Yuki

やってみたいことをやってみる人生。 突如思い立ちニュージーランドに留学。英語が全く話せない私の留学生活の追憶と、ほんとうの私に出会っていく人生の旅の記録。 (留学期間:2023.4〜2023.9) (人生期間:1987.8〜 継続中)

Yuki

やってみたいことをやってみる人生。 突如思い立ちニュージーランドに留学。英語が全く話せない私の留学生活の追憶と、ほんとうの私に出会っていく人生の旅の記録。 (留学期間:2023.4〜2023.9) (人生期間:1987.8〜 継続中)

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35歳のNZ留学【未来の本に捧ぐ】

現在noteにて綴っている【35歳のNZ留学】は、全て書き終えたら本にするつもりです。今はありがたいことに自費出版も夢ではない時代になりました。本のタイトルはまだ決めていませんが、今回はいつか未来で本になるこの文章たちの「前書き」として、ここに記しておきたいと思います。 ーまえがきー 私が「書くこと」を始めたのはここ数年のことです。きっかけは瞑想を通して感じた自分の感情や身体の感覚、気づきをジャーナリングするようになったことから始まります。続けるうちに今度は印象的だった出来

    • 【35歳のNZ留学】FIFA 女子W杯

      2023年7月20日〜8月20日FIFA女子ワールドカップが開催された。 主な開催地はNZだった(他にオーストラリア)。会場の一つにオークランドのイーデンパーク。オークランドに住んでいれば十分に行ける距離である。チケットはFIFAの専用サイトから購入できる。決勝に進むにつれてチケットの価格は上がっていくのだが意外に高額ではなく、むしろこの価格で試合観戦できるなら安いと思ったほどである。もちろん学校でも連日の話題で、いつ行くか、どの国が勝ち上がるかと予想してみんなチケットを取っ

      • 35歳のNZ留学【お湯が出ない】

        ある朝、いつも起きがけにシャワーを浴びるハビエラの「ヒャー!」っという悲鳴がバスルームから聞こえてきた。1度では終わらず、続けざまにヒャ!ッヒャー!!と何度も聞こえた。何事かと思いドアをノックし「Are you okay?」と尋ねるが、祭りのような騒がしい音楽とともに「yeeees」「ヒャー!」と返事があったので一旦彼女が出てくるのを待つことにした。 キッチンに戻り途中にしていた食パンにイチゴジャムを塗って食べる。 その間にも聞こえてくる悲鳴とドタバタしている音が何だかおかし

        • 35歳のNZ留学【うさぎと英会話】

          猫を含めホストファミリーについて様々なエピソードを書いたが、まだ登場していないもうひとりのファミリーがいる。うさぎのフレッグである。フレッグは芝の庭で暮らしている。もの静かで大人しく、撫でれば柔らかく滑らかな毛並みでいつも耳を垂れている。私が学校から帰るとフレッグはいつも芝の上でじっと動かず瞑想している。目の前に餌が落ちていようとも全くブレることなく彼の世界の中にいる。そんな彼に私は毎日話しかけにいく。家の門を開け真っ先にフレッグの元へゆく。そして未だ英語が話せない私の未熟な

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        35歳のNZ留学【未来の本に捧ぐ】

          35歳のNZ留学【飼い猫について】

          私のホストファミリー 家族のひとりである猫について 猫の名はブルーイ グレーの毛色、彼は老猫である 耳は遠く片目の視力は失った 頭にある病気のせいで度々混乱し 混乱すると ウミャぁー〜…ぅ ウミャぁー〜…ぅ としばらく声をあげている 真夜中にこれをすることもあるし 明け方にすることもある それは初めてこの家に来た時読んだ手書きの 家のルールと注意書きにも書いてあったほど "夜は眠れないかもしれない"と 私がまだ薄暗い朝に起きていくと猫は ソファのうえですーすー眠っていた

          35歳のNZ留学【飼い猫について】

          35歳のNZ留学【悲しいよる】

          その日もハビエラ(ルムメ)はいつものように夜遅く帰ってきた。私は11時頃ベッドに入ってからなかなか寝付けず目を閉じたまま過ごしていて、多分1時間は経ったと思う。真っ暗な部屋の中に、カチャっと静かにドアの開く音が聞こえた。私は「おかえり」とは言わずこのまま寝ている(仮)ことにした。 その後少しの間と、すんッと鼻をすする音がした。 目を閉じていてもわかる。いつもと様子が違う。 …  そう思っている間に彼女は部屋を出た。 次の瞬間、ぐすんぐすんと泣き始めその声はどんどん大きくなって

          35歳のNZ留学【悲しいよる】

          35歳のNZ留学【ランギトト島・続】

          私は今どこにいるの? 不安に襲われながら道を進む。すると突然道が消えた。これは…前にも経験したことがあるぞ。 タカプナでも確か同じようなことがあった。初めは道の上を歩いていたのに突如道がなくなるという摩訶不思議な現象。 ダメ元でGoogleマップを開いてみる。すると意外にも自分の居場所が判明した。詳細は分からないが、おおよその自分がいる位置は把握できた。 私は今、島の中腹にいる。 …中腹? もう昼の12時を回っているというのに中腹にいるのはまずいのでは? 道に迷ってい

          35歳のNZ留学【ランギトト島・続】

          35歳のNZ留学【ランギトト島】

          「ランギトトトウ」日本語で言ってみると噛んでしまいそうなこの島は600年前に起きた海底の大噴火により突如出現した火山島だという。NZを象徴する島で、オークランドシティの海側ならどこからでも見ることができる。またどこからも見ても綺麗な円錐形をしているのが特徴の島である。学校の授業でも、多様な植物やNZバードを見ることができるスポット(運がよければ)としてよく紹介される。 無人の島で保護区となっており、そのままの自然が守られている(トイレはある)。 島へは港からフェリーに乗り3

