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35歳のNZ留学【ランギトト島】

「ランギトトトウ」日本語で言ってみると噛んでしまいそうなこの島は600年前に起きた海底の大噴火により突如出現した火山島だという。NZを象徴する島で、オークランドシティの海側ならどこからでも見ることができる。またどこからも見ても綺麗な円錐形をしているのが特徴の島である。学校の授業でも、多様な植物やNZバードを見ることができるスポット(運がよければ)としてよく紹介される。
無人の島で保護区となっており、そのままの自然が守られている(トイレはある)。

島へは港からフェリーに乗り30分程で到着する。1日2便。朝の9時と夕方の4時。つまり朝に出発し夕方帰るプランのみということになる。
周囲の人々の話では1日もあれば十分に島中ハイキングを楽しめると聞いている。

よく晴れた日。
そのランギトト島へ行ってみることにした。
「I’d like a round trip ticket from here to Rangitoto」
検索して見つけたこのセリフを声に出してみたものの拙い英語は伝わらず、Google翻訳を見せながらもう一度言ってみた。そうして港のチケット売り場で往復チケットを購入し乗り場へ行く。

出発時刻が近づくと、乗り場には大勢の人が集まってきた。その中でスタッフが島でのマナーを説明している。

・飲食できる店はありません
・必ず水と食料を持っていきましょう
・ゴミは持ち帰りましょう
・靴についている土は島に持ち込まない、専用のブラシがあるからこれで綺麗にしてからフェリーに乗ってね

英語が話せない割にこれらの内容が聞き取れた。
自分、すごいゾ。
スタッフは説明にジョークを挟みお客さんを沸かせたが、流石にそれは分からなかった。
(それを聞き取れたならもっと面白いだろうに。)

靴底をブラッシングして船に乗り込む。
フェリーはターコイズブルーの海をぐんぐん進む。

島に到着。フェリーを降りると長い橋があり、その先にゲートのような門がある。他の観光客はさっさと写真撮影を済ませあっという間に散り散りになって姿を消した。私は島に降りた感動でしばらくその場に留まっていた。

時間はある。急がずゆっくりいけばいい。

ゲートを抜けると大きなポフツカワが現れた。ポフツカワとはNZ原産の木で、クリスマスシーズンに赤い花を咲かせることから、ニュージーランドのクリスマスツリーとも呼ばれている。近年では人によって持ち込まれた外来生物などにより絶滅の危機にさらされている。

そのポフツカワの前に立つ。
”圧倒的癒し”の感覚。

ここでもまたぽわぁんとなってしまって、まるで亀の歩みである。
さて、どの道を行こうか。
島には3つのコースがある。

1.島の西海岸から頂上を目指す
2.島の東海岸から頂上を目指す
3.最短で頂上まで行く直線コース

最短で行ったら面白くないと思い東海岸から登ることにした。目安となる頂上までの所要時間は2時間40分。時間はたっぷりある。火山島だけに時にごつごつと尖った溶岩の上を歩いていく。溶岩の隙間から芽吹いている植物たちは一体どこからやってきたのだろう。シティでは見ることのできない鳥たちも木々の間から姿を見せてくれた。写真に収めることは叶わなかったが。1時間過ぎ2時間過ぎた頃、ふと、この道で合っているのかという不安に襲われた。だって道の途中誰にも遭遇していないのだ。
人の姿を見ていない。
あんなにたくさんフェリーに乗っていたのに!

私は今どこにいるの…?  (続)

こんなにたくさんの人がぞろぞろと島に降り立ったはず、
なのです
マオリの守り神TIKIが迎えるゲート
奥に見えるのがオークランドシティ
 Pohutukawa
保護されている
ポフツカワはオークランドカウンシルのロゴにもなっていてロゴは至る所で見かけます。
なぜこんなに詳しいかというと、学校でニュージーランドのことについて知るためのクラスがあり、歴史や文化、動植物、イベントなど様々なことを学ぶからです。授業では、学んだことをアウトプットするためにプレゼンテーションする機会も多いです。私はポフツカワについて発表しました。


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