阿胶と乳腺炎
授乳期間中、欠かせないものがある。
それは、漢方薬「阿胶(e jiao)」である(我が家では「アージャオ」と呼んでいる日本語読みにすると「あきょう」になるらしい)。
血液の流れを良くするものらしく、乳腺炎予防になるし、乳腺炎になったりしこりができたときに飲むと大体良くなる(気がする)。
中国から取り寄せたのか、現地で購入したのかは定かではないが、義理の母が買ってきた。
血液の流れを良くするものなので、生理期間中は絶対に飲んではいけないものだそうだ。その点に関しては、義理の母と夫にかなり口酸っぱく注意された。
中国人の夫の話によると、阿胶は昔はロバを鞭で叩いて内出血させた血で作ったのだとか。
しかし、ネットで調べてみたところ、「阿胶」は「ロバのにかわ(ロバの皮を長時間煮出したもの)」と書かれていたので、今は違うのかもしれない。
いずれにせよ、ロバの血とか皮なのは間違いなさそうだ。
〈作り方〉
1.阿胶1枚の8分の1を包丁で叩いて切る(とても固いので、「砕く」と言った方が正しいかもしれない)。
2.お湯で溶かす。なかなか溶けないので、お湯に入れたままレンジで2分くらい温めるといい。
3.甘酒と混ぜる。甘酒の量はお好みで。
4.お好みで竜眼やナツメなどを入れる
味はしない。臭いもない。甘酒と混ぜると甘くて飲みやすい。
乳腺炎までいかなくても、おっぱいが張って痛いときや、しこりがなかなか取れないときに阿胶を飲むと、いつのまにか良くなっている。
毎日飲むときもあるが、ひどくないときは週に1回のペースでも問題ない。定期的に飲んでおくと心配ない。
母乳がなかなか出なくて悩んでいるときも、助けてもらった。
人によって効能は違うと思うし、その人の症状にもよるだろうから、全員に効くかどうかはわからない。
もちろん、本当に乳腺炎がひどい時は助産師さんに絞ってもらったり、病院で薬を処方してもらう必要がある。
そして、一番の薬は、授乳時に赤ちゃんにたくさん飲んでもらうことなのだが、それと併用して阿胶は私にとってはとても役に立った。
それにしても、中国3000年の知恵には驚かされる。
一体どこの誰が、ロバの血やにかわを飲めば乳腺炎に効くことを発見したのだろうか。
現在、授乳中なので週に一度は阿胶を飲む。
飲む度に、中国の知恵の奥深さに思いを馳せている。