読んだ本が衝撃的すぎて、感想を書きました。
わたしにとって1杯のコーヒーは癒しであり、発見でもある。
今日は休日出勤で心が荒んでしまった(と、言いたいだけで、実際はたぶんただの口実)ので、甘いものが欲しくなった。急に。帰りがけ、通り道にあるカフェの存在を思い出したからでもある。吸い込まれるように入るとショーケースにはキラキラの宝石みたいなスイーツが並ぶ。まず洋梨には目がないし、ピスタチオも最近のマイブームである。また、別のスイーツのプライスカードにはおすすめのドリンクが「グアテマラ」と書かれている。グアテマラもまたわたしのお気に入りで、なんとも捨てがたい。散々目移りした挙句、店員さんの目の前に敷かれたメニューを見て、すべてのスイーツを差し置いてこれまで選択肢になかった期間限定の甘いコーヒードリンクを1杯頼んだ。人生とはままならないものである。
本屋さんが併設されているカフェは本当に素晴らしい。語彙力はこの後に取って置かせて。(と言ってハードルを上げたことをのちに後悔することまで予言しておきたい)
甘いものがほしいし、コーヒーも飲みたいし、本も読みたい。その空間の全部が全部、わたしにとって癒しで、ごく自然な流れで本が置かれたスペースへと足が向かっていた。正直本を読もうと思ってここにきたわけじゃない。コーヒーを手渡されてからそう決めた。この1杯のコーヒーを楽しむためのスパイスとして、上に乗ってるシナモンシュガーくらいの気持ちで、本でも読むか、と思った。シナモンシュガーじゃりじゃりしてて美味しかったな。
コーヒー1杯と同じくらいの値段で本が買える。
店の作り的に、買わずに読んでも良さそうではあるけど、本は買って読むのが好きだ。なんとなく。
本を選ぶのって楽しい。やっぱりまずは好きな人が薦めてた本とか読みたいなとなる思考回路。思考回路を占拠しすぎ。好きすぎます。だけど、先にあったかい飲み物を頼んでいる状況で、それを思い出したり調べたりするよりも、直感で選ぶことにする。ちょっと読みたいなくらい記憶にあるタイトルはぱっと見見当たらなかったので、完全にジャケ買い。大抵ジャケ買い。タイトル買い。1ページ目をチラ見買い。このところ、本を読むならミステリーといった心持ちなので、そんなような並びの棚で「日本一の大どんでん返し(と断言したい)」という帯に惹かれる。結局のところ、キャッチコピー買い。キャッチコピーって、好きなんですよね。嘘でもよくて。
手に取った瞬間薄いなと思った。人が想像する文庫本の厚みはまちまちだと思うが、その誰の想像よりも薄いと思う。値段も思ったより安かった。わたしが普段飲むコーヒーより下手したら安いくらい。これは、わからないでしょうね。
と、感想を書くと言い出したわりに前置きが長くなったけど、「大どんでん返し」と銘打った本の感想をつらつらと詳細に書き綴るわけにもいかない。というのはわたしの技量の問題で、ネタバレなしで上手い具合に感想を書くことだってできるはず。でもわたしがこんな書き出しにしたかったのは、この物語もこんな風に平和に、本質とは無関係にはじまるからなのだ。
なんてまるで構成をしっかり考えて書き始めた感を出しているけど、すべて後付けです。女は嘘をつく生き物だなんて言葉も作中に出てくる。別にそれを模したわけでもないけど。あと、そんな本かと言われると違うかもしれない。
長々と書きたいわけではないので、ズバッと読後の率直な気持ちを書いてしまおう。実のところ、感想には140字だって足りそうだ。
感動してるけど、もう二度と読み返したくない。
このままシュレッダーにかけたい。
本当におもしろかった。
綺麗で、汚い。
きっと読み終わった後にもう一度読み返したらおもしろいと思う。かなり。
矛盾してるようでしてない。わたしも。
嘘はつかないけど本当のことは言わない。ネタバレなしの感想も、それに近い。
あと本の本質とは関係ないところにも思ったことを感想(雑談)として書いとこ。
人非人→読めない
にんぴにん、らしい。調べてなお読めん。「ひと、ひとにあらず」とかかと思いました。日本語ルール無視すぎる。
いちばん心に響いたのは
「強い愛はしばしば寛容ではないし、必要以上の怒りを伴うものだ」
という言葉です。
そして読み終わってから思うこともあるが、読み返したくはない。
さいごに。
「ルビンの壺が割れた」という小説です。
わたしの感想をどう捉えるかは人それぞれだと思いますが、とてもおすすめです。そう見えないかもしれないと思いながら、偽りなしで、そういう気持ちで書いています。
本を読む習慣がない人にもとても読みやすい文体です。コーヒー1杯飲む間にサクッと読めちゃったので是非に。
追伸
客観的に見て、どんな感想やねん。
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