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美味しい料理が出てくる小説おすすめ15選

今回は、美味しい料理が登場する「食」にまつわる小説を15冊、厳選してピックアップしました。人と人を繋ぐ温かい食堂や、家族や友人と囲むほっこりとした食卓など、さまざまなシチュエーションでの料理が登場します。

美味しい料理は心と体を癒す手伝いをしてくれるもの。ぜひ、あなたの心に響く一冊を見つけてみてくださいね。


とにもかくにもごはん』小野寺 史宜

わかるよ、みんないろいろあるけどさ――。
ほら、あたたかいごはんを食べれば、きっと元気になれるはず!

子ども食堂を舞台に、市井の人々の生きづらさと希望を描く、読んで「美味しい」老若男女群像劇の傑作。


営業時間は午後5時から8時まで。
亡き夫との思い出をきっかけに松井波子が開いた「クロード子ども食堂」。
スタッフは、夫とうまくいかない近所の主婦や、就活のアピール目的の大学生。
お客さまは、デートに向かうお母さんに置いていかれる小学生や、娘と絶縁し孤独に暮らすおじいさん。

子どもも大人もお年寄りも、みんなまとめていらっしゃい!
うまくて泣ける、心温まる絶品群像劇!

Amazon公式紹介文より引用

『とにもかくにもごはん』は複数の人の視点がリレー形式でどんどん変わっていくという、ユニークな視点の小説です。

あんかけふっくら豆腐ハンバーグや、コーンとさつまいもの甘露煮、バナナのケーキなど、読んでいるだけでもごくりと唾を飲み込みたくなるような料理がたくさん!

ほっこりしたい時におすすめの1冊です。


ランチのアッコちゃん』柚木麻子

発行部数12万部を超え、著者を一挙に若手人気作家へと押し上げた注目作がついに文庫で登場!
彼氏にフラれて落ち込んでいた派遣社員の澤田三智子は、
畏怖する上司、通称“アッコ女史"こと黒田敦子部長から突然、一週間のランチ交換を命じられる。
アッコ女史の風変わりなお昼のコースを巡るうち、自然と活力が湧いている自分に気づいて……。
表題作ほか、「読むと元気になる! 」と絶賛され、本屋大賞にもノミネートされたビタミン小説。

Amazon公式紹介文より引用

『ランチのアッコちゃん』は、2014年本屋大賞にノミネートされ、第7位にランクインした人気小説。2015年にはNHKで、蓮佛美沙子さん、戸田菜穂さん主演でドラマ化もされました。

アッコ女史の指示に従って、月曜日から金曜日までランチでのさまざまな外食体験を通して、三智子は大きく成長していきます。

サラリと読めるうえ、読後、読者もいつのまにか元気になっていると感じられますよ♪


パンとスープとネコ日和』群ようこ

唯一の身内である母を突然亡くしたアキコは、永年勤めていた出版社を辞め、母親がやっていた食堂を改装し再オープンさせた。しまちゃんという、体育会系で気配りのできる女性が手伝っている。メニューは日替わりの〈サンドイッチとスープ、サラダ、フルーツ〉のみ。安心できる食材で手間ひまをかける。それが、アキコのこだわりだ。そんな彼女の元に、ネコのたろがやって来た―――。泣いたり笑ったり・・・・・・アキコの愛おしい日々を描く傑作長篇。

Amazon公式紹介文より引用

群ようこさんの『パンとスープとネコ日和』は、母親の遺した喫茶店を改装し、「パンとスープだけ」の小さなカフェを開いた主人公の生活を描いた物語です。2013年には小林聡美さん主演でテレビドラマ化されました。2024年11月現在、5冊がシリーズで出ています。

サンドイッチとスープというシンプルなメニューなのに、ぐっと心とお腹を掴んできます。優しい日常をじんわりと感じられる1冊です。

\Amazonプライムビデオで映画を見放題配信中/


食堂のおばちゃん』山口恵以子

焼き魚、チキン南蛮、トンカツ、コロッケ、おでん、オムライス、ポテトサラダ、中華風冷や奴……。佃にある「はじめ食堂」は、昼は定食屋、夜は居酒屋を兼ねており、姑の一子と嫁の二三が、仲良く店を切り盛りしている。心と身体と財布に優しい「はじめ食堂」でお腹一杯になれば、明日の元気がわいてくる。テレビ・雑誌などの各メディアで話題となり、続々重版した、元・食堂のおばちゃんが描く、人情食堂小説。(著者によるレシピ付き)。

