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一の湯に行って気づいた「宿泊体験を味わう視点」──運営の背景を知ると楽しみが増える
昨日、家族で仙石原品の木一の湯に泊まってきました。
その前後も含めて、宿泊体験が面白かったので、noteに残します。
この宿の止まることになったのは、つい最近、自分が進行を務めることになったイベントの企画がきっかけです。
このイベントの登壇者を検討する過程で、競争戦略の専門家である楠木建教授をお招きすることが最初に決まりました。
進行役として楠木教授の書籍を事前勉強する中で、一の湯の小川社長の話が思い浮かぶことが多く、「ぜひ一の湯の小川社長にも同じイベントで登壇・対談してほしい」とお願いして実現しました。
楠木教授が一の湯の戦略を掘り下げ、解説していく時間はきっと面白いはずなので、多くの人に聞いてほしいです。
さて。一の湯さんは、宿泊業ながらも他業種のノウハウを積極的に取り入れながらサービスの質を維持・向上している話は、いつ聞いても面白いと思います。
これまで私も何度か宿泊したことがある一の湯ですが、あらためて運営の背景を聞いたうえで再訪すると、どんな新たな発見があるのか試してみたくなり、家族と一緒に訪れることにしました。
実際に泊まってみると、これまで無意識に快適だと感じていた部分に、細やかな工夫や意図が隠れていることに気づくことができました。
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今回は、妻や娘にも感想を聞いてみています。それぞれの視点で改めて良さを感じる場面があったようで、会話を通じて新鮮な気づきを得られたので、イベント紹介も兼ねて久しぶりにnoteを残すことにしました。
1. 一の湯の「宿泊体験」は、知ることでより楽しくなる
何度か訪れている一の湯ですが、改めて宿泊してみると、これまで漠然と感じていた「快適さ」の裏には、随所に考え抜かれた工夫があることに気づきます。
例えば、丁寧なチェックインの後は、客室での時間はセルフサービスを随所に取り入れていることに気づきます。そして、レストランなどの場面では厚いおもてなしや適切なサポートを受けられ、宿泊者のペースに寄り添う工夫を感じました。
また、館内の動線や設備配置にも細かい配慮がされており、「自由に過ごせる快適さ」と「サポートのバランス」が絶妙です。
家族それぞれの視点からも、新たな気づきがあったようで、滞在後には「こんなところが良かった」と、さまざまな意見が出てきました。
ここからは、妻・私・娘それぞれの視点で感じたことをまとめてみます。
2. 宿泊して改めて感じた“細やかな仕組み”
妻の視点:ストレスなく過ごせる「ちょうど良さ」
妻が特に気に入っていたのは、旅館のようでもホテルのようでもない、接客やサービスの「ちょうど良い距離感」でした。
最初に、部屋に案内された際は、旅館でよくあるような仲居さんによる挨拶などはありません。必要最低限のシンプルな説明のみで入室します。一方で、レストランのような場では細やかな気遣いが多く、飲み放題にも関わらずグラスが空いたら声をかけてくれるなど、スタッフの方がいる場では温かいおもてなしを感じる雰囲気で過ごせます。
「プライベートな空間では干渉されず、レストランではちょうどいい距離感で接してもらえるのが心地よかった。」と話していました。
細かく説明されすぎることもなく、かといって放置されているわけでもない、このバランスがとても良かったようです。
また、アメニティや浴衣が自由に選べるスタイルについても、「自分に必要なものを選べるので無駄がなく、環境にも配慮されていると感じた。」と話していました。
特にサイズを自由に選べる点は、好みに合わせて調整できるため快適に過ごせたようです。
さらに、シャンプーやドライヤーなどの備品についても、「旅先では髪がギシギシになってしまうことが多いのですが、ここは寝起きでも髪がハネない品質のものが使えて安心できた。」とのことでした。
このように、シーンによっては日常の延長のように快適に過ごせる点は、特に気に入ったポイントだったようです。
