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ミステリーの書き方


今回のテーマは 【ミステリーの書き方】です。

……といっても、未熟者の私がそんなことを語れるはずもありません。


今回は
タイトルと同じ「ミステリーの書き方」という書籍の紹介をします。

この本、とってもオススメです。
小説を書く人はもちろんのこと、小説を読むことが好きな人にも楽しめる内容だと思いますので、ぜひ記事に目を通してみてくださいね。


さて……
ちょっとこちらを見てください。

赤川次郎/東直己/阿刀田高/我孫子武丸/綾辻行人/有栖川有栖/五十嵐貴久/伊坂幸太郎/石田衣良/岩井志麻子/逢坂剛/大沢在昌/乙一/折原一/恩田陸/垣根涼介/香納諒一/神崎京介/貴志祐介/北方謙三/北村薫/北森鴻/黒川博行/小池真理子/今野敏/柴田よしき/朱川湊人/真保裕一/柄刀一/天童荒太/二階堂黎人/楡周平/野沢尚/法月綸太郎/馳星周/花村萬月/東野圭吾/福井晴敏/船戸与一/宮部みゆき/森村誠一/山田正紀/横山秀夫

上記の中に、あなたの好きな作家さんはいらっしゃいますでしょうか。もしくは、小説を読んだことのある作家さんはいらっしゃいますか?

実は、今日紹介する書籍「ミステリーの書き方」は、この名だたる作家さん達〝全員〟によって書かれた本なのです。こちらの先生方が所属されている「日本推理作家協会」で作られた本なんですね。

本の中身はどんなものでしょうか。

タイトルから想像すると、
ミステリー小説の書き方の手順が、イチから順に書かれているのかなぁ、と思われるかもしれませんが、そうではありません。

まず、作家さんごとにパートが分れてます。

例えば
「文体について 北方謙三」
「トリックの仕掛け方 綾辻行人」
「タイトルの付け方 恩田陸」
などです。

各パートでは、
テーマに沿って、それぞれの作家さんの物語づくりに対する考え方や、どのようにして作品を生み出したかなどが具体的に書かれています。

例えば、私の大好きな伊坂幸太郎さんのパートのタイトルは「書き出しで読者を掴め!」です。
かの有名な書き出し、「春が2階から落ちてきた。」(「重力ピエロ」より)という一文を、どのようにして思いついたのか、などの制作秘話も書かれていました。

東野圭吾さんのパートでは、どのようにしてあんなにも多くの名作を創り出すことができるのか、その秘密が語られていました。「白夜行」や「手紙」などのストーリーを発想した方法。また、東野さんが何度も読み返して小説のアイデアの参考にしている、ある漫画について書かれていたり…
はたまた、宮部みゆきさんのパートではプロットの作り方について語られていました。なんと宮部さんは、長編を書く時にあえてプロットは書かない、ということを述べられていました。何故そうするのか、じゃあどうやって物語の整合性を保つのか。読んでみて、なるほど、やはりすごい人だ…と唸りました。

語り口も、作家さんによって個性があって、各パートどれもこれもとても面白かったです。どの作家さんも総じて、こんな風に執筆のネタばらししてくれていいのですか?というくらいに包み隠さずに創作について書いてくださっている印象でした。
角度を変えてみると、作家さんへのインタビュー集とも取れる本かなと思います。

ですので、初めにも言ったように、「小説は書かないけれど、読むのが好き」な方にも、十分に楽しめる内容になっていると思います。読んだことのある小説について著者本人がコメントされているのを読むのって、とっても面白いものです。

また、「小説は書くけれど、ミステリーのジャンルではないからなぁ…」という方もいらっしゃるかと思います。
ですが、この書籍の本文を引用すると

これから小説を書こうという人は、ミステリーを書く視点だけでなく、技術として使う視点も持っていいのではないかと思っている。今後、恋愛小説を主に書かれようと、時代小説を主に書かれようと、また漫画の道や映像の方向へ進むつもりであろうと、サスペンスやミステリーの技術は身につけておいたほうがきっと力になる。というより、身につけておかないと少なくとも物語は想像できないだろう。

ミステリーの書き方
ミステリーを使う視点/天童荒太

と、述べられていました。

読者を引き付ける物語には、多かれ少なかれミステリーの要素が含まれている…らしいです。

「ミステリーの書き方」、読んでみる価値のある本だと思いましたので、今回紹介させていただきました。良かったらみなさんも、ぜひ。


おまけ

せっかくなので、もう一つだけ紹介したいものがあります。最近私がハマっているYouTubeのショート動画です。皆さんも、もしかしたら見たことがあるかもしれません。

カラフルなクリームを容器に流し込んだり、丸く膨らんだパン生地を芸術的に均等に切り分けたり…見ていてなんだか気持ちが良くなる不思議な映像。それを背景にアメリカンジョークのような小話が流ているショート動画です。
(URLを貼付してよいのか分からないので、やめておきます笑 なんとか探してみてください…!)

さて、このショート動画にでてくる小話、すべて一分で終わる短いお話です。そして、たいていオチが〝どんでん返し〟になっているんですね。そのお話の構成がとても勉強になるんです。なるほど、そうやってどんでん返すのね、と。
動画のネタを、そのまま真似するのはもちろんダメです。ですが、『どんでん返しメソッド』として、わりと参考になるのではないかと思いました。

以上、おまけの紹介コーナーでした。

それにしても、YouTubeのショート動画って、ぼーっと見てるとあっという間に時間が溶けていきますよね!笑

さてさて、
最後まで読んでくださりありがとうございました。
また、時々更新すると思うので、次も読んでくだされば嬉しいです。

それではまた。


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