心の中のパワースポット
一難去ってまた一難。
友人と話しているあいだ、まさにこれだ、とおもった言葉を口にする。
生きていると、なんだか上手くいかなかったり、嫌なことがあったり、自分が嫌になったり。
気分が落ち込む出来事が繰り返される。
幼い頃からの親しい友人で、今でも頻繁に連絡をとっている友人は、片手で数えるほどになった。
自分の負の部分や感情を、お互いに吐き出せるのは、その中でも特定の人に限られる。
わたしとは、性格面で異なるタイプの親友がいる。
それが心地が良いと感じる場面がある。
わたしの方は、なにかと新しいことに挑戦したり、常に次の課題に追われたり、動的な状況下に身を置く習性がある。
上手くいかなかったり、過信して力不足のために挫折を経験すると、随分落ち込む。
どうにか立ち上がれないか、どう這いあがろうか、悶々とした日々を過ごす。
そんな時、なにげない彼女の一言が薬になったりする。
「ダラダラ生きていたいのに、あんたが羨ましいわ」
その発言の裏にある彼女の本心が、この場合重要なわけではない。
自分がどう受け取るかが大事なのだ。
あなたの発言は、誰かの忘れられない一言になる。
そんなことは全く気にしていない彼女との会話は、大体いつも決まって昔話に行き着く。
過去一番と言っていいほど、幸せを感じたハワイ旅行。
思い出すと、幸せな気分に浸れる。
また同じような旅に出ようね、と前向きな気持ちにさえなる。
思い出も、自分だけのパワースポットとして、ずっと支えてくれている。