。美空ひばりさんも歌ってることだし。
正解なんてない
とかく失敗を怖れがちな世の中です。かく言う私も、顔出ししてない上にペンネームなのは、そういうことで。ペンネームにすることで、必要以上に失敗を怖れずに書けているように思います。
ちょっと前に書いた記事でも、見返すと恥ずかしかったり「おいコラ!」って言いたくなったり。
でも適当に失敗もしておかないと、全部ノーミス、全部成功なんてあり得ないわけで。
変なことも平気でして(書いて)ますが、笑ってくれる方が居てくれる幸せ。合わない人は、それぞれの居場所で楽しくやってもらえれば。
自分が分からないけど、好き
自分のことはよく分からないけど、自分のことが好きです。好きになるときって、大して知らなくても好きになっちゃうもんでしょ。
河合隼雄さんの言葉から、つらつらと自分語りをしましたが、河合隼雄さんの本はほとんど読んでいません。
20年近く前?に『こころの処方箋』を借りて読んだのと、最近Kindleで『幸福論』を読みかじった(読み切ってない)程度です。
でも大好きになっています。
なので平気で書きました。
今の私には、これで足りている感じがします。今の私はしなきゃいけないこと、したいことがいっぱいあるから、必要になるそのときまで河合隼雄さんには待っててもらいます。
きっといつか、河合隼雄さんのことばが必要になることは、分かりましたし。
今年は身の回りのことを整理することと、仕事に忙殺されて忘れてたものを取り戻すこと。どっちも去年からの引き続きなんですが。
河合隼雄さんには、大切なことばをいただきました。相変わらず分からないことだらけですが、それがまた面白いんですよね。