Amazon公式紹介文より引用

『食堂のおばちゃん』は2024年11月現在、16冊が出ている大人気シリーズです。実際に食堂で働いていた著者の山口恵以子さんが描く、ゆるやかな人情物語。『ゆうれい居酒屋』、『婚活食堂』なども有名で、食と酒にまつわる話には定評があります。


ときどき旅に出るカフェ』近藤 史恵

氷野照明に勤める奈良瑛子が近所で見つけたのは、カフェ・ルーズという小さな喫茶店。
そこを一人で切り盛りしているのは、かつての同僚・葛井円だった。
海外の珍しいメニューを提供する素敵な空間をすっかり気に入った瑛子は足しげく通うように。
会社で起こる小さな事件、日々の生活の中でもやもやすること、そして店主の円の秘密――
世界の食べ物たちが解決のカギとなっていく。
読めば心も満たされる“おいしい"連作短編集。

Amazon公式紹介文より引用

ゆるやかにお話がつながる短編集。『ビストロ・パ・マル』シリーズで人気の近藤史恵さんは食べ物の描写に長けた作家さんです。外国のお菓子がたっぷり登場し、どれもこれも美味しそうで心が潤っていきます。


東京近江寮食堂』渡辺淳子

定年退職を間近に控えた妙子は、10年前に消えた夫の行方を探すため東京にやってきた。慣れない土地でのひょんなトラブルから、谷中にある宿泊施設、近江寮にたどりつく。個性的な管理人や常連客の貧しい食生活を見かねた妙子は彼らの食事を作り始めるが、その料理はやがて人々を動かし、運命を変えていく。そして彼女自身も――。おいしくてせつない、感動長編。

Amazon公式紹介文より引用

『東京近江寮食堂』では、谷中にある宿泊施設の「近江寮」が舞台の長編小説です。現在、3冊がシリーズで出版されています。主人公の妙子が出会う人たちとのテンポの良いやり取りを読んでいるうちに、心がふっと軽くなります。


東京すみっこごはん』成田璃子

商店街の脇道に佇む古ぼけた一軒屋は、年齢も職業も異なる人々が集い、手作りの料理を共に食べる“共同台所”だった。イジメに悩む女子高生、婚活に励むOL、人生を見失ったタイ人、妻への秘密を抱えたアラ還。ワケありの人々が巻き起こすドラマを通して明らかになる“すみっこごはん”の秘密とは!? 美味しい家庭料理と人々の温かな交流が心をときほぐす連作小説!

Amazon公式紹介文より引用

成田璃子さんの『東京すみっこごはん』は、共同台所「すみっこごはん」を舞台に、人と人の温かい交流が描かれる物語です。くじ引きで料理当番を決め、みんなで一緒にごはん食べるというユニークな決まりの中で、さまざまな人が人との絆をはぐくんでいきます。

現在、5巻まで刊行されています。さらりと読めて、ほっと心が癒される1冊です。


マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ』古内一絵

ある町の路地裏に元超エリートのイケメン、今はドラッグクイーンが営むお店がある。そこには様々な悩みをもつ人が集まってきて?

Amazon公式紹介文より引用

ドラッグクイーンのシャールさんが営む深夜カフェ「マカン・マラン」を舞台に、訪れる人々とその悩みに寄り添うハートフルストーリー。一話ごとに訪れるお客様が変わり、悩みもさまざま!

キャセロール、お米のパン、サラダにスープとヘルシーで美味しそうなメニューが登場します。現在、4巻まで刊行されています。


彼女のこんだて帖』角田光代

長く付き合った男と別れた。だから私は作る。私だけのために、肉汁たっぷりのラムステーキを! 仕事で多忙の母親特製かぼちゃの宝蒸し、特効薬になった驚きのピザ、離婚回避のミートボールシチュウ――舌にも胃袋にも美味しい料理は、幸せを生み、人をつなぐ。レシピつき連作短編小説集。


