きな粉道23粒目
音もしない
匂いもしない
色は変わる
前回は、火が強かったせいで甘さも香ばしさも出せずに失敗してしまった。浅煎りを作るんだという意識を持って、じっくり煎っていく。
材料&道具
・乾燥大豆
・フライパン
・木ベラ
・器
・ブレンダー
・キッチンの電気
・冷蔵庫
1/29に開封した大豆を使用。今回も皮がボロボロになるか観察してみる。
大豆の表面に汚れがついているので、濡らしたキッチンペーパーや布などで拭き取る。
フライパンに大豆を入れて乾煎りする。大豆を木ベラで動かし続けて焦がさないように気をつける。
火を弱くしすぎているのか、ひびが入っている大豆はまだ1割くらい。
全体的にひび割れてきた。ベースとしては問題なさそうなので、火加減はこのままにしておく。
見た目、匂い、音のどれにも変化はない。じっくり火が通っているのかもしれないけど少し不安。
何も変わらない。でも焦りは禁物。
11分過ぎたあたりから香ばしい匂いがしはじめる。一瞬パンという音が聞こえた気はしたが続くことはなく。第1クラックは起こっていないけど、これまでの経験上11分〜13分くらいがよかったと思うから、ここで火からおろした。
匂いは薄め。触るとだいぶ熱い。皮はボロボロになっておらずわりと白くてキレイ。火が通っているかはだいぶ不安。
よくあるグニャッと感が復活。生っぽさがだいぶあるけど、やや大豆の甘さは残っている。うまくいけば浅煎りきな粉になるかも。
中味の色もやや色白。皮の剥きにくさは、まあ悪くないかなというくらいの感じ。1つだけ真っ二つに割れてしまった。
さきほど煎った大豆の半分を、2度煎りしていく。
13分煎った大豆の半分をフライパンへ。強めの弱火で煎ってみる。
入れた時と同じ光景。
やはり音もしないし匂いもしない。火が弱過ぎたのかも。
まだまだ変わらない。
匂いがした気がしたけど、気のせいだったっぽい。
匂いも音も特にしないけど、よくよく中味の色を見たらこんがりと焼けていた。これはまずいかもと思って火を止めた。
皮の色は白いけど、中身はしっかりと色付いているのが分かる。合計煎り時間は26分。
ちょっとした生っぽさはあるけど、食感はバリボリといった具合。見た目の焼け具合が味に反映されていて、焦げる一歩手前くらいの味。香ばしいとはいえないような、ちょっとした苦味を感じた。
皮はやや剥きやすくなった。持った時になんとなく軽くなっているように感じた。
先に1度入りの大豆から削っていく。
煎った大豆の粗熱をとってブレンダーに入れる。
大人しくて削りやすい。
削っていると大豆の匂いがしてきた。ちょっと安心。
いつも以上に削りやすい感覚があった。
口当たりのパサパサ感はなく、水分や油分が残っていてしっとりとしている。味としては薄い気がするけど、甘さを感じることはできる。香ばしさはないけど浅煎りとしては悪くない。やや生っぽさが残ってしまったのが残念。
きなこ帖で香ばしさの星をつけるなら★☆☆☆☆
香ばしさは0だけど甘さはほんのり感じられる。暑い季節にはサッパリしていていいのかも。
次は、2度煎りした大豆を削っていく。
2度煎りした大豆を冷ましてブレンダーに入れる。
1度煎りよりさらに大人しい。
香ばしいを少し越えたような濃い匂いがする。少し煎りすぎたかも。
削りにくさはなかったけど、刃が当たらなくなってきたので終了。
口当たりはこちらもしっとり。甘さはないけど生っぽさもない。心配していた焦げや苦味は感じることなく、いい感じの香ばしさがある。2度煎りで深煎りを作ったとすれば、成功に近いような味。
きなこ帖で香ばしさの星をつけるなら★★★★☆
深煎りだけど香ばしすぎなくて使いやすそう。
反省点
・火加減が弱すぎたかも
・第1クラックが起こらないのは大豆の問題か火加減の問題か
・皮がボロボロにならなかったから、火加減によってコントロールできる
・音と匂いの変化がほとんど分からなかった
・色の変化だけで判断するのは難しい
・急激に火が通らなければ、口当たりはパサパサにならなさそう
・浅煎りと深煎りとで極端な味になってしまった
・もっと粘ったほうがいいのか火を止めようか判断ができない
・焦りは禁物
前回と比べればマシだけど、うまくいったとはいえない出来だった。第1クラックが起こらないのは大豆が古くなってしまって反応が悪いのか、煎り方が悪いのかが分からない。音や匂いの変化も情報として伝わってくることがほとんどなくて、判断するのがとても難しかった。口当たりのパサパサ感と皮のめくれは、急速に火を通したせいだったことが分かったのはよかった。音と匂いに囚われて色の変化を見逃してしまっていたから、総合的に見て判断できるようになりたい。
じっくり煎れたのはよかったから、火加減を途中で変えてみるかいっそのこと止めるかなど、判断を即座にできるようにする。失敗していいんだから、思いっきり強火にするとか途中で水を入れてみるとか実験感覚でやってみるのも視野に入れつつ作る。