          35歳のNZ留学【ランギトト島】

          35歳のNZ留学[4車線を歩いて渡る]

          NZに来て初めての驚きは日本車が多いということ。空港からステイ先まで揺られる送迎車の窓からは、ホンダ、トヨタ、ニッサンと日本車ばかり走っているのが見える。その時ドライバーと交わした会話もちょうどそんな内容だったように思う。右ハンドルなので道路も日本と同じく車は左走行である。高速道路を走っている間中、殆ど日本と変わらないような景色を車窓から眺めていた。送迎車は高速道路を降りるとオークランドの街なかへ入っていく(当時はそこが街なかなのか、それすらもわからなかったが)。街なかとはい

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          35歳のNZ留学【ドリップコーヒーが飲みたい】

          留学生はお金がない。 かと言って節約しきりの生活はいやだ。 時々カフェに行き、コーヒーやフラットホワイトやホットチョコレートが飲みたい。まして7月のニュージーランドといえばウィンターシーズン真っ只中。寒くて雨風強い天候と英語力の低さに凍りつく心に温かいコーヒーや甘い飲み物などはしばしば私に安らぎを与えてくれる。 ところで、ニュージーランドのコーヒーは主にエスプレッソ抽出である。ロングブラックというのが日本で飲むようなブラックコーヒーで、エスプレッソをお湯で薄めたもの(この解釈

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          35歳のNZ留学【ケンカではない、しかし】

          事の発端は午後にあった授業である。 そのせいで気まずい思いをしている。 授業は3人組で行うグループワークで、一人は自分が抱えている問題について相談する、後の二人はその相談についてアドバイスをするというもの。 ”抱えている問題”というのは、既に各グループに渡された数枚の紙切れに書かれている。少し前の授業[問題と解決策]では、主に社会問題について架空のカンパニーや団体を作って解決策を考えたが、今回は個人レベルの問題についてである。これがまた留学生には非常に起こり得る問題が書かれて

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          35歳のNZ留学【リベンジ】

          選択授業で2サイクル目のアート授業である。 前回は何ひとつ理解できず聞くことも、また話すこともできなかったこの授業に懲りず挑んでいる。 というのも、前回挫けたあの日以降(※記事:ついに挫けた日)私はある結論にたどり着いた。結論というのはこうだ。そもそも会話というのはある程度予知した上で行われているということ。つまり、アートについて誰かと話すなら「好きな色は?」とか「好きな作家は?」「どこが好き?」とか、そういう話になるんじゃないかと経験上分かるから自分の意見が言えるのではない

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          35歳のNZ留学【中華料理店での珍事件】

          ある休日。 私が通っている学校の近くにあるヴィーガン中華料理店にアヤノちゃんと行く。アヤノちゃんの話では、味も悪くないしオーナーが親切でサービスも良いのだとか(アヤノちゃんとはいつもこんな感じで情報交換をしている)。 私は英語ができないので、知らない店に1人で行く時には物凄く勇気がいる。入店時は弱々しく小さな声で「Hi...」と言って、返ってくるスタッフの言葉を聞き取ろうとリスニングに全力を注ぎ、全然聞き取れないまま案内された席に座って、次に渡されたメニューの文字をサーチし

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          35歳のNZ留学【タカプナ】

          タカプナという街は、どこかセレブ感の漂う静かで落ち着いた街である。 オークランド中心部からバスに乗り30分で行くことができ、降りたバス停からビーチには徒歩5分で行ける。おそらく、留学中に私が最も多く足を運んだ観光地ではないかと思う。 ランギトト島を望むタカプナの海には、波の音と、びゅうっと吹く風の音が鳴る。ビーチには波に削られ楕円形になった溶岩や貝殻が混ざり合っていて、そこを歩くと貝殻が擦れたり割れたりする音が心地良く響く。 アヤノちゃん(ヴィーガンフレンド)と行った時には

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          35歳のNZ留学【私を噛んだ者の正体】

          痒い! 夜中に猛烈な痒さで目が覚めた。これは何だ…? 今まで感じたことが無い種の痒さ。蚊に刺されたのともダニに刺されたのとも違う。久々にアトピーが悪化したか…?とも思ったがそれも多分違う。 とにかく痒くて寝ていられない。 痒い!眠い…痒い!! 一度起き上がってみたものの寒くてまた布団を被る。ベッドに寝たままゴソゴソと右足のつま先で反対の足の甲を掻き、ふくらはぎを掻き、右手では腕や首の辺りを掻きむしる。そうしてうとうとしたり掻きむしったりしているうちに朝を迎えた。朝起きて自分の

          35歳のNZ留学【私を噛んだ者の正体】

          35歳のNZ留学【光と影:ホームレス】

          どこにでも光と影、良い面とそうでない面がある。 ここオークランドの中心部にはホームレスが多い。特にメインの通りであるクイーンストリートには、数メートルおきにホームレスが寝転がっている。数メートルもなく並んで寝るホームレスたちもいる(彼らはクルーなのだろうか…?)。道路を挟んだ向こう側にもいるし、有名ブランド店でスーツとサングラスのイカついドアマンが立っているすぐ傍にもいる。通り沿いのスーパーの入り口にもやっぱり彼らはいて、コインの入った空き缶をジャンジャンと鳴らしお金を要求す

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