ごちそうさま ハンさん💗
「食べものあげます」
「仕事 は終わったら 家に行けませんか?」(原文まま)
ハンさんから Messengerが届いた。
ハンさんは、私の職場で働く夫のカイーさんと一緒に暮らしたくて
娘のアンちゃんを連れて 2019年秋にベトナムから来日。
二人はラブラブです。
残業になって 私がハンさんの家に着いたのは夜八時過ぎ。
「わー お腹大きくなったね。」
仲の良い家族には、この春家族がもう一人増えます。
ハンさんも一緒に同じ会社で働いていましたが、体調が思わしくなくて、早めの産休に入りました。
久しぶりに会ったハンさんは、顔色もよく安心しました。
「ネムです」
「わー、春巻きみたい!」
「ん???」
ハンさん、日本の春巻きはまだ食べたことなかったね。
ネムは温かくていい匂い。
ニンニクが効いたつけダレと緑の葉っぱも用意してくれていました。
家に帰って我慢ができず、仕事着を着たまま、夫と一緒に「パクッ。」
揚げたてのようにサクッとした歯触りで、「おいしー!!!」
時間がたっていたのに。料理上手なハンさん。気遣いが沁みる。
6本以上あったと思うけど、数える暇もなくあっという間に完食!
「おいしかったよー!」とすぐメッセージを送りました。
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外国人労働者の問題が新聞やテレビで報道される今日この頃。
なんの前触れもなく一緒に働くことになった彼らとの日々は、互いに戸惑いの連続でした。
娘のアンちゃんの保育園入園。
カイーさんのお父さんが母国で急に亡くなっても帰国ができなくて泣いてたハンさん。
思いがけない妊娠。重い悪阻。
みんなのお世話になるのは申し訳ないと車の免許取得にも挑戦しました。
この地域は免許センターまで電車で片道二時間以上かかる。
4回以上は行ったかな。でも、身重には辛くて、結局あきらめました。
病気になって救急車で二度運ばれたね。
あの時、ハンさんの身に何かあったらと思うと、ぞっとした。
私が力になれるなら、なんでもやろうと心に決めた。
今まで外国籍の人の視点に立って考えたことがなかった私。
人が暮らすということは短期間であっても、誕生から命の最後まで考えることが必要なんだと知りました。
力になりたい。
でも私には知識がなさ過ぎて切なくなる。
私自身がたくさん勉強して、たくさん仲間をつくっていこう。