草木染めは、癒しの世界。
その日は、雨がしとしと降っていた。
車で片道40分。
山深い場所で
「草木染めの服の展示」があった。
そこは、友達のお母さんが古民家を改修して住んでいる、お家兼ギャラリー。
草木、草花が溢れるその場所は、そこにいるだけで何かが浄化されるような神聖な場所だった。
ギャラリーである蔵の中に入ると、そこには色とりどりの服がふわふわと踊っていた。
赤、青、黄、緑、山吹色、紫、藍色……
手に取ってみるとどれも肌触りが優しく、思わずため息が出る。
その洋服たちを一つひとつ草木で染めて服も作った方がそのお店にいらっしゃった。
埼玉県から遥々やってきた、春田香歩さん。
高くて優しい声と少女のような可愛らしいおばあちゃん。
草木染めが大好きでもう何十年もされているとのことだった。
どの服も素敵だったけど、その日は妙に黄色に惹かれる。
「マリーゴールドで染めたワンピースよ。黄色ってやっぱりお天道様の色だから、すごく元気が出るのよね」
香歩さんの言葉も後押しになって、そのワンピースを我が家の仲間入りにすることにした。
ふとテーブルの上を見ると、何冊か草木染めの本がある。
可愛い表紙に惹かれて中を覗いてみると、分厚い本の中にカラーで草木染めのやり方がたくさん載っていた。
その材料の種類の多さと遊び心満点の内容にびっくり!
これなら、子どもたちとも一緒に楽しくできそう!
すぐに買うことを決めた。
そして、数日後。
さっそくうちに遊びに来た女の子と一緒に初めての草木染めをやってみた。
「このお花、お庭に咲いてあるよね!」
そう言って庭に行ったり、ちょっと散歩に出たりしながら草花を集めた。
あらかじめ買っていた綿のハンカチを豆乳で下地をする作業に入った。
綿に「タンパク質」を入れるためだ。
豆乳を入れたら、次は「焼きミョウバンで媒染(ばいせん)」。
そしていよいよ、集めた草花で染めるぞー!
ドキドキドキドキ……
できたぁぁぁぁ✨✨✨
Myワンピースも持ってきてた女の子。
黄色がまだらに入っているのもまた、良い味が出てるなぁ〜。
ヒメジョオンから出た黄色は、なんだか絵の具の黄色よりも優しくて淡い。
草花の色はなんでこんなに美しいんだろう。
「もっともっと色んな植物で試してみたいね!」
女の子と
草木染めと。
心がわくわくキラキラときめいた
初めての草木染め。
なんだか、ハマりそうな予感です♡