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オルタナティブスクール 長男最後の発表会
今回は発表会でなにやるの?
一週間前長男に聞いたら
え、発表会ってあるの?と返されて力が抜け、当日あまり期待せずてくてくと発表会を見に行った。
まあオルタナティブスクールなのだから、そういうこともままありなん。
体育館などであの決められた台詞を大声で言う発表とは別物である。
ああ長男の発表もこれで最後かと思っていたら、他の保護者の方からもたくさん
長男くんあと少しですね、と声をかけてもらった。
ついつい話し込んでしまい会場に入るのがギリギリになってしまう。
慌てて席についたら
えーそれではこれから発表会を始めます
といきなり長男がマイクでしゃべったのでぎょっとした。何を隠そう去年彼は自分の発表時、恥ずかしがってその場から逃げ出し、作品の映像だけが流された(ゲーム実況)人だったから。
それがいきなり司会とは。
長男だけでなく、去年はグループだったりスタッフさんと一緒に発表していた子たちが今回はソロでマイクを持っている。
一人で大勢の前でしゃべるなんて(しかも即興も入っている)なかなかできないことだと思うのだけど、2度目だからか去年よりもはるかにスムーズに進んでいくのに驚いた。
その波にのっかってか去年は欠席だった子も今年は絵を描いて発表していたし、今年初めての子も緊張しながら作品を紹介していた。
時々止まったり声が震えたりしながらがんばっているので、こちらも手に力が入る。
がんばれ、もう少しだ!
発表内容はオルタナティブスクールらしく、今年もみんな個性的で自由だ。
半畳くらいありそうな水族館の絵だったり
アニメのイラストだったり(しかも編集してあったすごい)
紙ねんどで作った干支やドーナツ、段ボール工作だったりする。
自由研究のようにねこちゃんの病気を発表した子もいた。
ダンスもあった。選曲がドラマの今日から俺はのエンディングだったのがツボった。
そして今年は何もしないと決めた子は、何もしませんでした、と発表していて感心した。
まだ2年目でこの成長なのだから、これが続いていったら経験を吸収していってどんどんおもしろくなりそうな気がして、それを見届けられないのが少々残念な気持ちになる。
みんなとても良かったけれど、思わず泣きそうになってしまった作品が作文の朗読だった。
その子が書いて新聞のコンクールで入賞したものだそうだ。内容の一部を思い出してここに記してみます。
小学2年生の時に仲間はずれや物を隠されたことがあって、それから友達とうまくやれるか不安になってしまい、学校に行けなくなりました。
たくさんのフリースクールを見学したけれど、どこもうまくなじめませんでした。
それでも母があきらめずこちらのオルタナティブスクールを見つけてきてくれました。
ここでも友達関係で悩んだり、学費が高いので親に負担をかけているのかもと心配になることがあります。
というような素直な気持ちが綴られていた。
なんでこの作文を書こうと思ったのかというと、他にも不登校で悩んでいる子たちに、こんな選択もあるんだよということを知らせたかったという。
彼女の正直な気持ちだったからこそ胸打たれてしまった。
特に学費の心配をのところではうちの長男も最近
どれがいい?と聞くと
一番安いものでいいよ、と答えるので切ないなあと思っていたから身に沁みた。
子どもたちは学校にただ行きたくないを主張しているわけじゃなくて、行かなければ罪悪感があるし、違う学校を選択すればお金がかかることもちゃんとわかっているんだな。
湯水のようにお金があってどれだけ使っても大丈夫、自分の好きな学校を選びなよと子どもに言えたらどんなにいいだろうとよく思う。
でももしかして
なんでも思いどおりみたいなことは、お金ではなくて(お金も大事だけど)これまで生きてきた中の、自分が選びとったり妥協したり工夫したりしてきたことの成果なんじゃないだろうか。
だから子どもの時からじっくり感じて考えて選んで、自分らしくしていくことが、人生思いどおりにいく秘訣なのかも、というところまで考えさせてくれた発表会。
みんなどんどんらしくいけ、とエールを送ります。
子どもたちよありがとう。そしてスタッフのみなさま、素敵な発表会をありがとうございました。