私(父)の視点:経営視点で見た運営の工夫
宿泊しながら、サービス提供と運営効率の両立について、改めて意識できる機会がありました。
まず、Wi-Fi環境の安定性は、滞在中に軽く仕事をしたい場面でもストレスがなく、非常に助かります。
宿泊中に仕事がスムーズにできる環境があると、ワーケーションなどの可能性も広がると感じますし、思い返すと自社の事業の幹部合宿で利用した決め手の一つがIT環境でした。
また、セルフサービスの導入により、スタッフの配置を最適化している点にも改めて感心しました。
たとえば、24時間利用できるドリンクバー(アルコールもある…!)は、宿泊者にとって自由度も利便性も高く、スタッフにとっても作業負担を軽減する仕組みになっています。
こうした運営の効率化と快適さの両立の数々は、どの業界でも応用できるポイントが多いと感じます。
快適さに加えて、効率の積み重ねにより、箱根での1泊2食付きでも2万円/人を切るお手頃価格を実現しているのは、「また一の湯に来たい」と思う理由になります。
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次に、娘が感じた「楽しさ」について触れていきます。
娘(10歳)の視点:遊びと発見の仕組み
娘にとって、館内でのスタンプラリーが特に印象に残ったようでした。
「別の棟まで行くのが少し難しかったけれど、最後まで集めたときは達成感があって嬉しかった。」と話していました。
また、人の目も気になりはじめる歳頃だからこそ、部屋付きの露天風呂も非常に嬉しかったよう。
お風呂上がりの無料アイスについても、「ちょうどいいサイズだし、すぐに食べられるのが嬉しかった。」と、細かいサービスにも満足していたようです。
子どもにとっても、自由に過ごせる仕組みが整えられており、大人とは異なる視点で楽しめた様子でした。
3.まとめ
今回の宿泊を通じて、宿泊者の自由度を高めつつ、サービスの質を維持するための仕組みが随所に見られて、非常に楽しい時間を過ごせました。
セルフサービスの適切な活用や、スタッフの配置バランスの最適化など、無駄を省きながらも満足度を下げない工夫が散りばめられており、宿泊者としても事業運営を考える立場としても、お土産話がいっぱいの旅になりました。
私たちも気づかないような隠された工夫もたくさんあるはずなので、この記事で気になった方は、ぜひ次の家族旅行や会社の合宿場所の候補として一の湯さんをおすすめします。
そして、こんな一の湯さんの代表の考えや戦略に興味をお持ちの方は、イベントにご参加いただければ嬉しいです。
この情報が飛び交う時代だからこそ聞きたい楠木教授の講演や、弊社の副社長と一の湯の小川社長によるオペレーション x 経営対談、そして楠木教授が掘り下げる一の湯さんの魅力など、事業運営を担う多くの方にとって見どころの多いイベントになっているはずです。
おまけ:AIにまとめてもらった、家族それぞれの一の湯の感想
◆ 妻の感想
1. 接客のちょうど良い“緩急”
- 部屋に来て長々と説明されることがなく、必要なとき(レストランなど)にしっかり声をかけてくれる。
- 部屋というプライベート空間は干渉せず、レストランなどではホスピタリティが高いというバランスが心地よい。
2. 小さなストレスの解消(シャンプーやドライヤーなど)
- 旅館によっては備え付けのシャンプーで髪がギシギシになることが多いが、ここは質が良くて髪が傷まない。
- シャワーヘッドやドライヤーがリファなど、普段のこだわりクオリティを維持できるのが嬉しい。
3. 無料ドリンクバーが便利
- いつでも行けば飲み物を用意できるので、喉が渇いたときにすぐ飲める。
- 夜でも朝でも気軽に利用できる点がありがたい。
4. アメニティや浴衣のシステム
- 歯ブラシなどを自分で選んで取るため、不要なものを無駄に置かれずに済む。
- 浴衣のサイズを自分で選べるので、身長や好みに合わせやすい。
- 必要なものだけ取る仕組みなので、エコにもつながっている。
5. 食事の量がちょうど良い
- 旅館では量が多すぎて残すこともあるが、ここは適量なので食べきりやすい。
- 足りなければおかわりを頼めるため、少食の人も大食の人も満足しやすい。
