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私達が創りたい3年後の高校生の未来。

なぜ私達が「次世代の教科書」という名前で、高校生にむけて電子書籍を届けたいのか。

それを説明するには、まず今の高校生との本との接点について目を向けてみる必要がある。

一部の都心部を覗いて、生活圏内に大きな本屋がない。
地域を支えてきた小さな書店もどんどん減ってきているので、ふだんの生活の中で本を意識することがない。

図書館さえ近くになければ、本との接点はほぼ皆無に等しい。
そもそも図書館の蔵書は古典がメインで、新刊や最新の情報にアクセスすることは難しい。

ではAmazonなどのネット書店はどうだろう?
たしかに、ネット書店ならどこにいても本を買えるし、蔵書もほぼ無限だ。
でも、基本的にそこで目に入るのはユーザーに「買ってもらいやすいように」表示の仕組みを操作された本だけだ。創造もしていなかった本との偶然の出会いや、価値観を広げるための体系的な学びへの道筋はここにはない。
そもそも、高校生が本を自分で買うには、お金が圧倒的に足りない。

これではますます、読書という機会が一部の「財力があって過程の教育意識が高い人」に限定されてしまうだろう。本人の学ぶ意欲云々の問題ではなく、環境と構造の問題だ。それはきっと社会に出てからも固定化された構造になってしまう。

私達はその現状を変えたい。

学びへの意欲さえあれば、誰でも良質で最新の本に触れられる世界。
そんな世界を目指したい。



では、何が必要なのか。
まずは、「場所」が必要だ。
どんな場所からもアクセスできて「お金のある人」だけに閉じられていない場所。いつでも気軽に足を運べる、街の本屋さんのような場所。

それから、その場所は「新しい学び」を得られる場所でなければいけない。
新しい価値観、新しい生き方、新しい自分。
そんな新鮮な知見をインプットできる、ワクワクするような学び舎。
例えるなら、最新の本が並んだ本屋兼、図書館のような。

「デジタル空間に本屋×図書館を作る」。
これが、私達が導き出した答えだ。

この「デジタル本屋×図書館」に並ぶのは電子書籍。
いまやスマホひとつあれば本が読める時代だ。
ならば、その文明の利器をただ通話やSNSやスマホゲームをやるためだけではなく、次世代の学びのために積極的に活用していくべきではないだろうか。

この「デジタル本屋×図書館」には、単に面白いだけではなく、高校生にとって本当に役立つ本を並べようと思う。彼らが生きていくうえでの教科書になるようなものを。

では、それはいったいどういう本だろう?

今や、大学に行っても確実に仕事に就けるとは限らない。
ましてやAIの台頭で仕事の大半は奪われるなんて言われている時代だ。
未来はぐちゃぐちゃで、誰にもほんとうの意味で予想できなくなってしまった。
そんな正解のない世界で生きていくために必要な考え方はなにか。

「多様性」「意外性」「同時代性」。
この3つがキーワードだと考える。
正解のない世界を自分自身の足で歩いていくために必要なマインドだ。

「多様性」とは、ジャンルも方向性も様々な生き方、考え方を許容するということ。

「意外性」とは、今までの常識を更新するような斬新なテーマに触れること。

「同時代性」とは、現在と未来に焦点を当てた実践的な学びを重要視すること。

このマインドを身に着けた高校生が社会にたくさん羽ばたいていったら、きっと未来は明るい。社会や他人に人生を依存することなく、自分自身の人生を切り開く素地が身についているからだ。

私達は、その未来に少しでも貢献したい。

高校生の未来を支える「次世代の教科書」として。



じつはこの「デジタル本屋×図書館」はすでに走り出している。
3年以内に、そこに100冊の本を並べることがゴールだ。
100冊すべてを、次世代を生きる高校生にとって真に役立つものはなにかを考えに考え抜いて作り上げたものにして、高校生たちの生きる力を養いたい。

だから、このコンセプトに賛同し、学習プラットフォームとして導入してくれるような仲間を探している。

ともに、3年後の高校生の未来を創っていくために。


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