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『徒然草』からの生きるヒント

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『徒然草』は、今から約700年前の兼好法師が、見たり、聞いたりしたことをエッセイ風に書きつづったものです。兼好法師が亡くなってから300年もたった江戸時代に、大ベストセラーとなり…
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記事一覧

自分のことは、分からないものですね(『徒然草』第134段)

他人の欠点は、すぐに言えても、自分のことは、なかなか分からないものです。兼好法師の厳しい…

木村耕一
3日前
250

独りでいるほうが、いいかも……(『徒然草』第75段)

「人間関係は難しいなあ」と思ったことはありませんか。気を遣うことも大切ですが、疲れてしま…

木村耕一
1か月前
378

こうすれば、あなたも簡単に、大金持ちになれる!(『徒然草』第217段)

「大富豪が語る、金儲けの秘訣!」「こうすれば、あなたも簡単に、大金持ちになれる!」こんな…

木村耕一
1か月前
240

人とぶつかったり、嫌われたりしない方法がありますよ。(『徒然草』第130段)

 なぜ、人とぶつかるのでしょうか。悪気もなく言ったことで、嫌われたり、うらまれたりするこ…

木村耕一
2か月前
423

大切な人の、生前の姿が、まぶたに浮かぶことがありませんか。(『徒然草』第29段)

 過ぎ去った日々は、恋しくもあり、悲しくもあり……。ある日の兼好法師の思いが、静かにつづ…

木村耕一
3か月前
371

「質素な暮らしには、ぜいたくな生活では味わえない楽しさがあります」〜母の戒めは、…

「節約するのは、もったいないからではないのですよ」と、松下禅尼(まつしたぜんに)は障子の…

木村耕一
4か月前
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ダメになったら、すぐに捨てますか?  修理しますか?  子どもに教えたい節約の目的〜松下禅尼の障子張り(『徒然草』第184段)

 兼好法師が、「節約するのは、もったいないからではないのですよ」と言って、子どもを立派な政治家に育てた母の教育方法を紹介しています。『徒然草』第184段を意訳しましょう。  鎌倉幕府の執権(しっけん)・北条時頼(ほうじょうときより)の母は、松下禅尼(まつしたぜんに)という方でした。  ある日、時頼が、母の住む館を訪れることになりました。  息子といっても、幕府の最高権力者です。館では、朝から掃除や接待の準備で大忙しです。  息子を迎える母は、自分で、障子戸の破れた部分を、一

「たぶん、だいじょうぶだ」は、失敗のもとですよ~目的を果たせなかった男(『徒然草…

「今さら、そんなこと聞くの?」と思われたくないですよね。でも、こんな恥ずかしいめにあうく…

木村耕一
6か月前
319

わざとらしいこと、大げさなことは、必ず失敗しますよ〜仁和寺の弁当箱(『徒然草』第…

 失敗談は、笑えます。でも、笑うだけでは、もったいない! このエピソードには、どんな宝が…

木村耕一
7か月前
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ご利益って、本当にあるの? 〜背中合わせの、珍しい獅子(『徒然草』第236段)

ご利益って、本当にあるのでしょうか。「手を合わせる前に、考えましょう!」と、兼好法師が笑…

木村耕一
8か月前
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「あなたは、必ず落馬する」その根拠は? 人相ですか?(『徒然草』第145段)

 テレビを見ていると、よく「今日の運勢」や「星占い」「恋占い」などが出てきますが、あてに…

木村耕一
9か月前
199

小野小町さん、あなたは、どんな人だったの?(『徒然草』第173段)

 いろいろな詐欺のニュースが、頻繁に流れてきます。オレオレ詐欺、ロマンス詐欺、有名人を名…

木村耕一
9か月前
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何を信じるかは、自由ですが…… 〜大根の恩返し(『徒然草』第68段)

 いつの時代でも、「健康的な毎日を過ごしたい」という思いは変わらないようです。 「これは…

木村耕一
10か月前
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皆、好き勝手なことを言っていますね〜鬼なんていませんよ(『徒然草』第50段)

世の中には、いろいろな情報が飛び交っています。 「みんなが言っているから本当だろう」「あの人が言うなら間違いない」と、根拠のない、無責任な情報を信じて惑わされると、思いがけずに時間を取られたり、むだな物を買ってしまったりして、後悔することもしばしば。 『徒然草』にも、うわさを信じた人たちの面白いエピソードがありますので、ご紹介しましょう。 (意訳) 「人間の女が、鬼になったそうだ!」 「鬼が捕らえられて、伊勢国から都へ連れてこられるらしい」  応長の頃のことです(131