エレガントな日常/翻訳にしびれる。生魚を迎える。
(いいわね。しびれるわ、その言葉)
日本語ネイティブチェック中の私の心の興奮が高まります。
素晴らしい翻訳文を見るとゾクゾクときめきます。
最近、うかつにも私は友人に叶姉妹さんの縁起のいい金の招き猫シールを5枚もお裾分けしてしまいました。
彼女は通訳翻訳で使っているノートにそのシールを貼ったとのこと。
その途端に翻訳依頼がぞくぞく来るわ来るわ、、、
そして翻訳された書類は自動的に私へ添削依頼が回ってきます。
最近も何件か片付けて、ようやく穏やかなエレガントな日常に戻ったかと思いきやまたしても来ました。
仕事が来て嬉しいとは心から喜べない私。(自由がなくなるから)
でもお小遣いも稼げるからやっぱり嬉しい。
その仕事を請け負う理由は、性格の良い彼女との関わりなら、たとえ面倒くさい仕事でも楽しめるからです。
(私は自分が心地よいと感じる人とだけ関わる人生に決めました)
今回の添削は
あぁ、やっていて良かった〜。
と思うような好きな分野です。
それは。
「下ネタ」
「罵詈雑言」
です。
この言葉よりもこんな表現のほうがさらに卑猥になる、とか
こうしたらもっと汚い罵り感が出る、
なーんてことを考えたり練ったりしているのが大好き。
ところが聡明な彼女。
今までは私に添削されまくりだった罵り言葉をドンピシャリの日本語訳文にて仕上げてきたのです。
そこで冒頭に書いたように
(ナイス翻訳だわ。とっても素敵な罵詈雑言だわ。しびれるわ)
キューンとなったのでした。
添削箇所が少ないのは少し寂しいですが、お互いにこの日本語に向き合って共感したりニュアンスの情報交換する瞬間もゾクゾクするような喜びを感じます。
ついつい楽しくてコメントも多く書き込んでしまいました。
「この言葉はこんな言い方もあるよ、あんな表現もできるよ」
聞かれもしないのに教えてあげる親切な私。
おどろおどろしい単語を入力されるパソコンさんはきっとビックリしてることでしょう。
一昨日酒粕についての記事を書いたところ、コメント欄に心惹かれる文字がありました。
『西願広望』様から
「好きな魚の切り身を漬けて粕漬けにするとサイコーです」
えぇっ?!
魚の粕漬けって酒粕のことだったの?(こんなことも知らない私です)
魚の粕漬けって高級なイメージがありましたが家庭で作れるんだと、たちまち胸がトキメキました。
しかも私の大好きな味噌と混ぜ合わせて作るなんて、これはやってみたい!
ネックは西願様が書かれていた
「味噌」「酒粕」「お酒」「味醂」。
味噌以外は全部アルコールです。
酒粕でさえやっとの思いで家の敷居をまたがせたのに、その他にも入手するとは考えただけで全身がムズムズしてきます。
そして第二の問題。
「生魚」。
私は生魚が触れません。
そしてこの小さな部屋で魚を焼く勇気もない。
でも。
でも。
何か打開策はあるはず。
うーん。
ネットで粕漬けのレシピを調べたところ、味噌と酒粕のみにて作る方法を発見しました。
それを知ったら勇気100倍。
ビニール手袋をして生魚にさわればいーのだと決意。
魚焼きグリルがないガス台と、手の平サイズの小さなフライパンで焼くストレスはとりあえず考えないことにしました。
だって、どうしても粕漬けを作ってみたいんだもんね。
いざスーパーへ!
私が大好きなスーパー。
鮮魚コーナーが美しい。
いつも食べないくせに1品1品ガン見していました。
(鮭2切¥780高っ!わ、この魚は¥1,260?!)
海育ちの私は魚や貝はタダで近所からお裾分けが回ってくるイメージしかありません。
ですから切り身を千円前後のお金を出して買う世界はとうてい信じられないのです。
とはいえ、このスーパーの魚はどこのお店よりも新鮮で美味しそうに見えて、いつか食べてみたいなぁという夢は抱いていました。
ウロウロ。
じーっ。
ハッ!
¥240の文字が目に入りました。
(こ、、、これがあのウワサの掘り出し物か!)
ウワサを聞いていました。
このスーパーのお魚は高いけれど、パックが重なっている下の方には魚の端っことかアラなどが安価にて置いてある日もある、と。
¥240の文字は確かに1番上のパックが少しズレていたおかげで発見出来たのです。
すかさずパッとカゴへポイ。
何度も何度も値段を確認します。
だって私はそのブリがアラなのか端っこなのか全く分からないのです。
レジの際にも慎重に値段表示をチェック。
(あ、本当に¥240だ。よかった)
会計を済ませて袋詰めテーブルへと移動したら、、、
お隣には憧れの87歳マダムが優雅に袋詰めをされているではありませんか!
あぁ、なんて美しい横顔。
なんて美しい真っ直ぐな背筋。
一通り全身チラ見をしてから
「○○様、こんにちは!」
「あらぁ〜。ふふふ。まぁ、本当にあなたのフサフサとした髪型素敵だわ〜」
最近は先手を打たれてマダムが私を褒めてくださいます。
私も至近距離で食い入るようにマダムを見つめます。
1本たりとも乱れていないマダムの夜会巻きヘアー、
綺麗な肌艶にピッタリと寄り添うファンデーションとチーク、
そして真っ赤な口紅。
ウットリとして私もいつものように美しさを褒め称えました。
毎回会話が進まないような気もしますがそれでいいのです。
マダムの気品やオーラやエネルギーを浴びるだけで私はパワーをいただけるのですから。
ところが今日は私は生魚のブリを手で触らないように袋に入れるほうに神経が飛んでしまい、早々に
「では失礼いたします」
「ありがとうございました」
と述べて去りました。
なぜかお礼を言ってしまいたくなり、つい口から出でしまうのが自分でもおかしくなります。
あーラッキーデーだったなぁ。
どうしてあんなにお肌が綺麗なんだろう。
ウキウキしながら帰りました。
さて、やるか、、、
ブリのどの部分なのかてーんで分かりませんが、薄っぺらい肋骨みたいなもの2枚と普通の身に見える部位2枚が入っていました。
(明日これをまた手袋で取り出してフライパンで焼くのよね。大丈夫かなー。臭そうだなー)
ドキドキ好奇心と、いささかの不安を抱えながら明日を待ちます。
どうしてこんなにまで生魚や生肉に触るのがイヤなのか分かりません。
その昔、頑張ってサンマをさばくことにチャレンジしたことがあります。
数日間気持ち悪くて、その後サンマもしばらく食べられなくなったほどでした。
それにしても酒粕といい、生魚といい、最近私はチャレンジ精神があるなぁ。
アゴの下に少し肉が付いてきました。
寒くて引きこもってばかりの上に運動もせず食べてばかりだったからかしら??
おデブの時には多少太ったことはまったく気がつかないけれど標準体型になると小さな増減が分かりやすくなるのが嬉しいです。
ヨガの太陽礼拝を1回やって、その他のポーズを2〜3個やり、
ウエストがピッタリのスカートを履いて太り具合もチェックしました。
(履けた。ホッ)
こんなちっちゃなメンテナンスをした今の私を昔の私に教えてあげたいです。
「安心してね。あなたは将来ちゃんと自然に痩せてファッションも楽しんで体型維持も楽しむようになるのよ。だからおデブ時代を満喫してね。ドスコイ!」
私は今日もエレガント。