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足の運び(柱付き)

足の運び(柱付き)

黄檗売茶流では立礼になり座って部屋に入る事が無くなりました
ですから茶道口からお茶室に入る場合も立ったまま出入りします
この時お茶室に入る時も出る時も敷居を越える足は柱付きです
例えばお茶室の壁に向かって左手に茶道口があればお茶室から出ていく場合は左足で超えます
お茶室に入ってくる時は右足で超えます
向かって右側に有れば出て行く時は右足で超え入ってくる時は左足で超えるのです
つまりどんな時でも柱付きの足で越えるのです
これは、武士の礼法で柱付きの足で部屋に入る事で刀が抜ける様にする為で、入った部屋の中に曲者が居た時に対応できるからです
柱付きの足の反対の足で部屋に入ると、すなわち壁と反対の足で入ると壁の方に体が向いてしまい刀が抜けめせん、壁側の足で入ると刀が抜けるのです
今では少なくなりましたが和室の4枚並んだ襖はどちらか端の襖を開けて入ります
端から入る事によって曲者に対応し易くなるのです
これももちろん柱付きの足で入るのです
因みに真ん中の2枚の襖を開けて入るのは露払いの居る人
先ず、露払いが部屋に入り安全を確認して入る人です
位の高い方ですね

神道では神様に向かって中心線より右側と左側では歩き出す足が違います
神様に向かい中心線より右側では右足から歩きだし左側では左足から歩き出します
後ろに退がるときは右側では左足から左側では右足からになります
これは、最初の一歩で神様に背を向けない為です
右側で右足から歩だすと身体は内側を向きます
左手側でも同じです
回転するのも内回りです
神様に背を向けて回らないためです
中心線は神様の通る道ですので人は立たないのですがどうしても中心線に立たなければ行けないときは「右退左進」
進む時は左足から退く時は右足からと決めてあります

これも、黄檗売茶流の「柱付きの足で入る」と同じ動きとなっていると思うのです

お稽古をしているとどちらの足から歩き出しますか?と聞かれる事があります
何より大事なのは安全ですがどちらからでも歩き出せる状況でしたら上座に向かって中心線の方を向ける足から歩き出すのが良いのではと考えます
しかし、何より安全で自然な動きが大事だと考えます

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