「動物病院四方山話」19(そんなにたくさん食べてないのに・・・)
私の名前は「みぃ」
動物病院で暮らしている猫
私が経験した動物病院での四方山話を紹介しています
前回はこちら
「そんなに食べさせてないのに痩せないんです。」
「どうしたら痩せさせることができますか?」
よくある質問ね。
特にワンちゃんの飼い主さんに多いわね。
うーん、ある意味とっても難しい質問なのよね。
身も蓋も無い言い方をすると、消費カロリーより摂取カロリーを少なくすれば痩せるのよねぇ。
でも、それが難しいのよ!!
運動量を増やすってのも一つの手なんだけど、夏の間は暑い中で長時間の散歩なんでできないものね。
お散歩嫌いな子もいるし・・・
家の中で遊ぶって言っても、限度があるし・・・
そうすると、摂取カロリーを抑えるしか方法が無いのよねぇ~。
でもね、
食べる事が生甲斐!!
って子達にはつらいわよね。
多くの方は、
「フードはちゃんと計って、○○グラムしかあげてないんです。」
って、とってもきっちりとされているのに・・・
痩せないのよ!!
と、なるとよ、原因は大抵が
「お・や・つ」
そう、間食!
ご家族が多い家庭はなおさら大変。
おうちの人が少しずつおやつをあげたとしても、トータルの量としてはかなりの量をあげることになるでしょ。
おばあさんやおじいさんがおられるおうちは、昼間に一人でおられることも多いので、どうしてもおやつをあげてしまうらしいの。
一平ちゃんの感覚としては、
「おやつを少なくしましょうね」
とお伝えすると、お母さんや娘さんは比較的きっちりと守ってもらえるらしいわ。
でもね、大抵一番甘いのが
お父さん!
だって、ご飯を食べている時に足元であのつぶらな瞳で見つめられると・・・
ついついあげてしまうわよねぇ。
その気持ち、分かるわぁ。
だから、ご飯の時はお父さんのそばから離れないって子も多いみたいよ。
分かるんだけど、おうちの方が一致団結していただかないとだめなのよねぇ~
少し前までは、
「俺を頼ってくれるのはこの子だけなんだよ~。」
「うちに帰ったら、この子だけは玄関まで迎えに来てくれるんだよ。」
などとおっしゃるお父さん達も多かったしね。
今は動物病院へ来られるご家族は、お父さんを含めてとても仲良しなご家族が多くなっているから、そういうおうちは少なくなってきているかもね・・・
だから、ここが大事!!
ご家族一致団結して、
その名も
「一回にあげるおやつの大きさを小さくしよう大作戦!!」
ネーミングが長いわね。
というのもね、一回にあげているおやつの大きさをお聞きすると、多くの方がそこそこの大きさのおやつをあげておられるの。
そう、大きすぎるのよ。
おやつをもらう習慣がついている子達にとって、おやつを全くあげないっていうのも可哀そうでしょ。
それに、食べることが大好きな子は特になんだけど、ワンちゃんっておやつをあげると丸呑みというか、一瞬で食べてしまわない?
だから一平ちゃんは、ワンちゃんにとって一度にあげるおやつの大きは、小さくても満足度は一緒なんじゃないかって思ってるんだって。
だからね、おやつをあげる回数は減らさなくてもいいから、一回のおやつの大きさを小さくすればいいって事なのよ。
想像してみて下さい。
5キロのワンちゃんだったら、人間の大体10分の1位の体重ですよね。
そうすると、ワンちゃんにあげているおやつの大きさをを人が食べる量に換算したらどうなります?
そうです、この子達が食べているおやつを10倍の大きさにしてみて下さい。
その大きさのものを人が食べると思ってください。
大きさにもよるけど、ワンちゃん用のクッキー1個は人間でいうと食パン1枚くらいの感覚かしら。
ジャーキーを何本ももらっている子だったら、人がホットドッグをおやつとして何個ももらっていることになるのよ!
そう思っていただくと、自分たちでは小さいと思っていてもワンちゃんにしてみたらかなりの量になっちゃうわよね。
そんなお話をしたりして、イメージしやすく説明しているの。
それでも食欲旺盛で体重が増えつづける子には、フードにキャベツや白菜を混ぜてもらってカサ増ししてもらっているわ。
カサ増しした分は少しドッグフードを減らすのを忘れずにね。
言うのは簡単なんだけどねぇ。
人間も一緒だけど、
痩せるのって大変なのよねぇ~!
もうこうなったら、
少しぽっちゃりくらいでもいいのよ!!
って開き直るしかないかもね。
一平ちゃんも、ちょっとそんな風に思っている節もありそうな、なさそうな・・・。
人間も少しぽっちゃりしてる方が長生きするって、テレビで言ってたもの・・・知らんけど🙄
おわり