名前ってえのは。
私には母がおりますが、
多少と申しますか、だいぶ、いや、かなり
変な人です。
幼少の頃、満開の笑顔で楽しそうにニコニコこう言われたことがございます。
「あのねぇ、あんたが生まれたらつけようと思っとった名前があるんよ〜ふふ。」
「ほぅ…。」
「たんぽぽ。」
「……。」
「○○(弟)は、とんぼ。」
「……。そしたら△△(妹)は?」
「あぁ〜やっぱりそうなる?そん頃まだ生まれるはずではなかったんよねぇ〜。まぁ、ひまわりやったろな。」
良かった。思いとどまってくれて。
しかも「漢字の方(蒲公英)がよかったかな?」とおっしゃる。
そういう問題じゃあないんだよ。
なんかね、「ゆり」とか「茉莉花」とか、「桜」「蘭」「蓮」、そういうのはわかる。
「ひまわり」もかわいいよ。でもね、「蒲公英」はなんか…強くない?
三國志に出てきそうやん。「ホウ コウエイ」とかさ。
それに、なんだろう…エレガントなタイプのお花ではないし、香りも知らない。
あとポポに含まれるなんとも陽気なニュアンス。
ポポちゃんっていういにしえのお人形を思い出したわ。
知ってるか?
女の子は「パ」行と「ナ」行、「マ」行が好きなんだよ。
女性誌を思い出してごらんさい。
まみれてるだろうが。
じゃあね、男児は何が好きかわかるかい?
「ガ」行と「ダ」行だよ。
君が好きだったものはなんだい?
私は……「ポチャッコ」だよ。
ふっ。
人間め。