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お辞儀

黄檗売茶流では35年ほど前から立礼のスタイルでお手前をします
テーブルと椅子でお手前する事が正式としているのです
その為、前回の「美しく立つ」にも書きましたように立っている事も多いですし、立って状態でお辞儀をします
美しくお辞儀する事も中々難しい事です
立つ時と同じように真っ直ぐに立ち身体が折れ曲がる所は股関節です
その他の関節は曲げません
「く」の字のように折れ曲がります
この時に股関節(お尻)を後ろへ移動する、お尻を後ろへ引きます
これで「く」の字になる訳です
お尻を後ろへ引かなければ、前に倒れるはずです、倒れないのなら上半身が丸くお辞儀をしているからです
背中、首、頭を真っ直ぐのまま前に倒していくのです
私は猫背でしたので自分の胸の辺りに顔が有ると思い胸の辺りでお辞儀、挨拶する様に心がけてました
また、身体を戻す時には後頭部から戻る感じで真っ直ぐお辞儀して真っ直ぐ戻れる様になりました

次に気をつけるのはお辞儀をして戻ってくる時にゆっくりです
身体を前に倒すときはスムーズに戻って来る時には倍以上遅いスピードで戻ります。
ゆっくり戻る事でより丁寧になります
ただ、一つ気をつけ無ければならない事があります
挨拶は、する人と受ける人にわかれます
例えば年下の人が年上の人に、役職の下の人が上の人に、後輩が先輩になどする人と受ける人に別れるのです
自分が挨拶を受ける側だと思った時は挨拶をしてくれた人より少し先に身体を戻してあげる心配りも必要に乗ると思います
次に気をつけたいのが呼吸です
呼吸は身体が動いている時吸っています
黄檗売茶流では息を吸いながら身体を倒して、そこで言葉を発します
そして、また吸いながら身体を戻すのです
これは、吐きながら身体を動かすと何かあった時に即座に対応出来ないからと言う武士の礼法からのものです

日本の挨拶はお辞儀をする為に相手との間を2メートルほど取、身体を前へ倒して下の方へ向かって言葉を発する、これは以前コロナ禍のなかで言われていたディスタンスと飛沫のエチケットそのものです

そして最後に美しくお辞儀をする為に必要な物は筋肉(筋力)です
美しい立ち姿を保つ筋肉、お辞儀をした時に背中が丸くならない背筋もちろん腹筋も足腰もしっかりとしていなければなりません

私も歳を重ねる毎に筋肉の大切さを痛感されられます

これからも美しく立ち姿で美しいお辞儀ができる様に精進して参りたいと思います

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