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セミの声

下関のセミには季節の移ろいがあった。

中学校の夏休み。
初め頃はチーチー(ニイニイゼミ)が木に染み入る様に鳴き始めた。
やがて夏の盛りに近づき
アブラン(アブラゼミ)の大合唱。
真夏となり、シャーシャー
(クマゼミ)がクソ暑く鳴く。
少し過ぎてミンミンゼミ。
追いかけるようにツクツクボウシ。
夏休みの終わり頃、誰もいない海に行くと、遠くの松林で
「カナカナカナ」とヒグラシが鳴く。
「ああ、もう夏休みも終わりじゃな〜。」と子ども心に
センチメンタルな気分になったものだ。

毛呂山町にはクマゼミがいない。
ニイニイゼミ・アブラゼミ・
ミンミンゼミ・ツクツクボウシがほぼ同時に鳴き、季節の移ろいが感じられない。


下関の
中学時代の
セミの声
次々交替
季節が移ろう


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