キック イルカvsサメ そしてバタフライへ
問題: イルカとサメの泳ぎ方の相違点と共通点について、ヒトのバタフライの泳ぎもふまえて述べよ。
解答例1:イルカとは一緒に泳ぎたいがサメには近づいてほしくない…
解答例2:イルカは哺乳類だがサメは魚類だ…
いずれもまっとうな解答だが、美しくて楽な泳ぎを目指すElegantSwimの観点からは次のような解答例が望ましい。
ElegantSwim解答例:
イルカもサメも全身の筋肉を頭部側から尾側に向かって順に収縮させていき尾ヒレを動かして泳ぐ。
イルカの尾ヒレは水平なので筋肉収縮は腹側ー背側ー腹側…と交互に起こり尾ヒレは上下に動く。これをドルフィンキックという。
サメのヒレは垂直なので筋肉の動かし方は右側ー左側ー右側…でヒレは左右に動く。これがシャークキックとは呼ばれないのは、このキックは他の魚類一般と同様でサメ独特のものではないからだ。もし名付けたいならフィッシュキックの方が適切だろう。
ヒトの泳ぎとしてのバタフライもイルカと同様にドルフィンキックが泳ぎの本質だが、ヒトの場合は関節によって筋肉収縮のながれが分断されるため、なめらかで美しいドルフィンキックの習得はとても難しい。
バタフライでノーブレスなら比較的楽だが、呼吸は難題だ。サメはエラ呼吸なので水中で楽々と酸素を得られる。イルカはヒトと同じく、呼吸のために水面に上がる必要があるが、噴気孔は頭頂部にあるのでその部位を水上にだすだけですむ。ヒトは口を出さないといけない、つまりは頭全体を出す必要があり多大なエネルギー消費を要する。イルカも、遊びで水面をジャンプすることはあるが、100mもジャンプし続ける姿をみたことがない。とてもしんどいからやらないのだろう。
このように、バタフライを泳ぐのはしんどいがElegantSwimはあきらめない、へこたれずに楽で美しいバタフライを追求する。