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「動物のお医者さん」07(毛刈りの窓の時間です)
大学時代にこのマンガに出会い、マンガの連載中に獣医学部の学生だったこともあり、親近感を感じていました。
当時の獣医学部の大学生活についても織り交ぜながら、「動物のお医者さん」の思い出を振り返ってみたいと思います。
前回はこちら
ある日、研究室でぼーっとしていた時。
助教授の先生が入って来られ、
「今週の土曜日の午後、『動物のお医者さん』の作者の佐々木さんが取材に来られるから、手の空いている奴は取材に協力するように。」
とのお達しがありました。
土曜日の午後は大学の講義はない。
当時は、土曜日の午前中は講義があったのです!
週休二日制ではなかったのです。
もちろん、小学校・中学校・高校も。
いわゆる、『半ドン』ってやつです。
今は死語になっていて、若い方々には分からないですよね。
ちなみに、
『半ドン』
とは、午前中仕事や授業があって午後から休み、っていう意味で、半日の休日という意味ですね。
我々昭和な人間にとっては釈迦に説法ですけどね😅
休日のことを、オランダ語で『ドンタク』っていうらしいんです。
半分のドンタクで、
『半ドン』
なんだって。
それはさて置き、
先輩方は以前に取材を受けたことがあるらしいのですが、私達下っ端は初めての経験。
何だかドキドキしながら週末を迎えました。
いよいよ当日!
アシスタントの方と一緒に佐々木倫子先生が研究室にやって来られました。
「こんにちは、今日はよろしくお願いします。」
とても優しそうな印象を受けました。
私達下っ端にも丁寧に接してくださいました。
いよいよ取材開始。
アシスタントの方と手分けしてたくさん写真を撮っておられました。
血液検査の機械を操作する所
先輩方の実験の様子
などなど
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毛刈りのポーズをとっているのかな?
今回のメインの取材は、
『エコー検査』
『超音波検査』とも言いますね。
妊娠された方が定期検診で赤ちゃんの様子をみる時に検査しますね。
当時はまだエコー検査が動物の診療に取り入れられて間もない頃でした。
私たちの研究室はこのエコー検査もメインの研究テーマの一つとしていたのです。
* * *
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『毛刈りの窓の時間です』
というお話があるのですが、そのお話しの取材がメインだったのです。
動物のお医者さんのマンガの中でも触れられていますが、当時エコー検査は大学病院やよっぽど大きな動物病院でしか導入されていなかったのではないでしょうか。
マンガの中では、セントバーナードのナツコちゃんのエコー検査をする、というお話し。
セントバーナードほどの大きな犬のエコー検査の経験がほとんどないハムテル。
では何故『毛刈りの窓の時間』なのでしょうか?
実は、エコー検査は毛があるとできないんです。
人間の皮膚は動物のように毛が密集していないので、ニュルッとしたゼリー状のものを付けたらすぐ検査できますよね。
動物の場合は、しっかり検査をするためには毛を刈らないといけないのです。
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本来は、お腹を広範囲に毛刈りすればいいのですが・・・
ハナちゃんの飼い主さんはいわゆる怖い職業の方。
そっち筋(893)系の人だったのです!
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むやみやたらに毛を刈る訳にはいかない!
必要最小限しか毛を刈ることが許されないのです!!
さて、どうする!
そこで漆原教授が、
『俺を練習台にしろ!』
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と、体を張って練習台になるというお話し。
漆原教授も『大きな動物!?』なので、教授で練習をしたらナツコちゃんの毛を刈る場所を最小限にできる、という訳。
そこで、診察台に横たわる『漆原教授のモデル』となって同じ体勢で写真に納まる『生贄』が必要だったんですねぇ。
こういう時は一番下っ端が狙われる!?
みんなの視線が私を見ている!?
・・・えっ!?
みんなが近づいて来る!
・・・ええーっ!
あっという間に、みんなに取り押さえられ、検査台の上に乗せられました。
おまけに手足を抑えられ、服をめくり上げられてお腹を丸出しに!
その時の写真がこれです。
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この時点では、もう観念してますね
どうです?
体形や顔はかけ離れてますが、マンガの中の漆原教授の体勢とほぼ一緒?
これで私も『動物のお医者さん』に少しは貢献できたのかも💪
そんなこんなで、とーっても楽しい思い出でした!
* * *
最後に、佐々木先生がみんなと記念写真を撮ってくださいました。
佐々木先生がすごいのは、撮影に協力した学生全員にサインやキャラクターの絵を描いてくださったのです。
私も菱沼聖子さんの絵と、白衣のポッケにチョビの絵を描いていただきました。
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一番後ろで佐々木先生に描いていただいた菱沼聖子さんの絵を持っているのが里塚
今思い返してみると、すごい枚数の絵やサインを書いていただいていたんだな、と申し訳なく思ってしまいます。
それも、イヤな顔一つせず、
「今日はありがとございました。」
って、一人一人に丁寧に書いて下さいました。
動物のお医者さんがこれほど多くの人に愛されているのは、マンガが面白いのはもちろんですが、佐々木先生のお人柄が表れているからでしょうね。
おわり