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住むところを決めるのに大切なこと②(家が決まりました)
引っ越しさきのお家はなかなか決まらなかった。ねらっていたところは先約で決められてしまい、後から見たところはどれもピンとこなくて途方にくれた。
最初に見せてもらった部屋は駐車場がとてもせまく、バックで入れなくてはいけないのに結構な車通りのある道にめんしていて、内見の時に夫氏でさえもなかなか停められなかったのを見てあきらめた。ここに住んだら間違いなく毎日泣きながら駐車しなくてはならなくなる。
次に見た部屋は駐車場こそ広かったけれど、日当たりがイマイチだったのと床がペコペコしていたところ(今は音がうるさくないように無理にそうしているらしい)、そして周りの雰囲気というかオーラが寂しい感じがして、どうも乗り気がしなかった。
そんなこと言っているから決まらないんじゃ!というツッコミが聞こえてきそう。
それでも住むところで大事なのは直感だし相性だと思っているワタシは、あせりながらも妥協することができず煮詰まっていたところ、夫氏と長男だけが内見してきた部屋の写真を何気なく見ていて、そのひとつにきゅん!となってしまった。
青と白の壁紙に水色のキッチン。南向きだから日当たりは抜群だし、鉄筋コンクリート造りだから床もペコペコしていない。
なにより近所に活気がある。
内見していないのになんで知っているのかというと、不動産屋さんに行くまえ先に場所を車でチェックしていたからです。
その後ワタシと次男は自由のびのび学校の説明会へ行かなくてはならず、夫氏と長男だけが内見して写真をとってきてもらった部屋なのだけど、
ああなんでワタシが行かなかったんだろう!めっちゃいいではありませんか。
しかしここで問題が。
子どもたちの希望と合わない。
そこは鉄筋コンクリートマンションでしかも2階の部屋。
そして彼らの希望は新しくて暖かくてドタバタと暴れまわっても怒られないお家、というものなのだ。
全部の希望が通るものは新しい一軒家くらいしかなく、目玉が飛び出るほど高くて手がでないし、第一きれいなら暴れて壊したりキズをつけたりしたらいけないじゃないか。
ならば郊外の古民家はどうだろう?テレビにでてくるようなポツンと一軒家なら家賃だって安いし、どんなにギャースカ騒ごうがオッケーだし、ちょっとのキズも大目にみてもらえるだろう。
と考えたところで思い当たった。
古い家は広い。そして寒い。
今住んでいるところもそういうところで、断熱性とか気密性という概念がない。
暖かい空気は隙間から漏れ、ヒーターの周りしか暖かくないのに暖房費がかさむ。
そして引っ越し先は冬はマイナス10度にもなる冷涼な土地ときている。
無理だ
さらにはそういうお家の周りは草取りやら樹木のせんていが必須だと思われる。
うちだって中庭と裏庭があるのだけれど、ここに住み着いて7年、草むしりとか樹木のせんていに心を砕いているのはワタシだけであった。
夫氏はそういうことにまったく興味がなく、100回くらい頼まないと重い腰をあげてくれないし、子どもたちに手伝いを要請してもすぐに遊びになってしまうし、こんにち膝を痛めてしまったワタシにとって庭の手入れはかなりの重荷になっている。
そんなところに郊外の古民家。
無理だ
経験により断念した。この家に住んだことで自分たちの傾向がわかって良かったと思う。
そういうわけで子どもの希望であるバタバタと騒げる家というのは却下され、リノベーションされたばかりのきれいで暖かい、けれど狭いマンションを推したのだけど・・・・
ことあるごとに長男がいうのだ。
オレ、新しい家で騒音で怒られる未来しか見えない、と。
そう言われるとワタシも
しょうがないでしょ!私たちはマハラジャじゃないんだから。湯水のようにお金があって、家を暴れて壊したらいくらでも直せるような富豪じゃないんだから!オルタナティブスクールでも壁とかソファーに穴開けて、それでボール投げとか禁止になったんでしょう?一般的に家の中では暴れちゃだめなんだよ。大体自然の中で暮らしたいとか言って、長男くん草むしりとか全然手伝ってくれなかったじゃん。全部の希望を叶えるのは難しいんだよどこかで妥協しなくちゃ人生っていうものはなんたらかんたら・・・・・・・
のび太くんのママかくらいの勢いでぶちまけてしまい、長男を落ち込ませてしまった。
こんなに感情的になってしまったのは、自分でも子どもに我慢させるなんてという気持ちがあったからだ。
子どものたてる音がうるさいなんていう大人はなんて心がせまいんだろう。のびのびと子育てできない世の中がわるいんだ、と心の中で思っていたんだろう。
ワタシは元宗教2世で子どもの人権とか尊重とかゼロな環境で育ってしまったため、無意識に子どもの願いを全て尊重して我慢なんかさせちゃダメだと、かなり極端な方向に転んでいたらしい。
大事なのはバランスで、相手の気持ちとこちらの言い分を考えて妥協してもらったり、なにか違うことで埋め合わせたり、互いに対等に話し合うことだったんだな。
なんて考えた家探しは、青いキッチンのマンションに決まりました。なるべく外で過ごせるようにがんばるから、
音には気を付けようねと祈るばかりです。