繊細でビビりな長男が挑んだ中学受験の全容②いざゆかん決戦の地へ

中学受験も間近になったころ長男のモチベーションが上向いた。

少し前に受験に来る子もみんな不安で緊張している、キミだけじゃない、という話をしたのが良かったのかもしれない。この好機にバーンと受験して終わらせてしまいたい。そう祈りながらついにその日はやってきた。

ホテルへ前乗りの日。
風邪をひかさないように気を張る日々も後少し。がんばれワタシ、である。

子どもたちは朝からウキウキ。受験よりも高級ホテルのビュッフェの方に気持ちが向いているからだろう。次男なんかは完全に旅行気分だ。

今回泊まるホテルは駅近で、受験会場までは３０分。そして我が家からは車で３時間の道のりだ。

３時間は地味にキツい。しかもお天気は大荒れ。奇しくも夫氏はその日の朝イチが健康診断でバリウムを飲み、その後下剤を飲んできたという怪しい道行き。波乱の予感である。

車内のお供

鮭おにぎり
ピザポテト
チョコクッキー
ほうじ茶
ミルクティー(甘くないやつ)
カフェラテ(甘くないやつ)

夫氏は朝から絶不調(バリウムだから仕方ない)で、本人は別に具合は悪くないと言っているけれど、そんなことを言っている時点でアカン感じなので触らぬ神に祟りなしでそっとしておくことにする。

もう一回言う。3時間は地味にキツい。
しかし最後の最後に夫氏が道を間違えかなり回り道をし、やっとのことでホテルに到着したのに誰も彼を攻めなかった。よくできた妻、そしてよくわかっている子どもたちである。

なんでこんな良い子に育っちゃったのだろう(親がダメダメだったからかもしれない)

ホテルのエントランスはクリスマスのバージョンだった。

ツリーが美しいし、可愛らしい小物たちに次男は釘付け。

ツリー触って来ていい？
あれどうやってバランスとっているんだろう？

彼が長男とふたりでわちゃわちゃしている間、ワタシはお部屋のアメニティを籠に入れるのに夢中だった。

ドリップコーヒーがあるし、緑茶も飲みたいし、紅茶も飲みたいよね！(欲張り)

近年ホテルになんて泊まったことのないワタシなので、色々が物珍しい。今はお部屋の鍵はみんなカードキーなのですね。そしてピってしないとエレベーターにも乗れないんですね。

知らなかった！！！！！

今お部屋はダブルを２部屋とりました(それしか空いてませんでした)
誰が誰と寝るかでもめそうな予感ひしひし。

お部屋は清潔でスタイリッシュでなんとYouTubeも観ることができる。長男と次男がミスタービーストを観ている真ん中で夫氏が爆睡。

２部屋とったというのに一部屋のベットに4人ぎゅうぎゅうでくつろいでいるあたりが貧乏性なワタシたちである。

その日夕暮れ。疲れきったワタシと子どもらにより、夕御飯は外に食べに行く元気がない、ホテルのレストランで食べたいと夫氏に訴える。

値段を見てからにしようと夫。

メニューを見せてもらった時点でひくにひけないような気がするのだが。

結果お値段リーズナブルでそちらでディナーをいただくことになったのだけど、なにを隠そう子どもが産まれてからこのかた、高級なレストランでディナーなど食べたことがないワタシたち。

普段ボロボロこぼすし、席はたつし、おバカな話で笑いが止まらなくなるような次男と、ナイフとフォークの使い方が微妙な長男と、胃弱な妻とバリウム夫からなる家族では途中でつまみ出されるかもしれない。

キラキラのナイフとフォークをきれいなお姉さんが並べてくれる。
ナプキンの使い方がわからず、お隣のテーブルのまねをしてとりあえず膝にのせておいたら後から全員床に落ちてしまっていて、無言で回収しました。

メニューは
夫氏と長男が本日のパスタ
ワタシと次男がグラタン
それとソーセージをみんなで取り分け。

緊張したけれどいざ料理が運ばれてくると、化ける次男がめっちゃおとなしく食事をし、兄が細心の注意をはらってナイフを使い、ワタシが全員の水(すてきなグラスに入ってました)をこぼさないよう色々な場所に移動した結果、

無事なにも壊すことなく食事は終了。
普段からこんな風に食べてくれればいいのに次男よ。

ただ若干不安だったのが、長男の食があまり進まなかったこと。
その場でチーズを削ってもらって感動していたのに。美味しい美味しいと連呼していたのに、なぜだか箸(？)が止まってしまう。
そしてそのあとでお腹が痛くなっていた。

あれだ、これはやはり精神的なやつですね。

まあ仕方ない。いくら高級ホテルだなんだっていったって、明日は受験なのだから。

ディナーのあとは最上階の大浴場へ。アメニティの部屋着を着てみたら、パパが甚平みたいにつんつるてんで、ワタシは作務衣みたいになった。フリーサイズのすごさよ。

お風呂はサウナもついていてとっても良かったです。代謝の悪いワタシもサウナで老廃物をたくさん出して、そのあと冷たい水をぐっと入れたことで健康になった気分満載。

最上階で夜景も見て、ここまでこれたことに感謝しました。
無事受験できたら、もうそれだけでいいや。

そう思った夜。
しかしまだまだワタシたちの挑戦は続くのでした。