【強烈な油臭を嗅いで浸かってみれば そこは湯の街 越後の街】自炊施設完備!看板猫もいる新潟県松之山温泉の素泊まりの宿「みよしや」宿泊記【おひとり様女子旅記録】
日本三大薬湯に数えられる松之山温泉。
油と海水を混ぜたような香り立つ濃厚源泉は
唯一無二の存在だとか。
お盆明け台風過ぎの木曜日、
早朝4時過ぎに家を出ました。
今回も在来線のみの旅です。
自宅→東京→高崎→水上→越後湯沢→まつだい。
所要時間7時間30分。
いずれも乗り換え時間がめちゃくちゃタイトで
越後湯沢駅でも最後の乗り換え電車に
飛び乗ります。
降車駅のまつだいで車掌さんに
ほくほく線分の精算を現金払いしました。
600円。
明日、またどこかで新潟までの精算しなきゃです。
まつだい駅からは乗り合いバス。
到着!
バスを降りてキョロキョロ。
良い感じに秘湯感ムンムンです。
お土産屋さんでおやつを買ったりしながら
共同湯「鷹の湯」さんの門をくぐります。
浴室に入った瞬間に強い油臭が鼻を突きます。
んー良い匂い!
身体を流して早速内湯に。
熱い!
油断してました。
泉温は85.5℃と殆ど熱湯。
それを源泉から引いて漸く75℃。
それでも肩まで浸かると
内側から早々にガツンと効き始め、
やがて汗が吹き出します。
露天風呂もあります。
こちらは少しぬるめ。
出たり入ったり
ゲリラ豪雨をやり過ごしたり
おやつを食べたりしていたら
良い時間になったので
本日のお宿「素泊まりの宿 みよしや」さんにチェックインです。
松之山温泉は高級志向の旅館が多い印象で
実は私も今回、旅行サイトで
2食送迎付きのお宿を予約したのですが
こちらのヨシタカさんの記事を読んで
いてもたってもいられなくなり、笑
キャンセルして
みよしやさんに電話で予約を入れ直しました。
もっとボロい…いや、鄙びた施設を想像していましたが
玄関からお部屋も廊下も共同スペースも
ピカピカ清潔です。
女将さんに名前を言うと
無言で鍵を渡され、階段を指差して「部屋は上がって右」
宿帳を指差して「これ書いて」と。
そのままお部屋に戻ってしまわれた…
お風呂はどこ、とかトイレはどこ、とかの
説明は一切ナシ、笑。
ま、いいやと2階に上がり
言われたお部屋に入ります。
早速お風呂へ行こうとすると、
女将さんがシャンプーボトルの補充をしており
「ちょっと待って」と。
ロビーの椅子に座って待ちます。
と、気づいたら。
呼ばれたので改めて浴場へ。
二つある内湯はいずれも貸切で入れます。
脱衣所に入っただけで鼻をつく油臭!
深呼吸がとまりません。
扉を開けてさら一層増した濃厚な香り、
浴槽には青いタイルに「無色透明」のお湯が
ドバドバと注がれています。
お湯に入った瞬間、内側からガツンと来ます。
すぐに汗が吹き出します。
そして、洗い場には
ウワサのコレ!!
「サイフォン式」です。
上から注がれる新しいお湯の圧力で
底に溜まった湯が押し上げられるように排水溝へ。
限られた配湯方法で
最もフレッシュなお湯遣いを実現するための
工夫です。
お宿の隣には
息子さんが経営している食事処「寿々木」さんがあります。
シャレた居酒屋風で日本酒、魚の種類が豊富。
夕食はこちらで頂きました。
たくさんの種類の日本酒がグラス210円から。
アラカルトのメニューもたくさんあり、
目移りしてしまいました。
食べたいものが多すぎでした。
複数人で来てシェアしたいです。
グラスでお酒を3杯頂いて、
3,000円でお釣りが来るくらい。
奥さんはウワサ通り無愛想に見えたけど、
お会計の時に表に居るニャンコの話したら
めちゃくちゃ可愛い笑顔がこぼれました。
きっと照れ屋で不器用なんですね、私と同じだ。
それからまたお風呂でひと汗かいて
お布団敷いて眠りました。
客室の廊下にスリッパたくさんあったから
何組もお客さまいたんだろうけれど
とても静かでした。
窓を開けて、川の音と虫の声を聞きながら眠り
朝は蝉と鳥の声で目覚めました。
朝風呂→コンビニでお蕎麦を買う→またお風呂
…の後でガッツリ二度寝してしまう。
時間的にお蕎麦を茹でる時間がなくなってしまいました。
初めて訪れた松之山温泉。
宿によって、源泉によって、
泉質が違うといいます。
チェックアウトの時に
とてもいいお湯でした、と告げると
それまでちょっとぶっきらぼうだった女将さんに、
心底嬉しそうな照れ臭そうな笑みがこぼれました。
女将さんも不器用で照れ屋なんですね、きっと。
私と同じだ。
看板猫のニャーちゃんも出てきてくれて
お見送りしてくれました。
子猫の時にやって来たニャーちゃんは
もうすぐ2歳だそうです。
ニャンコと温泉のおかげで
あたたかくて嬉しいやりとりができました。
「温泉街で最も安くて
最も小さくて
猫がいて
ボロくて
少し不案内な湯治場には
最高の源泉がある」ヨシタカさんの説。
私の中では、もはや定説になっています。
越後湯沢駅で
1時間弱ほど乗り換え時間があったので
無事昨日の精算を済ませ
お土産屋さんをぶらぶらします。
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