美味しい漬物づくりのために大切なこと。
たくあん漬け専門の漬物製造業をしていますが、原料となる大根は秋冬に収穫したものだけを使用しています。
だいこんはスーパーに行けば年中販売されていますので、なんで?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
その理由は、
1.大根そのものの旬は秋冬。
→ 旬の時期に収穫する野菜が一番美味しい
2.生産量がある程度見込める。
→ 効率よく仕入れができる
3.天日干し大根は秋冬の乾燥した時期でないと干すことができない。
→ 他の季節ではカビの発生やトウ立ちなどが発生する
などの理由からです。
塩押しだいこん(生大根を天日で干さずに塩と重しで脱水する製法のたくあん)では、一部のメーカーさんで秋冬大根の収穫が少ないと春大根の栽培を生産者さんにお願いするところもあります。
ただ、私のところの契約生産者の方から春大根の栽培を行うと次の秋冬大根の栽培に悪い影響が出る(※)という言われていますので春大根の原料は使用していません。
(※)私は契約生産者さんの話を信じていますが、エビデンス等はありません。あくまでも私の考えということで理解をお願いします。
春大根は品種も変わるので、大根自体の味が違いますので、どんな調味料をどれだけ使っても秋冬大根と同じ味のたくあんを作ることは不可能です。
漬物づくりは、まずは原料となる野菜の味が大切です。おいしい漬物づくりのためには美味しい野菜づくりが大前提となります。
美味しい野菜づくりのためには生産者の方の土づくりがとても大切で、契約生産者の方もそこに大きな力を注いでくれています。
それでも、栽培期間中の天候も暑すぎたり、雨が少なかったりということがあると十分な栄養がとれずに病気や傷、形状不良、生育不良などが起こりやすくなります。
今年のGW明けは雨が多いと思えば、晴れが続いたりと野菜の成長に偏りが見られるようです。まもなく梅雨入りする予報ですが、今後も安定した天気(梅雨は梅雨らしく雨が降って、夏は夏らしく暑くなり、秋は秋らしくさわやかに、冬は冬らしく寒くなる)になりますように。
では、また明日会いましょう。