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トラックボールマウスが過大評価されている気がしてならない


トラックボールマウスとは?

"トラックボールマウス"ってご存じですか。
従来のマウスではなく、あのボールが横に付いている虫みたいなやつ。

これ(親指型)

ガジェットに興味のある人であれば、一度は関心をもつこのマウス。
2020年にコロナの影響で在宅ワークをする会社員が増え、注目され始めた。

アシンメトリーなフォルム。
ポインター可動範囲の広さ。
デスク面を問わず操作できる快適性。
玉を転がすという変態性。
ガジェットを愛する多くの人たちを虜にしてきた。

操作に関しては、マウス全体で移動させるのではなく、親指を動かしボールを転がすことで画面のポインターを移動させることができる。
使い始めるには、ある程度の慣れが必要ではあるが、一度慣れてしまえば「このマウス以外は使えない」と言う人も多い。

人気の高い「ロジクール ERGO M575S 」は、Amazonのレビュー数20,000を超え、みんなが注目しているマウスである。

職員室で流行りだす

僕の職場にはトラックボールマウスを4台くらい持っているトラックボーラーがいた。
職員室でその魅力を熱弁するあまり、一時期は多くの教員(全員で7名)がトラックボールマウスを利用するという怪奇現象が発生した。
僕もそのひとりだった。

確かに親指だけでカーソル操作が可能な点は、非常に便利だ。
手首や腕を大幅に動かす必要がないので、腱鞘炎の心配もいらない。

仲良くなろう。ボールはともだち。こわくないよ!

ちなみに僕は、エルゴノミクスな角度が気に入り「ロジクール MX ERGO」を使用していた。

ボールとともだちになれなかった

3ヶ月使用した。
結論、僕の手には馴染まなかった。
ボールとともだちになれなかった。
その理由を、どうか聞いてほしい。

理由① 横ボタンを親指で押したい

僕はマウスを使用する際に、どうしても親指の用途で譲れないことがある。
それは、親指をボールの操作ではなく、マウス側面に位置しているボタン用に使いたいのだ。(以下、横ボタンと表記)

近年発売されている多くの高機能マウスには、親指で操作するための横ボタンが付いている。
このボタンは、ブラウザの戻る進む、テキストのコピー貼り付け、音量の上げ下げ、などに割り当てる事ができる。(僕はブラウザの戻る進むに設定)

基本の3つのボタンに加えて左側面に2つの「横ボタン」がある

ボタン一発で操作できるコマンドは快適そのもの。
わざわざポインターを動かして、画面左上のブラウザ戻るボタン🔙を押しに行くなんて、時間の無駄だ。
つまり、トラックボールを転がすために親指を使うなんて有り得ないのだ。

ちなみに僕が使っていたMX ERGOには、横ボタンがついていた。
そのボタンは、親指ではなく人差し指で押す場所に位置していた。
そもそも人差し指は「左クリック」するための最重要な役割を担う。
それをさらに2つのボタンを配置して、人差し指だけで操作するには高等な人差し指テクニックが必要になってくる。
つまり横ボタンと併用して使うのは、かなり難しい。
トラックボールだけに、コマンドが玉突き状態になったマウスを、僕は支配できなかった。

理由② ポインター移動の微調整が難しい

ボールを転がしてポインターを移動させるが、微調整が困難と感じた
Excelで特定のセルを狙ったり、音量調整のために画面右下のスピーカーボタン🔉を狙ったり、細かなポインター移動に苦労した。
親指に力が入りすぎているのか、微調整すると親指がいつも痛くなる。
これがストレスになり、もう玉を憎み始めた。

またトラックボールの利点に、勢いよくボールを転がすと一気に画面の端までポインター移動ができるというものがある。
しかし、これは極論である。
そんなことをしなくとも、広範囲のポインター移動は簡単だ。

PCの「設定(歯車マーク⚙)」から、マウスポインターの速度を変更すれば、従来のマウスでも全く問題ない
少しの動きでも、大きくポインターが動いてくれるため、マウスの可動を小さくすることができる。
今の設定だと、マウスを約2cm動かすだけで、27インチモニター画面の端から端まで、ポインターが移動される。

むしろ、この方がポインターの微調整が可能と考えている。
手の側面(漢字ドリルをやると黒くなる所)をデスクマットに着地させているため、操作が安定し微調整が難なくできる。
またポインター速度を高めているので、手首を大幅に素早く動かす必要もないし、腱鞘炎の心配は一切いらない。

マウスなんてなんでもいいんだよね

以上の理由から、僕はトラックボールマウスを諦めた。
メルカリに出品したら、秒で売れた。

マウスにも向き不向きがあるから、別にそれは構わないんだ。
ただ、レビュー20,000超えの★4.4評価って、ちょっとヤバすぎる。
マウスは、もっと多機能で作業効率が高くなる機能もあるよ。
ボールに乗っかることだけがすべてじゃないよ。
なんだか、トラックボールマウスが過大評価されている気がしてならない。

というより、多くの人にとって、マウスなんてなんでもいいんだよね。

ちなみに僕は今、このマウスを使っています。
ボタンが静音で、横ボタンがある点、エルゴノミクスっているフォルム、ホイールにもボタンが配置されて尚且つなめらかなスクロールが、最高です。

あとがき

まもなく始まる、Amazonプライムデー。
今年は7/16と7/17に開催される。
おそらくこのタイミングで、各種トラックボールマウスは安くなる。
大衆に媚び、安易な気持ちでポチるんじゃないぞ。
絶対にだぞ、絶対に。

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