もう、「バッタ」とは呼ばない、呼ばせない

バタフライはプールサイドで、しばしば「バッタ」と呼ばれる。単に略して言ってるわけではなさそう。多分、自嘲や揶揄が込められているようだ。

確かに、軽やかで美しいバタフライには、なかなかお目にかかれない。周りで見られるのは、ほとんどが、セカンドキックで水しぶきを盛大に上げたり、水面を叩き割るエントリーが目立つ泳ぎで、優雅な蝶というより蝗を連想させる、もちろん私自身のも含めて。

蝗が蝶に劣っているなどと言いたいわけではない。蝗の跳躍は力強く頼もしく私も好きだが、プールにはあまり生息してほしくない。

選手やインストラクターさんのバタフライは、もちろん上手で速いが、ElegantSwimが目指す軽やかで美しいものではない。辛うじて一部の女性インストラクターさんが、われわれのお手本となる柔らかで気持ち良さそうなバタフライを見せてくれる。

ElegantSwimが追い求めるのは、その名のとおり蝶のように水面を舞うバタフライだ。


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