「美味しい」は、心も体も恋(しあわせ)も育てる。
オリジナルレシピ付き! 角田光代が贈る、脳も舌も喜ぶ連作小説

長く付き合った男と別れた。だから私は作る。私だけのために、肉汁たっぷりのラムステーキを! 仕事で多忙の母親特製かぼちゃの宝蒸し、特効薬になった驚きのピザ、離婚回避のミートボールシチュウ――舌にも胃袋にも美味しい料理は、幸せを生み、人をつなぐ。レシピつき連作短編小説集。

Amazon公式紹介文より引用

『彼女のこんだて帖』は、料理にまつわる短編がゆるやかにつながる連作短編集です。2012年にはNHKで片瀬那奈さんナビゲーターのドラマが放映されました。

各話で異なる主人公が登場し、それぞれが料理を通じて様々な出来事を経験します。15話のお話に出てくる料理のレシピが写真付きで紹介されているのにはびっくりしてしまいますよ!

ふわりと心を元気にしてくれる1冊です。


鴨川食堂』柏井壽

京都発! 思い出の「味」、捜します。

第一話 鍋焼きうどん――番おいしかったものにもう一度出会うのは難しい。
窪山秀治は数年前に妻を亡くし、定年後に新たな伴侶と巡り会った。彼女は秀治の大好物だけうまく作れないという。
第二話 ビーフシチュー――プロポーズされたレストランが思い出せない!?
師走に入ると、京の都もせわしない。二人の老婦人が、55年の食を求めて看板もない食堂に入っていった。
第三話 鯖寿司――おいしさに勝るのは、思い出というスパイス。
総理大臣である岩倉友海が探しているのは、50年も前食べさせてもらったおやつがわりの品だった。
第四話 とんかつ――“おいしい”の一言を、忘れる料理人はいない。
大分でピアノ教師をしている広瀬須也子の元夫は、京都でとんかつ屋を開いていたが、余命三ヶ月だという。
第五話 ナポリタン――おいしいものを食べると、泣けてくる。
浜松に住む女子大生・美月明日香が探しているのは、祖父が旅行先で食べさせてくれた黄色いスパゲティだった。
第六話 肉じゃが――男のソウルフードは、おふくろの味。
六本木ヒルズ在住の実業家・伊達久彦は、亡き母が作ってくれた肉じゃがを食べてみたいという。

Amazon公式紹介文より引用

柏井壽さんの『鴨川食堂』は、京都の小さな食堂を舞台に、思い出の味を再現してくれる料理がテーマの物語です。2016年にはNHKでテレビドラマ化もされました。全11冊が刊行されています。

「あの日の味が忘れられない」「もう一度あの味を食べてみたい」といったお客さんたちの思い出の味を探し出し、お客さんの心の奥に眠る大切な記憶と向き合います。

鍋焼きうどん、ビーフシチュー、鯖寿司、とんかつ、ナポリタン、肉じゃがなど、懐かしさを感じる料理が丁寧に描写され、読者も一緒に味わっているような心地に。日常に寄り添う物語に心が温まります。


あつあつを召し上がれ』小川糸

うまい物を食うと、本当に子供みたいな顔になるね。

恋人との最後の食事、今は亡き母にならったみそ汁のつくり方……。ほろ苦くて温かな、忘れられない食卓をめぐる七つの物語。

この味を忘れることは、決してないだろう――。10年以上つきあった恋人との、能登へのお別れ旅行で味わった最高の朝食。幼い頃に、今は亡き母から伝授された、おいしいおみそ汁のつくり方。何年か前に家族みんなで並んでやっとありついた、天然氷でつくった富士山みたいなかき氷……。ときにはほろ苦く、ときには甘く優しく、身も心も温めてくれる、食卓をめぐる7つの感動の物語。

Amazon公式紹介文より引用

バーバのかき氷、親父のぶたばら飯、こーちゃんのおみそ汁など7つの短いお話が集められた、小川糸さんの短編集です。人生の岐路に立ったとき、料理が担う役割のようなものを感じさせるハートフルストーリー。


かもめ食堂』群ようこ

ヘルシンキの街角にある「かもめ食堂」の店主は日本人女性のサチエ。いつもガラガラなその店に、訳あり気な二人の日本人女性がやってきて……。普通だけどおかしな人々が織り成す、幸福な物語。