- 朝食も必要十分な量で、残す罪悪感がないのが嬉しい。
6. お風呂上がりのアイス
- ちょうど良いサイズのアイスが置いてあり、大きすぎず適度にクールダウンできる。
7. 清掃が行き届いている
- 蛇口などの金属部分がピカピカで気持ちがいい。
- トイレ用のスリッパなど、冷えを防ぐ配慮がありがたい。
8. スタンプラリーのわかりづらさ
- 子供向けのスタンプラリーがあるが、別の棟に行かなければならないなど、少し複雑。
- スタッフが声をかけてくれたので何とか回れたが、もう少しヒントがあれば小さい子でも自力で行きやすい。
9. その他(追加提案など)
- 浴衣は良いが、外国人観光客には体験として喜ばれる半面、日本人ファミリーにとっては寒い・はだけるなどの問題も。甚平やパジャマなど、より合理的な部屋着があっても良いかもしれない。
◆ 私(父)の感想
1. Wi-Fiがあって快適に過ごせる
- ネット接続が安定しているため、動画視聴や調べものがストレスなくできる。
- いまの時代、Wi-Fi環境の良し悪しは大きなポイントなので助かる。
2. 部屋の快適さ
- 部屋にいるときは完全に「自分たちの空間」という雰囲気で過ごせる。
- テレビが大きい、ソファーがあるなど設備面も充実。
3. ドリンクバーや貸し出しゲーム
- 24時間無料でドリンクを利用できるのは嬉しい。
- カードゲームなどの貸し出しがリスト化されていて、対象年齢やプレイ時間などがわかりやすい。
4. コストパフォーマンス
- 子供連れでも気兼ねなく過ごせて、料金も良心的。
- 「旅館らしさ」と「ホテル的な合理性」を両立している印象。
5. スタンプラリー
- 少し遠いスタンプ場所まで行く必要があり場所がわかりづらいが、スタッフがサポートしてくれるのは助かる。
- 子供が混乱しないように手助けしてもらえるのがありがたい。
6. その他(お風呂など)
- 大浴場・露天風呂に加え、部屋でゆっくり入れるお風呂も良い。
- 風呂上がりのアイスや無料ドリンクで水分補給できる点も高評価。
◆ 娘(10歳)の感想
1. ダーツや2段ベッド、カードゲームなどの“遊び要素”
- ダーツが置いてあるのが面白く、子供でも楽しめる反面、壁に当たるかもとヒヤヒヤ。
- 2段ベッドは普段あまり体験できないのでわくわくする。
- 貸し出しのカードゲームもあり、退屈せずに過ごせる。
2. ドリンクバーとアイス
- いつでもドリンクバーで飲み物を取りに行けるのが楽しい。
- お風呂上がりのアイスはサイズがちょうど良くて美味しい。
3. お風呂(シャンプー・コンディショナー)
- 髪がツルツルになる質の良いシャンプー・コンディショナーが嬉しい。
- 知らない人と大浴場に入るのは苦手だが、部屋のお風呂もあるから安心。
- 露天風呂は温まるので好き。
4. スタンプラリーの楽しさと難しさ
- スタンプを集めるのは楽しいが、場所がややこしくて迷った。
- スタッフに聞けばわかるけど、最初からヒントがもう少し欲しかった。
- ラリー自体が簡単でも、クリアできて可愛いシールがもらえるなら満足する。
5. テレビや設備
- テレビが大きく、Wi-Fiもあるので快適。
- (Wi-Fiの快適性は父が特に強調していたが、自分も動画を見る際などに助かる)
6. 食事の量も程よい
- お腹いっぱいになりすぎず、ちょうど食べきれる感じ。
- 足りなければおかわりもできるので安心。
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【全体まとめ】
- 妻は「小さなストレスを感じない快適さ」「接客の緩急」「食事やアメニティ、ドリンクバー、清掃などの質」に大きな満足。
- 私(父)は「Wi-Fiや部屋設備の充実」「コストパフォーマンス」「必要なときだけスタッフが適度にサポートしてくれる」点を高評価。
- 娘(10歳)は「ダーツや2段ベッドなどの遊び」「お風呂上がりのアイスやドリンクバー」「スタンプラリー」など、子供目線で楽しい要素を評価。
最終的に、家族全員が「旅館の温かさ」と「ホテル的な便利さ」のバランスの良さに満足し、
また行きたいと思う宿だったという感想で一致している。