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『百人一首』と人生と

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平安時代の人々は、31文字の和歌に、どんな思いを込めたのでしょうか。そこには、言い尽くせぬ人生模様があるはずです。百首の中から、いくつか選んで、歌の意味や、作者の生き方を調べてい…
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記事一覧

【『百人一首』と人生と】笑われたって、私は、私の信じる道を行くさ(喜撰法師)

【意訳】  私の庵(いおり)は、都の東南の宇治山(うじやま)にあり、このように、心安らか…

木村耕一
3週間前
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【『百人一首』と人生と】なぜか、寂しいなあ。赤い夕日を見ると、心が震えてくる(良…

【意訳】  私は、心静かに暮らしたいと思って、山奥の一軒家に住み始めました。ところが、独…

木村耕一
1か月前
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【『百人一首』と人生と】あなたなんかに、私の気持ちが、分かるもんですか(藤原道綱…

【意訳】  嘆きながら、一人でわびしく寝ている夜は、朝までの時間が、どんなに長く感じるか…

木村耕一
2か月前
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【『百人一首』と人生と】故郷へ帰りたいなぁ、父母は元気だろうか……(阿倍仲麻呂)

【意訳】  唐(とう・中国)へ留学に来た私も、ようやく日本へ帰る日を迎えることになった。 …

木村耕一
3か月前
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【『百人一首』と人生と】あの人に伝えておくれ、私はもう出発したと……(小野篁)

【意訳】  目の前に、青い海が、果てしなく広がっている。私が乗った船は、瀬戸内の島々の間…

木村耕一
4か月前
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【『百人一首』と人生と】何もかも嫌になった。どこかへ消えてしまいたい……(藤原俊…

(意訳)  ああ! この世には、苦しみから逃れられる道は、どこにもないのだ。  思い詰めて…

木村耕一
5か月前
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『百人一首』31文字に、歌い込まれた人生模様

 日本には、世界に誇る「カードゲーム」があります。「かるた」です。 「かるた」といえば『小倉百人一首』。江戸時代には、競技として、かるたが大ブームとなり、大名から町人まで、楽しんだといわれています。 「31文字の和歌には、どんな意味があるのだろう?」と思っていると、京都の嵐山に、国内唯一の、百人一首ミュージアムがあるという情報が入ってきました。「嵯峨嵐山文華館(さがあらしやまぶんかかん)」です。  嵐山といえば、京都で一番人気の観光スポットです。早速、訪ねてみました。