ふぉとじ

写真やカメラをテーマにもろもろ書きます。

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最近の記事

Z fc持って高知を東へ西へ

きれいじゃないか。湿度が低いヨーロッパで撮ったような透明感。12月初めの晴天が続いていた高知県の空気がヨーロッパのそれのようだったのだろうか。NIKON Z fcと発売されたばかりのNIKKOR Z DX18-140 f/3.5-6.3 VR の性能によるのだろうか。それはわからないが、その両方が関わっているのは間違いない。 選んだ画像はRAWからPhoto shop(PS)で撮影時の自分の記憶をもとに現像している。最近SNSでよく目にする彩度を極端に盛った写真は、正直きれい

    • オリンパスのm4/3に別れを告げたわけ

      【自分史の切片としてのカメラ機材 #7】 オリンパスのカメラとのつき合いは、父が買ったオリンパスペンFTから始まる(#1)。独創的なデザインとアイデアのある構造。ペンタプリズムではなく、横向きのミラーでファインダーまで光を導き、それで一眼レフを成立させている。そんなカメラはペンFTだけだろう。ガラスのプリズムがないだけ軽量になる。普及型の一眼レフにもプリズムでなくミラーを使っている機種がある。それはコストと価格を抑えるのが目的だ。ペンFTの設計にもコストや重量は意識されたのだ

      • デジタルのメイン機材は変遷した

        【自分史の切片としてのカメラ機材 #6】 2005年前後だったか。仕事上でおつき合いがあったオリンパス社の決算説明会を見学させていただいた。そこに登壇したいまは被告人となったK社長が「素晴らしい画期的な技術による製品を開発しているから期待してほしい」という趣旨の発言をしていた。当時も低迷していたオリンパスのカメラ事業。アナリストや機関投資家に向けて大風呂敷を広げているのだろうと思っていたのだが、それがどうやら2008年に発表されたマイクロフォーサーズのことだったようだ。ミラー

        • 知らないうちにデジタルに

          【自分史の切片としてのカメラ機材 #5】 気がついたらデジタルカメラの時代になっていた。 最初のデジタルカメラが商品化されてからすでに20年。慌てはしなかったが、必要に迫られて実用的ないわゆるコンデジを買った。デジタル一眼レフの存在感はまだ希薄だった。 いま手もとに残っている最も古いデジタル画像は、2002年のリコーCaplio RR30で撮ったもの。どんなカメラだったかすっかり忘れてしまったが、その頃のリコーは元気がよくて、意欲的な製品を次々に出していた。300万画素で5万

          中判フィルムカメラたちは奇妙な縁でやってきた

          【自分史の切片としてのカメラ機材 #4 】 41歳で転職した。米国系の企業から中小企業的な古めかしさを残した日本の会社へ。戸惑うことが多かった。 入社して間もなくのある日、社屋裏のバックヤードを通り抜けようとしたら、カゴの中にカメラや交換レンズがゴチャゴチャと放り込まれているのを見つけた。こんなカメラを使うのは自分が所属している広報部以外に考えられない。部下の一人に「あれは何だい?」と問いただしたら、「へい、もう使いませんし減価償却も済んで除却しましたから、処分するんです」と

          中判フィルムカメラたちは奇妙な縁でやってきた

          フィルム時代のコンパクトカメラたち

          【自分史の切片としてのカメラ機材 #3】 写真やカメラに対する興味を失っていた30代から50代にかけての30年間、他の何を楽しみにしていたか。書いても詮ないことながら、自分自身の記録として書いておく。 クルマ:子どもの頃から大のクルマ好きなのだが、ランチアもポルシェも到底手が出ない。一生買える身分になることはありそうにない。だからクルマを趣味にするのは封印することにした。それでも30歳を過ぎてから手に入れたボロボロのハコスカGTにはいろいろ手を入れた。というよりも、修理代を節

          フィルム時代のコンパクトカメラたち

          フィルムカメラの時代に

          【自分史の切片としてのカメラ機材 #2】 就職して給料を得るようになっても、おいそれと高級カメラを買う余裕はなかった。初任給から家計費を負担しなければならなかったから。それでもなお欲しかったのはクルマとカメラだ。クルマははるかに手が届かない。カメラならなんとかなる。 ちょうどニコンF2が発売された頃だ。しかしF2は高すぎる。買ったのはニコマートFTn。お定まりの50mm F1.4付。会社で仕事に使っていたのがニコマートFTnだったことも影響したかもしれない。 しかし、数年後の

          フィルムカメラの時代に

          前史となるカメラたち

          【自分史の切片としてのカメラ機材 #1 】 趣味は?と尋ねられても、即座に写真とかカメラとは答えにくい。美しい写真、面白い写真、楽しい写真、うまい写真を撮っているという自信がないからだ。 写真歴は長い。いつから数えればいいかわからないが、子どもの頃に玩具のようなカメラを買ってもらった。スタート35というカメラ。ボルタ判といういまはないサイズのフィルムを使う。晩年の祖父を撮影したボルタ判密着焼きのプリントが残っている。祖父は1958年1月に鬼籍に入っている

          前史となるカメラたち