Amazon公式紹介文より引用

群ようこさんの『かもめ食堂』は、フィンランドのヘルシンキで日本食堂「かもめ食堂」を営む日本人女性・サチエの物語です。2006年に小林聡美さん、片桐はいりさん、もたいまさこさんの主演で映画化され、話題となりました。

異国の地で日本の味を広めるサチエは、地元の人や日本からの旅人など、様々な人々と出会い、彼らとの関係が少しずつ深まっていきます。


うしろむき夕食店』冬森灯

二階建てのレトロな洋館に、ステンドグラスの嵌め込まれた観音開きの扉。ドアの両側には二つずつ背の高い格子窓。そこから見える満月のような照明と、おいしそうな香りが漂ってきたら間違いなし。そこが「うしろむき夕食店」だ。
“うしろむき”なんて名前だけど、出てくる料理とお酒は絶品揃い。きりりと白髪をまとめた女将の志満さんと、不幸体質の希乃香さんが元気に迎えてくれる。
お店の名物は「料理おみくじ」。
今宵の食事も人生も。いろいろ迷ってしまうお客さんに、意外な出会いを与えてくれると評判だが――。

Amazon公式紹介文より引用

表紙のエビフライがなんとも美味しそうな『うしろむき夕食店』。ほかにも、ビーフシチューやハンバーグなど、どこか懐かしい家庭料理が多く、どれもが心をほっとさせる一品ばかりです。

志満さんとの交流が、物語の中でどんどん深まっていく様子が魅力で、「こんなお店が近くにあれば通いたい!」と思わせてくれる作品です。


最後の晩ごはん』椹野道流

椹野道流書き下ろし! 世にも不思議な常連客がいる真夜中の定食屋、開店!

若手イケメン俳優の五十嵐海里は、ねつ造スキャンダルで活動休止に追い込まれてしまう。
全てを失い、郷里の神戸に戻るが、家族の助けも借りられず……。
行くあてもなく絶望する中、彼は定食屋の夏神留二に拾われる。
夏神の定食屋「ばんめし屋」は、夜に閉店し、始発が走る頃に閉店する不思議な店。
そこで働くことになった海里だが、とんでもない客が現れて……。
幽霊すらも常連客!? 美味しく切なくほっこりと、「ばんめし屋」開店!

Amazon公式紹介文より引用

イケメン俳優だった海里が働く「ばんめし屋」には幽霊すらもお客様として訪れます。2018年にはテレ東系で中村優一さん、杉浦太陽さんなどが出演し、テレビドラマ化され、話題となりました。

2024年11月現在、20冊が刊行される大人気シリーズです。巻末には物語に登場した料理のレシピが添えられているのも嬉しいポイント!

さくっと料理小説を読みたい時におすすめの1冊です。


めぐり逢いサンドイッチ』谷瑞恵

「思い出のとき修理します」シリーズの著者が贈る、優しくも愛おしい物語
忘れていた幸せの味、思い出してみて。
子供のころの記憶に苦しむOLや、父の再婚に悩む少女──
迷える人々の心を、絶品サンドイッチが癒やします。

大阪の靱公園にある『ピクニック・バスケット』は、開店して三年を迎える手作りサンドイッチの専門店。蕗子が、姉の笹子──笹ちゃんのこの店を手伝いはじめて、半年になる。

笹ちゃんは店を訪れた人たちの、具材への思いや記憶、そして物語をやさしくパンにはさんで、誰が食べてもなつかしいような新しいような、そんなサンドイッチをつくっているのだ……。

おっとりした姉としっかり者の妹、店を訪れる個性的な人々──常連客の小野寺さんやパン職人の川端さん──が織りなす、優しくも愛おしい物語。

Amazon公式紹介文より引用

仲良しの姉妹が営むサンドイッチの専門店で繰り広げられるハートウォーミングストーリー。作中に登場するサンドイッチがとても美味しそうで、読み終わるとすぐ、サンドイッチを作りたくなってしまいます。

優しい気持ちになりたい時におすすめの1冊です。


まとめ 美味しい料理が出てくる小説おすすめ15選

心や体が疲れたとき、ほっこりした気持ちになりたいとき。美味しい料理が出てくる小説を読めば、癒し効果もばっちりで、元気をチャージすることができますよね。

今回ご紹介した料理小説はどれも読後感の良いものばかり!ぜひ、お腹を空かせて読んでみてくださいね。

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